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【教育】宿題について考えてみた

こんにちは、1年間の育休を取得しているパパです👨
長男2歳11か月、次男1歳0か月、妻と暮らしています👪
今日は「宿題」について考えたことを書きたいと思います📖

先日、妻の友人である小学校教員の男性が言っていました。

「岐阜県で宿題を廃止した公立学校がある。そうした事例を見習い、うちの学校も2学期から宿題を廃止することになった。

すごくいい取組だなぁと思う。特に、学校全体で足並みを揃えているところがよい。担任一人の力では変えられない大きな問題だからだ。「うちのクラスだけ宿題をなしにします」と勝手に進めることは、同僚からも子どもからも保護者からも疑問を抱かれるため、うまくいかないし、いいこともない。学校が慣習として行っていたことを変えようとする場合は、校長からのトップダウンが一番早い。よく分かっているな、と思う。

そして同時に、羨ましい!とも思った。なぜなら、学級担任をしていて宿題の取り組み方は難しいとずっと感じていたからだ。公立小学校は30人ほどの集団を一斉指導することで成り立っているので、「誰かはやって、誰かはやらない」状態を認めにくい。これは宿題でも、持ち物でも、ノートの提出、整列、給食に至るまであらゆる場面に及ぶと思う。

子どもの側から考えても、宿題を全員が同じように取り組むことは難しいように思う。学力も、家庭環境もみんな違うからだ。同じ内容の宿題を出しても、かかる時間はその子によって異なる。習い事が忙しくて宿題を取り組む時間をつくれない家庭だってある。そして、宿題に取り組めなくて子どもが学校を休むとなると、これは本末転倒だ。

保護者目線でも、親が子どもに宿題をやらせることは大変そうだ。「低学年の宿題は親の負担が大きい」「宿題をやらせるのが難しくけんかになる」「子どもが寝る時間が遅くなる」といった声をよく耳にする。最近では「宿題は家庭の時間を奪っている」「親も子どもも家ではリラックスしたい」「家庭では宿題ではなく子どもの個性を引き出せるものに時間を使いたい」と考える家庭も増えてきたようだ。

保護者からの意見を聞いて僕が感じたことは、どの家庭も子どもに愛情をかけているし、子育ての関心が高いということ。そして、家庭学習の必要性をよく理解しているということ。しかし、仕事は忙しい。本当はもっと時間をかけたいのに、十分な余裕がないのだと思う。

さて、最初の話には続きがあります。

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「うちのクラスは4年生で、宿題を廃止したら漢字テストの成績がめっちゃ下がりました。成績の分布って、上位2割、中間6割、下位2割に分けられるんですけど、上位と下位は宿題がなくなっても漢字テストの得点は変わらなかったんです。けれども、中間の6割が漢字を書けなくなりました

とても興味深い事例だと思う。学力中間層の子どもにとっては特に、宿題は学力の定着を支えるものになっていたようだ。

当然の話だが、宿題を廃止するということは、これまで宿題で習得してきた漢字や演算の力は下がるということである。また、それまで宿題していた時間は何に替わるのか考える必要もある。そして、宿題がないという親世代が経験したことがない学校に変化することは不安も大きいだろう。

これまで当たり前にしていた慣習を変えることには大きな不安がつきまとう。きっと、多くの人にとって宿題をなくすことは不安なのだ。けれども、僕はこの不安を乗り越えて、どんな学校にしたいのかみんなで考えていきたいと思っている。宿題廃止の議論はいいきっかけだと思う。

ちなみに僕は宿題はなくしていいと考えている。理由を書くと軽く1万字を超えそうなのでやめておきますが(笑)簡潔に述べると、「宿題は学校教育の家庭依存」という批判に共感しているのと、「学校が〇〇をしなさい」ではなく「個人が〇〇をしたい」という方向から学校教育をつくり直したいと考えているからだ。

宿題だけでなく「これまで強制的で当たり前だったものに対する疑問」が大きく叫ばれている。不登校や校則、行事について問い直すことで、当たり前にされていた義務を見直していきたい。僕たちはどんな学校をつくりたいのか、ぜひみんなで考えていきましょう。

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