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詩集 ゴースト(仮)

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薄らぼんやりした詩になるはずです。夏用かも
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記事一覧

[詩] ケーキの記憶

ケーキの記憶が文字列で あった 手のひらの上に乗っかっていた レモンケーキ 重さが  撫でろ…

林ケンジ
1年前
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[詩] 右から向こう

争奪戦だ 適正な距離をとってからの迂回路 右から左へ行く おれ 僕 わたし 詩人なら手前か…

林ケンジ
1年前
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[詩] オト

おととい 静かに ヤッパリ 黙った 昨日 テレビ ウルサイが やっぱり静かカ「今」過ぎた …

林ケンジ
1年前
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[詩] 空中の夏

空中 (くうちゅう) 空中ブランコが揺れて どっかで ぎらりぶらり 光+神秘的振幅誤配 …

林ケンジ
1年前
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[詩] 石をストーンと書きたくなったがやめた

石は重い 飛び出てくる いつも間に合わない 見た デッキブラシ 掃いてみた  軌跡 空 …

林ケンジ
1年前
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[詩] おばけしたかった

よるねてて (は のちのことだった。)眠かった 目の震え 声 ゴニョ。  ゴニョ。あと「思…

林ケンジ
1年前
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[詩] どこへ たどり着いた

ひさしぶり  本屋から貰った ブックカバーを並べて比べた 中身は何の本だったかは覚えていなかった 空想と書物 もっともらしいあなたのセリフ なめらかと偽装する切れ切れの発光体の群れ ストライクをとるボーリングの玉の軌跡 「ボーリングの玉」を 最初はゆっくりと 最後は決意を道行きに 速度を逃さず 他の単語に変えてみる ストライクをとる赤ボールペンの軌跡 軌跡を奇跡に ストライクを取る赤ボールペンの奇跡 ストライクをパトランプに パトランプをとる赤ボールペンの奇跡 を

[詩」 D.I.Y

題名にある .I. の形がなんか鼻みたいで好き テレビを長らく見ていないことに気がついていたこ…

林ケンジ
1年前
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[詩] 夏しゃもじ

夏しゃもじへの生まれ変わりの季節 打ち返せコメを 全力でヨーロッパまで マルボロスパスパ吸…

林ケンジ
1年前
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[詩] しか スルコトハナクナッタ

知らない間に スマホ からんだから いつの間に 文庫 飛んだ から だから 両手を挙げて…

林ケンジ
1年前
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[詩] 7インチアナログレコード

ワクワク広場前で 角が少なくとも4つはある チョット分厚くて白い7インチアナログレコード…

林ケンジ
1年前
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[詩] 夏寄り

    「窓開けた猫寝てる そして春よりも夏寄り」 まずは、これを3回声に出して繰り返し…

林ケンジ
1年前
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[詩] 開けたり 閉じたり

カナダの大リーグでは2℃でも明日の試合のための練習があるんだってよ カナダの大リーグって…

林ケンジ
1年前
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[詩] ちょっと遅かった

角を曲がったら さえずろうとおもっていたが ダラリと垂れたタオルが干してあった それは 「空想」 だった  タオルは二度と来なかった、感想だけだった 確かに起きていた ボールペンで、二重線を引かれていた 白色矮星だった それは、比喩のつもりだった パジャマと言うものを外でしか見かけなくなって、かれこれ30年はたった 花も売っていた食料品店で ゆらゆら 男が言葉を置いていた 30年の話を語っていたのは それはわたしであった 後ろ姿だがわかった わかりたかったのだと思った