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『エッセンシャル思考』 #5

こんにちは!
皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

寒い日が続いていますが、お体に気をつけて過ごしましょう!

5回目となる今回は、
グレッグ・マキューンさんの『エッセンシャル思考』を紹介します。

本書は、普段やることに追われてしまい、
「自分が本当にやりたいこと」ができないと嘆く方にお勧めします!

というのも、本書の主張は、

たくさんの瑣末な物事から、少数の本質的なことを選び取り、
時間や気持ちといったエネルギーを、重要な仕事で発揮する。

まさに、これに尽きるからです。

しかし、この主張を聞いた方の中には、
「本質的なことしかやってない!」「やらきゃならないことはいっぱいある!」
と考えた方も多いと思います。

本書は、そのような方々のために、
「エッセンシャル思考」のあれこれを知ってもらうために書かれました。

ぜひ、無駄な仕事を押し付けられて苦しむすべての人に読んでいただきたいです!

それでは、本書の要約を始めていきましょう!


「エッセンシャル思考」とは


先に述べたように、「エッセンシャル思考」とは、
「本質的な仕事だけをやれ!」という意味です。

しかし、このメッセージには、さらに別のメッセージも含まれています。

それは、「本質的ではない仕事は、すべて無視しろ!」というメッセージです。

この世の中には、仕事やチャンスが転がっており、
中には悪くないものや、魅力的なものも少なくありません。

しかし、本書では、そのような本質的ではない仕事やチャンスは、
「ノイズ」と呼んでいます。

我々は、「ノイズ」を丁寧に取り除き、貴重な本質を取り出すべきです。

つまり、
何かを「選択」し、何かを捨てるという「トレードオフ」の考え方ですね。

「より少なく、しかしより良く」
この言葉は、まさに「エッセンシャル思考」を表した言葉です。

「ノイズ」を取り除けば、
我々が本当に重要だと考えていることが滅多にないことに気づくでしょう。

玉石混交の中から本質的なことだけを見定めるようにしましょう!

こうすることによって、時間と気持ちに余裕が生まれ、
重要な仕事で、最大の成果を得られるのです。

つまり、「エッセンシャル思考」は、
「自分の力を最大限の成果につなげるためのシステマティックな方法」です。

しかし、現代人、特に優秀な方々は、
「本質的なこと」が見分けられなくなってきています。

これは「成功のパラドックス」に由来します。

簡単に説明すると、「成功のパラドックス」とは、
成功を求めることによって失敗してしまう現象です。

特に、なんでもこなせる優秀な人は、
多様なことをしすぎて、方向性を見失ってしまいがちです。

現代は、選択肢が増え、世の中のプレッシャーが大きくなりました。

そして、昔よりさらに忙しい日々を送るようになりました。

優秀な方は、そのような現代に、
さらに多くの活動を詰め込もうと奮闘しています。

今こそ、「エッセンシャル思考」を身につけて、
最小の時間で成果を最大にしましょう!


「エッセンシャル思考」を形作る3つの要素


「エッセンシャル思考」の基礎となる考え方は、全部で3つあります。

「選択」「ノイズ」「トレードオフ」です。

「エッセンシャル思考」について詳しくなるために、そして実践するために、
3つの考え方について知っておきましょう!

・「選択」

先にも述べたように、現代は多くの選択肢で溢れています。

そして、どの選択肢を「選択」するかは、いつも自分次第です。

他人から「与えられる」のではなく、自分から「掴み取る」ということです。

「エッセンシャル思考」を身につけるためには、
「選ぶ」という行為に、「自覚的」でなくてはなりません。

「選ぶ」ことを選び、自分の人生を自分で決めていきましょう!

・「ノイズ」

「より少なく、しかしより良く」努力しましょう。

というのも、努力の量が成果に比例するとは限りませんし、
すべてのことに努力をするのは限界があります。

「重要な少数」は「瑣末な多数」に勝るとは、
大多数には価値がなく、ごく少数のものに莫大な価値があるという意味です。

数限りないチャンスの中から、「これだけは!」というものを見つけて、
「ノイズ」を取り除きましょう!

・「トレードオフ」

何かに「イエス」ということは、その他すべてのことに「ノー」と言うことです。

全てを選びたい気持ちは分かりますが、
それは時間的にも、エネルギー的にも不可能なのです。

「トレードオフ」の考えを受け入れ、全力を注ぐ問題を絞りましょう!


ここからは、「エッセンシャル思考」を実践するための技術を、
大きく分けて3つ紹介していきます。

①見極める技術②捨てる技術③しくみ化の技術です!


①見極める技術


「見極める」とは、
多数の瑣末なことの中から、少数の重要なことを見分けることです。

何かに手を出す前に、幅広い選択肢を慎重に検討するために、
5つのキーワードを紹介します。

・孤独

誰にも邪魔されない時間とスペースを確保しましょう。

集中せざるを得ない状況に身を置けば、
本質を見極めながら、選択肢を選ぶことができます。

・洞察

あらゆる事実には、「本質」が隠されています。

要点に目を向けて、見えなかった「本質」を見抜くには、
「洞察力」が必要になります。

・遊び

遊びには、「脳の柔軟性と順応性を高め、創造的にする力」があります。

そのおかげで、視野が広がったり、
常識にとらわれないやり方を見つけることもできれば、

計画・優先順位付け・予測・決断の機能を活性化することもできます。

未だ知らない分野に、自分がやりたいこと、
いわば「本質」が隠されていることがあります。

遊びによって、好奇心を刺激し、新しいアイデアを生みながら、
「本質」を見極めましょう!

・睡眠

睡眠は、「自分の体」という資産への投資です。

良い睡眠のおかげで、仕事の効率を高め、
ここぞの場面で力を発揮しやすくなります。

一方、睡眠不足に陥ってしまえば、
優先順位をつける能力が下がってしまいます。

優先順位をつける能力が下がると、
本当に重要な「本質」を見抜けなくなってしまいます。

・選抜

明確で厳しい基準を設けて、大多数の選択肢を容赦なく却下しましょう。

基準にそぐわない仕事は、キッパリ捨てて、
基準にぴったりの仕事のみを選ぶことが大切です。

つまり「選びたいから」選ぶのです。

システマティックに不要な選択肢を却下し、
「これしかない!」という完璧なチャンスを発見しましょう!


②捨てる技術


「捨てる」とは、
多数の瑣末なことを、容赦なく切り捨てることです。

「捨てる技術」も5つのキーワードを紹介します。

・目標

まずは、行動全体の目標やその目標達成のための自分の役割を明確にしましょう。

そのためには、「本質目標」を設定する必要があります。

「本質目標」とは、具体的で魅力的、
かつ意味があり測定可能な目標のことです。

一度、「本質目標」を決めてしまえば、
その後の無数の決断が、自然とできるようになります。

・拒否

勇気を持って、キッパリと物事を断るスキルを持ちましょう。

他人からのプレッシャーや、周囲の期待もありますが、
常にいい顔をするのはやめ、「拒否」をします。

すると、重要なことだけに集中ができます。

ただ、断るときの伝え方は、かなり重要ですね。

・キャンセル

一度やると決めたことの中にも、「瑣末なこと」はあると思います。

その時は、サンクコストバイアスにかからず、進んで損切りをしましょう。

過ちを認め、悪循環から抜け出すことで、
人生がもっと「シンプル」になります。

・編集

不要なものや余分なものを、できる限り取り除きましょう。

これは、編集家の方がされているのと同じ作業です。

不要なシーンをできる限りカットし、重要なポイントだけを残すことで、
物語の展開が分かりやすくなるそうです。

私たちも、エネルギーを集中し、成果をより一層高めましょう!

・線引き

「これだけは譲れない!」ものを守る一線を引きましょう。

時間を守り、他人からの干渉を防ぐ役割があります。

ちなみに、その線の内側で守られているのが、
自分が大切にしていること、つまり「本質」です。


③しくみ化の技術


自動的に「本質」を取り出す「システム」を作りましょう!

「システム」作りのキーワードを6つ紹介します。

・バッファ

バッファとは、何があっても慌てないように、
あらかじめ備えておく「ゆとり」のことです。

最悪の事態を想定して、バッファを持たせておきましょう。

もし、予想外のことがあっても、備えのおかげでペースを取り戻せますし、
周囲との衝突を減らして、トラブルを防げます。

余裕を持たせて、自分も余裕を持つということですね。

・削減

妨げになっている部分を特定し、効果的な措置を取りましょう。

つまり、「ボトルネック」を特定して、
それを解決する措置を取るということです。

あらゆる問題にメスを入れなくても、一度その措置をとってしまえば、
うまくいく仕組みができることがあります。

最小限の努力で、最大限の結果を得ましょう。

・前進

自分が「本質だ!」と感じた部分で、着実に小さな前進を得ましょう。

小さな前進は、それ自体が生産的な行為ですが、
未来の飛躍的達成へ繋がる大切な一歩でもあります。

人は、前進していると感じた時、また前進していることを褒められた時、
次なる挑戦への「やる気」が出てくるのです。

・習慣

「本質的な目標」に向かうための行動は、習慣化しましょう。

習慣化は、頭脳の容量を残す働きがあります。

ありふれたことにいちいち頭を使わず、
創造性やイマジネーションのために頭を使うべきです。

・集中

過去や未来にとらわれず、今この瞬間を集中しましょう。

今この瞬間に、何が大事か考えれば、
目の前の大事な問題に没頭しやすくなります。

持てる力全てを、「今」に注ぎましょう。

・未来

本質的な目標のために、余計なものを削ぎ落とす生き方を身につけましょう。

人生に意味と目的を見出し、本当に重要なことを成し遂げる。

壮大な仕事を成し遂げれば、最大限の恩恵を一生受けることができます。

難しい生き方であり、根気と努力が必要になりますが、
本能的に「エッセンシャル思考」持っていたかのように使いこなしましょう。


思い込みを真実に


このように「エッセンシャル思考」は、
「本質的要素に絞り込んで、全エネルギーを集中すること」です。

普通であれば、「やらなくては」「どれも大事」「全部できる」
という思い込みをしてしまいます。

しかし、ここまで呼んでくれた方々は、
これが誤りであることに気が付くと思います。

真実は、「やると決める」「大事なものはめったにない」
「なんでもできるが、全部はやらない」
なのです。

皆様が、より良い「選択」をし、「ノイズ」を取り除き、
「トレードオフ」を受け入れてくれることを、心より祈っております。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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