もうすっかりお金がないことから離れて数年。こんなにもお金とは人を苦しめるものなのかとしみじみ感じているけれど、どうやっても金のない生活について肯定的に考えることは出来ないと痛感し、ネガティブな感情とは結局のところお金がないことについての苦悩でしかなく、未来予測に従って銀行口座に入っている預金金額を垣間見て悲しみに暮れることを人に打ち明けたところでどうにもならない日々が私を悪戯に刺激しているだけに過ぎない。何はなくとも、お金がないこと以上に私を苦しめる問題が存在するのかと問われれば、大抵のことは金で肩がつく。何か新しい世界が近づいてきて、お金がないことというのに希望を見出せる自己啓発手段を開発することの無意味さを痛感し、無駄と無益について金銭的的手段をもってして理解しようとする。このような矛盾に苛まれながら、財布の中身を空っぽだと捉えるのかそれとも私には人生に記載された詳細な明細書が存在しているのだからお前なんかより素晴らしいお金持ちだと堂々と意見をすることは私には出来ないかもしれない。不可能なことがあるとすれば大抵はそのようなことで働くことでしか手に入れることができないお金という問題を不労所得者と戦うことでお金についての悩みを共有しようとする。このような救われない世界を現世といい、私たちは生ける迷いとしてお金の話ばかりに夢中になっている。男女の恋愛などはこのお金の前では二の次で、殊更愛した女性ですらお金の話だけに夢中になっている体たらくでしかなく、できたらお金を分けて欲しいのだけど、お金持ちの考えってどうなっているのか教えてくれませんかとお金の問題を等しく人類がみな堂々と大手を振ってできるようにするのが私の理想なのだ。だからこそ、お前の恨み言、世迷言、呪い、罵詈雑言に関する問題をいくつかお金で今日も解決してしまった。腹が減ったらより欲求を満たしやすい金銭的価値の高い食事をとることで私は幸せを獲得することが出来るのだが、お金という問題がまとわりついてくる限りは食事になんらかの付加価値をつけなくてはいけないとお金のない人たちはそう考えている。だからこそ、私はインスタント食品に出来るだけお金のなさを見出し、お金がないということは一生付きまとう問題ではないのだよ、希望を持って取り組むことでいつのひか希望が見つけ出せるはずだよとお金について考えることはできる。まあ、そうでなくてはお金の価値を見つけることは出来ないのだが、お金とは所詮お金である。心がお金で買えるようになった時、私たちは本当の意味でお金の価値を思い知るのかもしれない。