大学の保健管理センターとは?

今回は主に大学生や大学院生向けの記事になります。大学に進学する予定の高校生の方も読んでおくと良いかもしれません。大学生になると慣れない環境で1人暮らしを始める方も多いと思います。身近に心身の不調や悩みを相談できる人がいないとき、どの医療機関を受診すべきか分からないときは、不調や悩みにどう対処したら良いか分からず途方に暮れてしまう場合があるかもしれません。

大学には健康やメンタルヘルスについて相談できる機関が設置されています。大学によって名称が異なるかもしれませんが、多くは”保健管理センター”や”保健センター”という名前だと思います(以下、この記事では保健管理センターとします。)。学校にあった保健室に役割が近いかもしれません。利用資格は設置されている大学の学生や職員であることです。基本的に相談や診察の費用は無料です。

保健管理センターでは以下の業務を行っていることが多いようです。代表的な業務を挙げました。

・ケガや病気の応急処置
・病気時の一時的な休養
・健康診断および健康診断書の発行
看護師や保健師による健康相談
医師の診察や健康相談(内科・精神科・婦人科など)
医師やカウンセラーによる心理カウンセリング
・受診する医療機関の相談
・保健や衛生に関する教育
・簡易な測定や検査(身長・体重・視力・血圧・アルコールパッチテストなど)
・インフルエンザなどのワクチン接種

業務の大枠は同じ傾向がありますが、大学によって若干異なるので、所属する大学の保健管理センターのWebページを閲覧するか、スタッフに直接確認してください。繰り返しになりますが、基本的に各種の相談、カウンセリングや検査は無料です。健康あっての大学生活です。気軽に利用しましょう。処置や相談の結果、他の医療機関を受診した場合は、その医療機関での費用が発生します。相談やカウンセリングは事前に予約が必要な場合があります。心身に不調がある際は、早めに相談やカウンセリングの予約を取ることや、医師の来所日を確認することをお勧めします。特に冬季は気候の影響や、卒業研究の影響で心理カウンセリングの予約が増える傾向があるようです。

私も学生時代に保健管理センターの心理カウンセリングを受けたことがあります。「カウンセリングでは問題の根本を解決できるわけではないので意味が無い」と感じる方もおられるかもしれません。しかし、スタッフの方に話を聞いてもらうだけでも安心感があり、悩んでいた症状と気持ちが落ち着きました。また、カウンセリングや相談の内容が他者に漏れることはありません。研究室に所属している場合でも、指導教員に不調に配慮をお願いするか、話さずにおくかを選ぶこともできます。精神の不調を医師に相談する場合は、投薬治療をするかどうかも選ぶことができます(学生時代では投薬治療をしない意思を医師に伝えましたが、今では症状が重い場合は投薬治療を受けた方が良いと思っています。抗不安薬など頓服薬もあるので、持っているだけでお守り代わりになり安心できます。)。

何かが起きた時に相談できる場所や人を確保しておくことは学生生活に限らず大切な事だと思います。自力で全てを解決するには限界があります。学生にとって最も利用しやすい相談先が保健管理センターだと思います。また、友人や家族などのことも相談できます。講義や研究室に来ずに引きこもってしまった人や、心身の問題で辛そうにしている人がいたら直接に保健管理センターの利用を促す方法もありますが、どのように接すればよいかの助言を受けることもできます。他者を援助する場合は、心配するあまり自身の精神を消耗しすぎないように気を付けてください。

それでは、良いキャンパスライフを送ってください!学業が成就しますように!