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僕が親父の息子じゃなかったら

僕が親父の息子じゃなかったら、誰かに敷いてもらったレールのうえを、誰かの意に沿いながら生きていただろう。

そんなふうに見えた親父のことが嫌いだったから、僕は今の生き方を選んだ。

僕が親父の息子じゃなかったら、いつも家族のことは後回しにして、仕事ばかりしながら生きていただろう。

そんなふうに見えた親父のことが嫌いだったから、今の師匠から学ぶことを決めた。

僕が親父の息子じゃなかったら、何のために生きているのか考えることなく生きていただろう。

そんなふうに見えた親父のことが嫌いだったから、心からやりたいことを見つけて、今もなおそれを極め続けている。

数えきれないほど、僕は親父のことを嫌ってきた。

でも、この歳になって、はっきりとわかったことがあるんだ。

僕は親父が、大好きだ。

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