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そして父になる (映画038)

「そして父になる」

「そして父になる」は2013年に公開された是枝裕和監督作品です。子供の取り違え、仮にそのような立場に立たされたら、どのような行動をとるのだろうか?その他、あれこれと考えを巡らせられる作品でした。リリー・フランキーが演じる父親は親しみのあるキャラクターですがタトゥーを入れていてサイド・ストーリーを想像させられます。付随して慶太は可愛らしい男の子ですが、将来、あのようになるのかどうかを想像させられます。やはり、真木よう子が演じる母親に似ていると思いましたし、一方、流星は自己主張が強く福山雅治が演じる父親との血の繋がりを確認させられました。慶太にオカズを多めにしたのは弟妹よりも身体が大きいからですが初めは気付かず後で考えて納得させられました。随所に考えを起こさせる事柄が散りばめられていて飽きさせない作品でした。意地悪なことを言いますが福山雅治が演じる父親の行動や提案や振る舞いはことごとく裏目に出て痛快でありました。演出もそのように誘導しているようでありましたが、冒頭でタワーマンションが映し出された際は嫌味に感じたものでしたが、次々と裏目に出る様は心地良ささえ感じました。そもそもの発端が福山雅治の演じる父親だったのも皮肉でもありました。慶太との関係を修復する福山雅治が演じる父親、それには涙を滲ませられましたし、食卓を囲む両家を想像すると微笑ましい気分にもさせられますが、将来の登場人物らの心の変化も気になり、やはり、考えを巡らせられる作品と再確認させられました。

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