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作ったデザインを振り返る - 宝研堂 筆チラシ

こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日は久しぶりにお仕事で作ったものの紹介。

筆のチラシ

振り返りと書いてますが、制作&入稿からまだ3週間しか経ってないので、直近のお仕事です。
浅草にある老舗の書道具用品店、宝研堂さんの筆のチラシ。
今月の9/5~9/20までセールを開催しているのですが、
お客様にセールの告知&カタログをお送りする際に同封されたものです。
(多めに作ったので、店頭にもあるはず)

A3の両面印刷。
自分にしては色を極限まで削ぎ落した、シンプルな作りになっています。

背景の黒

背景は黒一色に見えますが、ベタは使っていません。
すべて写真の黒地をサンプリングして敷き詰めています。
なぜこんな事をしているかと言うと、写真の黒とベタの黒(K100%)って出力だとちょーっとだけ違っていて、色が変わってしまったように見えちゃうんですよね。
K99%にするか、リッチブラックで解消できるんですが、それでも変わる可能性はあるので、サンプリングした方が間違いないと思っています。

こういう感じになりがち

実寸の穂先

またこのチラシに使っている筆の穂先は、ほぼ実寸になっています。
これを効果的に敷き詰めるのに、なかなか試行錯誤しましたね。
なんとかA4に収められないか試し(結局、余裕がなさすぎてA3に)、続いて横一列に並べられないか試し、価格表を入れることになって…と、紆余曲折あり、この形に落ち着きました。

ちなみに元写真がこんな感じでした

穂先をレタッチ

配置を整えたら、毛羽立ちしている穂先を少しレタッチして整えます。
地味ながら大事な作業。

こういう時、背景が黒なのは助かります。
影の色なども溶けて、考慮に入れなくてよくなるので、少しだけ楽できます。

紙の選択

紙はマットコート紙の110kgに。
封入がA5サイズで四つ折りにしないといけないので、
厚いと折った時に重くなるため難しい。
薄いと裏抜けしたり、透けて裏面の文字が見えるので避けたい。
コート紙はちょっとテカって雰囲気変わるし、
マット紙はもし滲んだら白文字が潰れる可能性があるので…。
ということで、ここに落ち着きました。

ざっくり簡単にまとめてみました。
白黒の構成は簡単そうに見えますが、「ただ並べました」感が出やすいので、毎回気を使いますね。
浅草まで行かれる方は、バンダイさんの近くにお店があるので、ぜひ現物を見ていただければ。

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