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子育ての節目(3年生~4年生)中学年

2023.2.2【149限目】

寒い日が続きますが、明日は節分、明後日は立春です。庭の梅も咲き始め、庭に出ると梅の香りがします。菜の花も咲いています。季節に節目があるように、子育てにも節目があります。

3年生もよく担任をしました。どの学年も面白さがありますが、3,4年生は変化が多く、大人になるための一歩を踏み出す学年です。一人一人違っていて子どもたちの個性がはっきり出て、体も心も変化の大きい時期です。


2番目の節目

中学年の子供たちは、自分で考え行動する活動が多くなり、集団の中での遊びや学校行事を通して仲間が出来ます。このころは「ギャングエイジ」と、言われるように、わんぱくで、自分の思いで行動します。

ギャングエイジは、親や先生の話は聞かないけど、ともだちの話は聞く、ともだちが大事という時期です。ともだちとの関係が上手くいかないこともあり、ケンカをしたり失敗したり自信を無くしたりします。

その中で自分のしたことを振り返ったり、相手の気持ちを考えたり出来るのも中学年です。そんな経験をしながら、気持ちをコントロールできるようになります。

子どもが自ら考え行動している時は、子どもの様子を見守りながら待つということが大切です。失敗をしないように、先に手を打って無難に過ごせるようにすると、自ら考えて解決するという力は育ちません。

危ない時や悪いことをしている時は教えていきますが、出来るだけ待つということが大切です。

ギャングエイジは、反抗期でもありますが、子どもが輝く2番目の節目でもあります。


3年生を担任した時に出会った子

以前3年生を担任した時に、自分の思い通りにならないとすぐにカッとなって、暴言を吐いたり、とびかかったり、時には、教室を出て行ってしまう子がいました。

そんな時は、何を言っても聞こうという気持ちがないので、落ち着くまでは、どうしてそんな気持ちになったのかを寄り添いながら見守っていきます。

何も言わずに「先生はここにいるよ、大丈夫だよ。どうしたの?」と、いうようなサインを送って横に寄りそって、時には肩に手を掛けたりもします。

その子は自分の事に目を向けて思ってくれていると理解する時もあり、だんだん冷静になっていきます。

時間がかかる時もありますし、次の日までカッとなったわけを話してくれない時もありますが、だんだん落ちついて、原因や気持ちを話してくれるようになります。

そんなやり取りをくり返しながら、自分の気持ちを言葉で伝えられようになりました。自分の心を少しコントロールできるようにもなりました。


学校の役割

コロナ禍で家にいることが多かったり、家に帰れば、それぞれの習い事や塾があるので遊び時間が合わなかったりして、最近では、ともだち同士で、徒党を組んで遊ぶ、基地を作ったり、ダイナミックな遊び(Sケンなど)をする環境が少なくなってきました。

子どもたちは、朝の時間や休み時間や昼休みなどのちょっとした時間を使って上手に遊んでいます。学校で子どもたちの大好きな遊び時間は、成長するために大きな役割をしています。


親やおとなの出来る事

中学年は子どもの幼さからある程度成長し、まだ思春期に至っていない頃で、子供らしさはあるものの、親や、大人たちから独立し、自立へのスタートが始まります。

大人になるための成長の過程では、過ちや失敗や挫折を経験しますが、親はそうならないようにと、先回りし管理をしようとしがちです。

危な気ですが、チャレンジする機会を失わせるよりも、その壁にぶつかっていく機会を与え、それを乗り越えることを励まし、子どもが自らチャレンジするのを待つことが大切です。

待つことは大変な忍耐力がいりますが、その壁を乗り越えてこそ自立するための大切な経験になります。おとなたちが子供を信頼し、少し距離を置いて見守ることが大事です。

2番目の節目は、大人に一歩近づくための大切な節目です。


庭に春の香りが漂い始めました


【編集担当より】
小学生の頃の遊びと言えば、ドッヂボールや縄跳びなど屋外の遊びや牛乳キャップを上靴でひっくり返して取り合う(あれなんて言う遊びなんでしょう)が思い出されます。

小学校中学年の頃は、今では考えられないくらい引っ込み思案だったので、特に3年生くらいから友達とどう遊んでいいのかよくわからないところがあったように思います。

小学校・中学校と友達と遊んだり騒いだり、喧嘩することで、少しずつ人と交わることがうまくなりました。その積み重ねのおかげか、今ではどこでも一人で行けるようになり、初対面でも楽しくお話しできるようになりました。今まで出会った友達や先輩・後輩などに感謝です。

たくさんの人との関わりの中で、コミュニケーションのスタンスや能力も磨かれたのかと思います。確かに、そこには親の介在する部分少ないかもしれませんね。

マスクを着けての子供のコミュニケーション能力の発達について危惧されていることを報道などで目にすることもあります。記事やこれまでのことを振り返ると、子供が目いっぱい全力で遊び、たくさんの人と関わり、喜びや楽しみを覚え、悲しいことや衝突することを経験することは、子供の成長や将来のために、知識を得ることよりも大事なことかもしれないですね。

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