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綺麗な満月でした 【漱石とイギリスと私の留学生活】

月が綺麗だと思ったら。
どうりで昨夜は満月だったんですね。

毎日更新、続いています。
読んでくださる皆様、"スキ"をくださる皆様、ありがとうございます。

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月が綺麗、といえば夏目漱石ですが、
漱石が滞在したイギリスに、わたしもおりました。

高校生の頃だったか、
留学してかわいい彼女ができて最高に楽しい日々を送ったのが森鴎外で、
留学して悩みに悩んで鬱病になったのが夏目漱石、
というなんとも乱暴に聞こえなくもない評価を聞きました。

イギリス留学を決めた頃にふとそれを思い出して、さて、漱石が鬱病になったイギリスとはどんなものか、と妙な期待をしたものです。

ちなみに夏目漱石は好きです。
森鴎外も好きです。

そして留学し、結果。

鬱みたいになりました。冬の間だけ。

でも、声を大にして言いたいのは、
イギリスってほんとうに素敵な国です。
大好きです。今すぐにでも行きたいくらい。

身を持って経験した、精神的に不安定なイギリス留学生活。
その実際と対策を、漱石の留学生活と照らして書いてみたいと思います。

留学を考えている方々の参考になれば幸いです。

※漱石の留学生活の様子について偏りがあるかもしれませんが、ご容赦ください。

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漱石の留学生活の問題①

イギリスの物価が高くて生活に困窮

実際これはあります。
もちろんレートによります。

わたしが居た頃は、当初 £1=¥130 くらいだったのが、知らない間にどんどん上がって £1=¥180 くらいになっていました。

感覚としては、全部2倍。

£1ショップは100円均一ならぬ200円均一
マフィン1個が300円 (大きいのでお腹は膨れる)
マクドナルドはバーガーとドリンクで1,000円

両親が仕送りをしてくれていましたが、
当初、食費生活費で月2.5万円。
すなわち月1.25万円の感覚。

無理すぎ。

漱石は、留学先から文部省に仕送り足りませんといったようなことを連絡したようです。
私も両親にすぐ連絡しました。

バイトしろよって思われるかもしれませんが、学生ビザは労働時間や賃金など様々な制限があったり、居た地域も大都市ではないので働き口がなかったり(誰かが辞めないと働けない)で、なかなか難しかったです。

わたしの場合はバイトよりも専攻に関連するサークル活動をしたかったっていうのも。

結論。
食事は重要。

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漱石の留学生活の問題②

ひとりで籠って考え込みすぎ

国の代表として、作家として渡英した漱石は、凄まじい量の英文学を読み、研究したようです。

ひとり籠りきりになり、考えをめぐらせる。

人と話さない。
ただでさえ言葉が通じないのに、さらに孤独。

これは日本にいてもイギリスにいても、
場所関係なく無理がある。

でも留学生活ではそうなってしまいがちな気もします。

課題が結構重いです。特に期末の課題。
それで単位が取れるか取れないかが決まる。
取れなかったら、翌年に落とした単位だけを履修する。

半期の単位を落としたら、翌年は半年その授業だけ出て、あとの半年は授業なしになります。

一方、日常生活は毎日朝から夜まで授業があるわけではないので、外に行く用がない限り家に籠りがち。

わたしの場合は週3日しか授業がありませんでした。
うち2日は半日だけ。暇すぎ。

日本の大学に行っていないので、日本もそうなのかは不明です。

ひとりで考え込むと、だんだん難しいこと、ややこしいことを考え込みすぎて、良くない方向に行ってしまうこともしばしば。

単位は大丈夫なのか、留学生活これで良いのか、今日のご飯は、将来どうするのか、などなど、心配事は尽きません。

結論。
友達、大事です。

わたしは期末の課題のときは友人とやっていました。
あとは各々作った食事を一緒に食べるとか。
人がいるだけで全然違う。

頑張ろうと思えるし、お互い夜とか起こしあえるし。

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漱石の留学生活の問題③ ※想像

晴れの日が少なすぎる。特に冬。長いし。

とにかく太陽が出ている時間が少ないです。
特に冬の間は。

最初にこれだけは伝えたい。
春から夏、秋の間は、暖かく、かといって暑くなく、爽やかでとっても良い気候です。

なのに冬は霧の街ロンドンでなくても、たいていの場所は似たようなお天気。

日光は、当たるだけでハッピーになれる不思議なパワーがあると思います。

それなのに、イギリスの冬はずっと曇り。
緯度が高いから寒いですし、日照時間も短い。
加えて冬が長い。

太陽に当たらないと、どんどん陰鬱な気持ちになっていきます。
実際、太陽に当たらないことでビタミンDが不足するという問題もあります。

それに加えて①による栄養不足、②による気晴らし不足。

鬱みたいになると思います。

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留学当初、

晴れた途端にFacebookで報告するイギリス人
急に外に出てくるイギリス人
Tシャツになって日光浴をするイギリス人
を見て、どういうこと?と思っていましたが。

滞在が長くなるにつれ、

晴れたら友人に晴れてる!と連絡
晴れたらすぐさま外出
晴れたらとりあえず日光浴

という習慣がついてしまいました。

お天気ばかりは仕方がないので、留学する方々には、常にフーディの下にTシャツを着ておいて、晴れたら脱いで日光浴をする準備をしておくことをおすすめします。

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つらつらと大変なことを書きましたが、上手く付き合っていけたら大きな問題ではありません。

それ以上に、得られるものがたくさんありました。

イギリス留学、おすすめです。

そのうち良いところもしっかり書きます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

コバヤシ ラン

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