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それでも私はあなたたちを応援したい パニックが渋滞した日

我が家には重度知的障害の息子たちがいる

小学2年生のたく
高校2年のよし
22歳のはる

息子たちは言葉を話さない
伝える表現が難しい息子たちは
パニックになり取り乱すことがある

パニックが起きたときは


ひとつずつ解決していけば
あなたの心も楽になるから


と、心を尽くす


それは夕方だった


一足早く帰ってきているはるが
弟たちが帰ってくるのを今か今かと家の中を
行ったり来たりしはじめ徐々に興奮していく

弟たちが帰ってくると興奮MAX
私の声は届かない

そんな中弟たちが帰って
家の玄関が閉まる途端

いきなりウワーッと泣きだすたく
靴を片方脱ぎ片方は履いたまま

はるが興奮気味に
泣いているたくの背中から
ランドセルや持っていたバックをはぎとる


すると更に泣き出し自分の頭を叩きだすたく


たくの手をとり
自分でしたかったんだよね
1日よくがんばったね
と抱きしめていると


大人しいよしが足で床をドンドンけり
大きな声をあげ、耳を塞ぎ2階へ駆けあがる


はる!たくは自分でできるから待っててあげて!
とはるの手が止まるよう
声が届くよう話す


泣いてる弟をなんとか助けたい兄の気持ちも大事



とりあえず2人落ち着きそうだから大丈夫かな



よしは2人が落ち着いたあとじゃないと
無理だからとそっとしておく

お風呂でゆっくりしようか?
少し落ち着きを取り戻したたくと
お風呂に入る


お風呂に入ってると


よー!よー!とよしを呼ぶはるの声


どうしたのかな?と思いつつ聞き耳を
立てていると


返事をしないよしにはるが
更に興奮して呼び続ける



よしが自分の荷物を片付けてないことが気になり始めた

真面目なはるは、同じルーティンをこなしていない弟たちの行動がたまらなく嫌で
弟を呼んでいた


おっと!はるが大変!
とお風呂からあがる

はる 大丈夫だよ
よしが片付けてないから呼んでたんだよね

と声をかけると泣きながら頷く


よしは今きついから少しだけ待ってあげて
降りてきたらちゃんと片付けするだろうから


落ち着くまで何度となくはるに話しかける



落ち着いたところで
お風呂で気分転換できたたくを
お風呂からあげる


はる たくに保湿クリーム塗ってあげて


と兄さんもかわいい弟のお世話で気分転換

ここでやっとよしに声をかける


よしー!もう大丈夫よ!みんな落ち着いたよ!


すると2階から降りてきて
お風呂で気分転換


湯船に浸かってるよしに声をかける


たくの泣き声やはるの大きな声がきつかったんだよね?(頷くよし)
2人ともきつかったんだって。
待っててくれてありがとう。

よしは学校楽しかった?きつかった?どっちでもなかった?デイは?
と指を選択肢にしてしばらく話す。

顔がゆるんできたところで立ち上がる


これでパニックの渋滞解消〜


日中過ごす場ではいつもニコニコ
きついところを見せない息子たち
支援してくださる方々に感謝です


だからといってマイナスな気持ちがないわけじゃない
話せない分もどかしいことも多い

だから家では
思いっきり泣いていい
怒っていい

あなたたちの想い聞かせて欲しい

一緒にひとつずつ解決していこうと思う

そして家でできるように
嫌をはっきり言えたり
困ったと伝えられたり
わからない教えてとできたらいいなと思う


ひとつずつ積み重ねていこう
できないときもあるさ

母はあなたたちを応援してるよ

あなたたちの伝える力みつけていこう








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