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【デザインの地平線】イベントリポート

世の中の彼方に行き着いたデザインを識者と見つめる新提案トークライブ『デザインの地平線』。2022年6月27日(月)に新宿Rock cafe loftにて、無事開催することが出来ました。コロナ禍の入場制限はありつつ、おかげさまでほぼ満員!ご来場頂いた皆様、配信をご視聴くださった皆様、ありがとうございました。

今回のイベントの様子は、配信の録画アーカイブとして、2022年7月11日(月) 23:59までおっかけ再生が出来ます。参考までに今回のイベント内容を極一部分だけご紹介したいと思います。


19:30開演

主催でMCのセラチェン春山と、ご意見番・藤本“ANI”健太郎さんが登壇。会場の皆さんと一緒に乾杯しながら、まずは自己紹介代わりに、藤本ANIさんの最近のフィールドワーク報告と、春山はいきなり次回の企画案をプレゼンテーション。

皆さんとお酒を飲みながらスクリーンを観るスタイルで進行。
藤本ANIさんの調査報告。デザイナーでもあり、著書『タイポさんぽ』を実践する路上観察者でもあります。
「明日はいくらになるかわからない、歯のような値段表示」デジタル化が進み、滅びゆくマグネット式表示。
バイクに乗り始めて気づいた、“バイクピクトグラム”の味わい。各地で採取したバイクピクトから滲み出るデフォルメ具合の抜き差しと高い趣味性。
春山はデコトラペイントの有名工房「すずき工芸」を紹介。北茨城で量産されている手描きレタリングの境地。
かつて岩手県に存在した「すずき文字」で書かれたラーメンショップ他、主に北茨城市内に現存する「すずき文字の店」を紹介。次回以降に現地調査を実施しなければならない。

20:00 「いぬくそ看板のデザイン」

一人目のゲスト講師、坂田恭造さんをお呼びして「いぬくそ看板」研究報告を伺いました。小学生の頃からいぬくそ看板に魅力を感じ、中学生の頃から「写るンです」などで記録撮影をしていたという坂田さん。

「いぬくそ看板収集家」ではなく「撮影家」を自称する坂田さん。「実際に集めてはいないので…」
坂田さんが過去4000枚の記録から割り出した「いぬくそマトリクス」。ただでさえ狭いジャンルを自ら深掘りする、ただならぬ気配。
分類に合わせてクラウド上にフォルダ分けされた、大量のいぬくそ看板。「これは“たべっこどうぶつ型”と呼んでいて…」うんこをお菓子で例えてしまう可愛らしさ。
「プライベート/激昂」に属する「怨念グループ」の代表例。もはや糞尿被害以上のパーソナルな問題も感じざるを得ない。

21:00「酒場のデザイン」

二人目のゲスト講師はライターのパリッコさん。まずはパリッコさんがプロデュースした波佐見焼の酒器「#mixcup」(zen to)の紹介から。本編のテーマは「コロナ前の2019年の酒場写真」。

春山も藤本ANIさんも個人的に購入していた#mixcupを絶賛。缶チューハイ側のエンボスは、モチーフとした宝酒造に許可を取ったんだとか。
2019年に撮影した約9000枚の写真から、300枚まで絞った酒場の様子を怒涛の紹介。酒場の写真を見ながら飲酒するという、無限列車が出発。
噛めば味がしそうなくらい煮染まった、ド渋い短冊メニュー。どの短冊をどういう調理で味わいたいかを真面目に検討。
背景にライトを仕込んだメニュー。もはやプリントに見紛う「日本酒」の手書き文字。スライド中に2度も出てきてしまうくらいお気に入りの店。

22:00 エンディング

全員登壇して、来場者の皆さんへの抽選プレゼント大会。ご提供頂いた「#mixcup」に加え、いぬくそ看板の実物を景品に。

プレゼント用に購入してみた市販のいぬくそ看板。実際に困っている方に当たってほしいと願いつつ。
イベント終了後には、出演者の皆さん持ち込みの物販コーナーも盛り上がりました。

何気ない風景の中にあるデザインを言語化して見つめ直すというコンセプトは適ったのではないかと思っています。きっとこれまでにない「デザイン的な視点と感性」を獲得して頂けたことでしょう。配信アーカイブは1000円でたっぷり2時間半!下記サイトから視聴可能です。よろしければ飲み物と食べ物を用意して頂きながらお楽しみください!


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