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絵で喜んでもらえるって嬉しい!が原体験。【おくちはるさんと対談①】

褻mono店主が気になる方々にお話を伺う「店主対談」。
第3弾はフリーランスでイラスト・デザイン制作を行う
「おくちはる」さんがゲストです。

おくちはるさんプロフィール

京都市立芸術大学卒業後、食品メーカーデザイン部に就職。2017年にフリーランスとして活動を開始。個人での創作活動のほか、依頼を受けてのイラスト・デザイン制作を行っており、幅広い媒体で活躍されています。デジタルから水彩絵の具などを使ったアナログな方法を織り交ぜ描かれるイラストは、どれも心がほっこりとするような温かみに満ちています。

うつわ屋「褻mono」のショップサイトのイラストをはじめ、
この店主対談のバナーイラストも担当してくださっているおくちはるさん。

褻monoショップサイトのイラスト
店主対談のバナーイラスト

いつもお仕事をさせて頂く中で、ちはるさんのお仕事の流儀について伺ってみたいなとずっと思っておりました。
それから褻monoとの仕事について、ちはるさん目線ではどう思っていらっしゃるのかについても、ずっと気になっておりました…。

というわけで今回、
満を持してオファーをさせて頂き、zoomでの対談が実現しました!

全3回の記事に分けてお話を伺った様子をお届けします!
お互いちょっと緊張しながらも、初対面ではない二人の
ゆるゆるとした空気感が出ているかもしれません…

①絵で喜んでもらえるって嬉しい!が原体験。←イマココ!
②会社員だった経験が、個人での仕事に活きている。
③これからも、仕事と創作をいいバランスで。

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対談日:2022年8月18日

褻mono店主(以下、褻mono):あの全然、話が脱線したりしても大丈夫なんで。よろしくお願いします。

おくちはるさん:はい!わかりました。

二人:ふふふふ(笑)。

いつものお仕事とは勝手が違うのでどこか照れくさく、
二人とも謎のはにかみを浮かべながらの対談スタートとなりました。

イラストとデザイン制作、二つの肩書の理由

褻mono:では色々とお伺いできたらと思うんですけど。
ちはるさんの普段のお仕事の大まかな流れというのは、企業だったり、褻monoみたいな個人店などから依頼を受けてイラストをご制作される、という流れで合っていますか?

おくちはるさん:はい、合ってます。
仰る通り企業の方であったり、個人事業主の方であったり、もしくは個人の方であったり。ご依頼は本当に様々なんですけど、雑誌の挿絵やホームページに差し込まれるイラスト、個人の方だとSNSのアイコンやウェディングのウェルカムボード用にご依頼を頂くことがありますね。

褻mono:instagramやtwitter、noteなどでちはるさんのお仕事を拝見すると、たまにロゴのご制作もされているじゃないですか?そういったご依頼も受け付けているんですか?

ご依頼があれば、こういったロゴも制作できちゃうちはるさん。すごい…!

おくちはるさん:そうですね。元々はイラストとデザインを両立させたかったんですけど、イラストばっかり描いていたらイラストのお仕事を頂くことが多くなって。
デザインの方は、私がデザインもしていたことを知っている知人や友人から頂くお仕事の時に、ロゴをつくることがちょこちょこあるという感じですね。

褻mono:なるほどなるほど。
私の中で勝手にイラストはイラストレーターさんのお仕事、デザインはデザイナーさんのお仕事ってイメージがあって。微妙に領域が違うのかなという印象があったんですけど。
両方できる方ってそんなにいないのでは…?という気がするのですが、そんなことはないですか?

おくちはるさん:うーん、確かにです。それぞれに特化してるプロフェッショナルの方が多いかもしれません。私の場合は紆余曲折していて。
元々絵を描くことが好きで芸大に入って、そのあと食品メーカーのパッケージや広告をつくる部署に就職しまして。
大学時代は絵を描いていたけど、就職するとデザインをして、両方持った状態で独立して…という状態でやっているという形です。

褻mono:そうなんですね。
私も褻monoを始める前は広告の制作会社でライターとして勤めていて、同じ会社にデザイナーはいてもイラストレーターはいないという会社で。
そこではイラストの案件はデザイナーではなく外部のイラストレーターの方に依頼するケースが多かったので、その二つともを一人でできるというのが驚きです…!

おくちはるさん:私は大学時代デザイン科を専攻していたんですけど、自分でつくる・自分で描けることが大事だという方針の学校だったので、デザイン科だけど毎日絵の具とかでずっと絵を描いていたんです。なので私がいた大学だとデザイン科の人もみんなある程度絵が描けて、そういうものだと思っていたんですけど。
就職した会社のデザイン部では、イラストを描く人は少数でしたね。

褻mono:なるほど。そういった経験を経て、今のご活動の形になっているんですね。

おくちはるさん:そうですね。ただ現在、デザインのお仕事は数が多いわけじゃないのであんまり偉そうなことは言えないです(笑)。

パートナーの言葉に背中を押され、独立を決意

褻mono:先ほど会社員時代のお仕事で仰っていた「パッケージや広告をつくる」というのは、ちはるさんご自身がデザインやイラストを描いて…というわけではないんですよね?

おくちはるさん:はい、仰る通りです。私が主に行っていた業務は、商品のパッケージをデザイン事務所の方に依頼をしてつくって頂いて、返ってきたものに対して「ここをもう少しこうしたいです」って相談して…みたいな感じのデザインの関わり方でした。

褻mono:そうなんですね。
それは元々デザイン科の大学に在学されている頃から、そういった企業に入社しようと思っていたんですか?

おくちはるさん:いえ、当初は自分でつくることができる会社にいきたいと思っていたし、デザイン部がある会社はみんな自分でつくるんだと思っていたんです。入ってから「あ、そうじゃないデザイン部もあるんだ」と後から知りました(笑)。でもそれはそれですごく学びを頂けたので、とてもありがたい職場でしたね。

褻mono:なるほど。その会社でのご経験があって、そこから個人としてやっていこうと決めたきっかけは、「自分でつくる仕事をしてみたい」という部分がきっかけですか?

おくちはるさん:そうですね。やっぱりデザイナーさんからパッケージやロゴのデザインを出して頂いたりすると「あぁ素敵だな、こういうのつくれる人いいな」って気持ちがむくむくと湧いてきちゃって。
デザイナーさんに依頼する形でのお仕事もすごく楽しくさせてもらえたんですけど、自分の手でつくりあげることへの憧れみたいなのはずっとありましたね。
そんな気持ちがどこかで断ち切れずにいた頃に、パートナーと結婚するという話になりまして。 

褻mono:うんうん。 

おくちはるさん:遠距離だったので、どちらかが仕事を辞めないと難しいとなった時に、相手が「それだったら、ちはるはやりたいことがあるんだから挑戦してもいいんじゃない?」って言ってくれて。 

褻mono:わぁ…。(ため息) 

おくちはるさん:じゃあそのお言葉に甘えて挑戦してみようと思って、「個人として活動しよう」と決意した感じです。

褻mono:パートナーさんの心意気が素敵すぎますね…!

おくちはるさん:本当に、感謝しています。 

絵で喜んでもらえるって嬉しい!が原体験

褻mono:以前、TANUWORKSさんという方との対談の時にもお伺いした質問なんですけど。
例えばイラストレーターさんのお仕事をあまり知らない方から見た時に、「自分の創作活動で生計を立てる人」みたいなイメージもあると思うんです。そんな中で今のちはるさんのお仕事内容のように「依頼やリクエストを受けてそれに応える」という方向性になった理由って何かあるんですか? 

おくちはるさん:なるほど…。理由としては二つあるかなと思います。
一つはお仕事として絵を描きたいっていう気持ちがあって。でも個人で創作イラストを描いていっても、いきなり収入につなげるのは私にはとても難しいなと思ったんです。

もう一つはシンプルに人に喜んでもらえると嬉しいなっていう気持ちがありまして。小さい頃から「〇〇の絵を描いて」って言われて、描いて渡すと「わぁ!」って喜んでもらえたりしたのが、私としてはすごく嬉しい経験で。

今も人のために描いたものを喜んで受け取ってもらえると幸せだなぁと感じるので、ご依頼を頂いて描くお仕事がメインになっているって感じです。
ただ、自分でも描きたいことが湧くと創作イラストを描いたりもしています。

おくちはるさんのnoteでは、お仕事以外のイラストも見ることができます。素敵!
以前に描かれていた、月ごとのビールのイラストなども最高ですのでぜひ見て頂きたい…!

褻mono:なるほど。どちらかに限定する感じではないってことですかね? 

おくちはるさん:そうですね。
自分の中で「これ描きたいな」があった時に、それを頂くお仕事に勝手に乗せるわけにはいかないので。自分の中で、相乗効果で叶うものだったらお仕事に反映したりもするんですけど。
そうじゃなければ個人で描く創作イラストに乗せて、って思ってます。 

褻mono:私もライター業の方は「自分の表現よりもご依頼に応える方が向いているかも」という理由で選んだ仕事だったので、今のお話をお聞していて、とても頷けるというか、共感するところがあります。 

おくちはる:答えを探す部分があるのが楽しいですよね、ご依頼に応える時って。

褻mono:うんうん、そうですね。

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パート①はここまで!
パート②では、褻monoとのお仕事やイラスト制作の裏側についてお聞きします!
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