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ねーこー

ねーこーは猫とよく誤解されるが、猫ではない。

だけど猫と非常に見た目が似ているので、混同されてもおかしくはない。

ねーこーは夜になると、
山と山の間から身体をピカピカ光らせて出て行った。

そして街をパトロールした。

今日も街には顔のでかい、おじいちゃんおばあちゃんがいた。

顔がでかいおじいちゃんおばあちゃんは、
わざと顔を大きくして、夜道で待ち伏せしては人を驚かせる習性があった。

ねーこーの役目はこのおじいちゃんおばあちゃん達を回収する事だ。

今日も顔のでかいおじいちゃんが、店の前に待ち伏せて、出てきた客を脅かしていた。

ねーこーはそこにビュンと飛んで近づくと、自分の身体の空間に顔のでかいおじいちゃんを入れて、空に飛んでいった。

そして、宇宙の惑星まで飛んでいくと、顔のでかいおじいちゃんを、再教育した。

わざと顔を大きくするのをやめるようなカリキュラムに浸らせた。

それでもわざと顔を大きくするのをやめないモノ達は、改造されて、ねーこーになった。

そしてねーこーは寿命を迎えると、
研究室に送られて、活動データを抜きちられて、ビックデータになる。

そこからさらにハイスペックな、ねーこーを作るためにフィードバックが行われる。

ねーこーは忙しい。
ただでさえ不足しているのに、もうすぐ繁忙期だ。

にもかかわらず、最近ではわざと、不味く出来あがる料理が現れ初めた。

それもまた、ねーこーの権利をもつ団体が回収に回らないといけない。

“でぃーらー”の開発が急がれていた。
でぃーらーとは中古車の販売にあぶれた人だ。

寝てる間に身体を団体に貸し出す事で、夜はでぃーらーになり、谷からビュンビュンとひまわり、わざと不味くなった料理を回収し、
再教育カリキュラムに受け渡す予定だ。

そして再教育カリキュラムも、経年劣化や気分によって、わざと馬鹿な教育をするようになってき始めた。

団体はその来たる未来に頭を抱えていた。

万物は活動に飽き始めると、わざと習性や特性に逆らうようになる。

そうなればもう、回収して、元に戻すしかない現状だ。

団体はこの回収先と何で回収するかに頭を抱えていた。

宇宙の終わりぐらいに住んでいる、7次元おじさんという方が、買収するという話もある。

忙しくなってきた。

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