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Art is explosion. – 2017年 展覧会ベスト5 –

2017年もたくさんの美術館やギャラリーに行き、様々なジャンルの展覧会を観させていただきました。 行った展覧会の数を数えてみたら約60以上ありました。
今年は特に十和田市現代美術館や青森県立美術館、豊田市美術館といった東京以外の美術館に足を運ぶことができ、さらにアートについて深掘りできた1年でした。

そんな2017年で、本当によかった展覧会 ベスト5をピックアップしてみたいと思います。


十和田市現代美術館
村上隆のスーパーフラット現代陶芸考

アーティストとしてだけでなく、コレクター、キュレーター、ギャラリストとしての顔を持つ村上隆さん。その村上さんがコレクションをする約300点を展示した展覧会でした。

会場に入った瞬間ゾワっとなって、横浜のスーパーフラットコレクション以上に会場構成がカッコよかった。本当に居心地がよくて作品と会場含めて展覧会自体がアート作品。作り込まれた会場は、どこかの闇市に迷い込んだ感じでした。
会場構成は「バトル・ロワイアルⅡ」などの数々の日本映画で美術を担当している磯見俊裕さん。
展示されているのは村上隆さんのコレクションで、奈良美智さん、大谷工作室、上田勇児さん、村田森さんなど。好きだったのは、尾形アツシさんと小野哲平さんのもので、日常で使いたい器です。
元々、嫌いだった村上隆さん。でも、コレクターとしての一面とこの展示を見させられて大好きになっちゃいました。青森まで時間とお金かけて行って本当に良かった展覧会でした。


国立新美術館
安藤忠雄展-挑戦-

建築家・安藤忠雄の展覧会。高校の建築科時代に知った安藤忠雄さん。上京してから都内にある安藤建築はだいたい見ていたのですが、建築プロセスや模型、施主への質問、ドローイングなどの実際の建築を見るだけではわからないような裏側をまとめて知れる展覧会でした。安藤さんがどんな信念を持って建築をして、施主がどんな想いを持っているのかを知れる貴重な機会でした。

大阪府茨木市に実在する光の教会を原寸で再現した展示では、コンクリート打ちっ放しの箱で静的なものなに、中に入ったり人がいる状況になると、途端に動きがあるダイナミックな建築だと感じることができ、五感を使って建築や空間を感じれました。

キャプションに育てる建築ってワードがあったように、安藤建築は都市や環境、人ともにお互い変化して残っていく建築だと思いました。安藤忠雄さんご本人のギャラリートークも頻繁に開催されて、生の安藤忠雄節を聞けサインまでいただけたので、本当に幸せなひと時を過ごすことができ印象に残る展覧会になりました。


東京ミッドタウン・デザインハブ
TYMOTE「ハブとマングース

クリエイター集団 TYMOTEの展覧会。グラフィックと映像を中心に、細やかなところをこだわっている展覧会でした。
ポスターの印刷とかもインクの乗ってる感じとか伝わってくるものだったし、特にモーションが合わさった映像作品はずーっと見てられるくらいかっこよかった。
展示の鉄製のフレームとかもオリジナルだろうし、クールだけどどこか人を感じれる展覧会でした。


東京オペラシティアートギャラリー
片山正通的百科全書Life is hard... Let's go shopping.

片山さんのコレクションすげぇ。この一言に尽きる展覧会でした。
kaws、ホンマタカシ、村上隆、河原温、五木田智央、CD、本、植物、剥製… 百科事典並に色んなものが展示してあって片山さんの頭の中を覗いた感じです。
片山さんご本人が展示設計をしていて、いつものオペラシティとは違う感じで、ぐるぐる回る動線はワクワク感が高まって面白かった。色んなジャンルのものを横断的に見る展覧会で、脳が喜ぶってこういうことをいうんだなって思いました。


東京国立近代美術館
日本の家 1945年以降の建築と暮らし

期待せずに行ったら想像以上にいい展覧会。日本の住宅を系譜を辿って展示をして、日本の住宅建築の歴史や工夫を知ることができました。
時代に合わせた施工の効率化の話や黒川紀章の中銀カプセルタワーの映像もあってよかった。
後半の方には現代の住宅の展示があって、西沢立衛設計「森山邸」の実際に生活している映像があり、釘付けになりました。あと妹、島和世さんの模型と写真がかっこよすぎて鳥肌がたったのを覚えています。

衣食住って昔から言われるように住宅ってなくてはならないものだけど、現代における住宅とこれからの住処を考えるにはとてもいい展示でした。


2017年は多くの展覧会に足を運ぶことができました。ピックアップした展覧会以外にも、草間彌生展、ミュシャ展、奥山さんの3つの写真展やNIKEのエアマックスの展示、gggやG8でのグラフィック系の展示など印象に残っている展示はまだまだあります。

来年、2018年も多くの展覧会が予定されています。来年は、東京はもちろんもっともっと地方の美術館や芸術祭を巡りたいです。


2018年の気になる展覧会

最後に2018年に開催の決まっている木になる展覧会をピックアップ

「五木田智央 PEEKABOO」
2018.4.14(土)- 6.24(日)東京オペラシティアートギャラリー

くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質
2018.3.3(土)-  5.6(日)東京ステーションギャラリー

建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの
2018.4.25(水)-  9.17(月)森美術館

没後50年 藤田嗣治展
2018.7.31.(火) - 10.8(月・祝) 東京都美術館

「田根 剛 Archaeology of the Future」
2018.10.19(金) -  12.24(月・祝) 東京オペラシティアートギャラリー

以上が現時点で気になっている展覧会です。
言えることは、来年は建築系の展覧会がアツい!ということです。
特に10月から開催の田根さんの展覧会は絶対に行ったほうがいいと思います。



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