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記事一覧

リバース / 湊かなえ先生

湊かなえ先生は、きっといい人なんだと思います。

ラスト、大体衝撃の事実があるのですが、きっと、ご自身がそこまで早くたどり着きたくて、物語を紡いでいる気がします。

紡ぐ、っていう言葉が本当にぴったりだなあ、と思います。

あらすじは、URL先の私よりも語彙力の塊の方々が記しているので、読んでみてください。あわよくば、本を買ってください。

利益は、一銭たりとも私には入りませんが。

さて、湊かな

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ソラニン

割と、無鉄砲に十代後半から二十代前半まで過ごしてきた。

だから、今でも、たまに突然遠くに行きたくなる。

コロナ禍で、家に引きこもりだしてからはなおさらだ。どうせひとりぼっちで引きこもるなら、誰も知らない、あまり人がいない僻地で閉じこもりたい。

けれど、それは、経済的に恥をかかない身分で行きたい。それにはまだ、間に合っていない。

だから、私は今日も消えずにこの街に住んでいます。

高校生の時

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父の詫び状 / 向田邦子先生

エッセイ、好き。なんなら、枕草子から好き。

「女流作家のエッセイはなんだかなあ」

そんなことを言う人も確かいた気がするけれど、男女問わずに好きだし、なんなら私だって一応女性だから、女性視点のものはやっぱり好き。

教科書で知った、向田邦子先生のエッセイは特に好き。手紙を読んでいるようで、必ずこちら側にお話をしてくれるような文章が大好き。

各地を転々とされていたこともあり、鹿児島のぢゃんぼ餅が

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ぼのぼの

あたしンち、クレヨンしんちゃん、サザエさん、ちびまる子ちゃん…定期的に流して孤独を紛らわしていますが、そのひとつに『ぼのぼの』があります。

アライグマ君が大好きです。たまに、シマリス君の口癖も出るし、悲観的なものの見方はぼのぼの君の影響を受けていると思います。

『ぼのぼの』を再び観だして、ちょっと考えすぎな性格に歯止めがかかっている気がします。

しまっちゃうよおじさんが来るような毎日だけれど

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宇治拾遺物語

唐突の古典。

宇治拾遺物語、というのは実は理不尽を教訓としている物語ばかりです。

有名な話だと、たんこぶじいさんの悪いじいさんは、実は悪いじいさんではなく、ただ後から行っただけのじいさん。

タイミングが悪く、こぶをつけられただけなのです。

現代風に言うと、

「タダでPS5くれる怖いおじさんがおったでよ」と言う噂を聞いて、そこに行ったらPS52台分の財産をぶんどられた。しかも、警察に行って

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イミテーション・ゲーム

最近、海の中からエニグマが出て来たとかで話題になっていましたね。

エニグマといえば、この映画を思い出した人も少なくないのではないでしょうか

アラン・チューリングについての映画ですね。

この映画に触れたきっかけは、

「とりあえず、なんでもみてみよう」

と思って、好き嫌いを投げ捨てたのがきっかけですが、大正解でした。

この年代から100年も経っていないのに、世の中はものすごく動いたんだなあ

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私のギリシャ神話 / 阿刀田高先生

私は、ギリシャ神話が大好きです。

理由などは特になく、物心ついた時から好きだったように思います。

私に、ホメロスの伝説を教えてくれたのは、阿刀田高先生の『新トロイア物語』でした。

ギリシャ神話に触れたきっかけは、地元の小さなプラネタリウムで、あんまりにも私が喜ぶものだから、お母さんが買ってくれた5冊セットの四季に別れた本だったのですが、その母が、阿刀田先生のファンだったので、必然的に色々な本

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博士の愛した数式

昨日、全てのストレスを解放するためにほぼ一日寝ていました。

私は世で言う、ロングスリーパーなので、よほど疲れたときなどは、週に一度十二時間ほど寝なければ、記憶に押しつぶされてしまうときがあります。

それがちょうど、昨日でした。

さて、起きて朝抜け一発、観た映画が「博士の愛した数式」です。

私は高校時代、数学はできなかったのですが、大人になって少しだけその考えが理解できるようになりました。

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天外者

封切りに行ってきました。

現代語でバリバリ説明するならば、私は徳川慶喜氏&土方歳三氏の推しのくせに、箱推しは永久の薩摩藩なので、この映画とても楽しみにしていました。

五代友厚氏は『ザ・薩摩人』という性格で私はときめきます。

薩摩の中では大山巌氏推しなのですが、こういった頭の切れるひとがいるからこその『薩摩にバカ殿無し』という文化を支えてきたのだなあと思います。

さて、五体友厚氏の成し遂げて

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グッドウィルハンティング/ 旅立ち

ここ二日間、諸行無常に打たれていました。

今日は私が一番好きな洋画を紹介します。

実は「小さな恋のメロディ」との二大なのですが、そちらは後日。

グッドウィルハンティングは、マット・デイモンとベン・アフレックの大出世作ですね。

雑誌SCREENの好きな映画ランキングに常にランクインしているイメージがあります。

私はこの映画を大人になって観ました。

と、いうのも元々文系で理系に開花したの文

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小さな恋のメロディ

私の『日常』という曲に出てくる映画です。

名画をネタバレしていいのかわからないのですが、ラストのトロッコと爆発のシーンが大好きです。

『やってやろうぜ!できちゃったぞおおおおおおおおおおお!』

っていう感じ。

トレーシー・ハイドがよくピックアップされますが、私、女の子なので。

マーク・レスターが好きです。

りんごをかじり合うシーンもイ好き。

この作品との出会いは、自分の父親のバイブル

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Missing / ART-SCHOOL

私は、このアルバムでART-SCHOOLに一方的に恋をしました。

中学生の時、福岡の片田舎で鬼ほど聞きました。

『君は僕の物だった』という曲があるのですが、美しい言葉の宝石箱だなあ、触れてよかった。そんなことを思いながら、このアルバムを擦り切れるくらいに聴いていました。

最近、出会う人がみんなART-SCHOOLが好きだ!という人が多くて、また聴き返しているのですが、木下さんの選ぶ言葉は本当

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TOP GUN

私は、トム・クルーズが好きです。

ちなみに、ニワカミリオタなので、トップガンを選びましたが、数あるトム主演映画の中では、ワルキューレがいちばん好きです。

ワルキューレとTOP GUNの主人公って、時代は違えど同一で真反対にいるキャラクターだと思っています。

特に比較は致しませんが(そこまでの考察能力はないのです)、ワルキューレ、観て欲しいなあ。

「トムってやっぱり凄いんだ」

というシーン

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千年女優/今敏監督

今日は私のバイブルです。

2002年公開ということなので、やっぱり小学生の時に観ているんですね。

あらすじとしては、千代子という主人公が赤いマフラーの男を追い求めて女優として歩んだ道を振り返っていく…というもの。

私は多重夢をよく見るのですが、今敏監督のモチーフが「現実と幻想の中間」とやらなんやらだということなので、とても心地がいいものとなっています。

あんまりよくないらしいのですがね、多

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