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【低下する円の実力💴】広がる金融市場の歪みとその狭間で闘う日本経済の動向:日経新聞解説🌈2023/09/01

日本経済新聞の記事で
注目したい内容がありましたので
記事にしたいと思います💖

長いですが、目次をご活用いただきまして
どうぞ最後までご覧ください!

円の実力、53年ぶり低水準 家計負担は20万円増

 円の実力が下がっている。ドルやユーロなど様々な通貨に対する円の総合的な購買力を示す指標は、53年ぶりの低水準に沈む。要因はデフレや金融緩和だ。
エネルギーなど輸入価格の上昇につながり、2022年度から2年間の家計の負担増は20万円に迫る。円の購買力を取り戻すには、物価と賃金の上昇の好循環を軌道に乗せる必要がある。
 円の実力は「実質実効為替レート」に表れる。様々な通貨の相対的な価値を物価変動と貿易量などを考慮して算出する。

 日銀によると、最新の7月のレートは74.31と、1970年9月以降の最低値をつけた22年10月(73.7)の水準にほぼ並んだ。1ドル=360円の固定相場制だった時代と同水準になる。物価が伸び悩んでいるほか、日銀の金融緩和による円安進行が影響している。

 購買力低下の影響が目立つのが輸入だ。円ベースの輸入物価指数は前年比では下落に転じたものの、円安が本格化する前の21年末と比較するとなお1割高い。ガソリン高などエネルギー価格に加えて、食品や飲料価格の上昇が目立つ。

 みずほリサーチ&テクノロジーズによると、円相場が1ドル=145円前後で推移した場合の1世帯あたりの負担増は、22年度以降の2年間で計18.8万円となる見通しだ。
 円の実質実効レートが最も高かったのは1995年4月で、当時と比べて円の購買力は6割下がっている。約30年間、デフレから抜け出せなかったためで、円は主要通貨で独歩安になっている。

 米マクドナルドの「ビッグマック」の価格を比較し、各通貨の実力を測る英エコノミスト誌の「ビッグマック指数」によると、日本の足元の価格は1個450円と95年4月と比べ15%の値上がりにとどまる。一方、米国は2.4倍の1個5.58ドルまで上昇している。

 円安で増えるはずの輸出も伸び悩む。22年はコロナ禍前の19年比で対ドルで20円ほど円安が進んだが日本貿易振興機構(ジェトロ)によると輸出数量は3%減った。
 海外進出の影響が大きく、経済産業省によると21年度の国内企業の海外生産比率は26%と過去20年で約2倍に高まった。
 輸入価格が上がった半面、輸出が伸びない結果、海外との貿易における国の稼ぎやすさを示す「交易条件」は95年4月と比べ約48%悪化している。国内の富が国外に流出しやすい、つまり円安が進みやすい環境にある。

 変化の兆しはある。足元ではインフレ率が米国を上回り企業は賃上げに動き始めた。投資家からも「インフレ下では人手不足も相まって企業は生産性の向上に取り組まざるを得なくなる」(英ケイガン・キャピタルの中川成久最高投資責任者)と日本企業の変革に期待する声が出始めた。

 物価と賃金上昇の好循環が実現すれば投資対象としての国内の魅力は高まる。投資が増えれば賃上げと物価上昇につながり、円の実力が回復するきっかけになる。

2023/08/30 日本経済新聞 朝刊 1ページ
2023/08/31 9:05 閲覧

記事に対するコメント📝

円相場は、小幅なペースで続伸しているように思います
午後5時時点は1ドル=146円37~39銭と、前日の同時点に比べ8銭の円高・ドル安となったように見えます📝

29日発表の米国の雇用関連の経済指標が市場予想を下回り、米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ観測が後退して円買い・ドル売りが先行したという考察ができるように思います

ただ日本時間30日の取引で米長期金利の低下が一服すると、円の上値は重かったと言わざるを得ない状況にあるのではないでしょうか

2022年には急激な円安が進行し、折からの原油など国際商品市況高騰とあいまって、輸入品価格が急上昇しましたね
円安の主因として、米国の急速利上げが注目されいたように思います

米国での予想をはるかに上回るインフレについて、米連邦準備理事会(FRB)は新型コロナ禍でのサプライチェーン混乱などによる、一時的経済ショックと見ていました

このため、下限金利に量的緩和を併用する強度の金融緩和を継続しました
しかし、国内の労働供給減少やウクライナ戦争などで、供給サイドの圧力が持続したためインフレは高進し、10%近いインフレとなったのです

金融引き締めの出遅れが顕著となり、FRBは21年秋に量的緩和の修正に動きました
翌年春からは継続的に利上げを実施しています

インフレ率は欧州(ユーロ圏)でも10%程度に達し、22年夏には欧州中央銀行(ECB)も引き締めに転じ、マイナス金利から抜け出しました

このような世界経済の状況でも日本銀行はマイナス金利を維持しました
このため、日米の金利差は急拡大し、資金が日本から流出して先述の急速な円安となったと考えることに間違いないはないでしょう

日本の特異さが際立ち、政策転換が予想されるようになったことで、イールドカーブコントロールなどを実施している金融市場に異変が生じているように思います

イールドカーブ・コントロールは維持不能だろうという見込みのもと、「アタック」が発生したとされています
アタック側は、長期国債を証券会社などから借りて日銀に売却する「空売り」を続けました

日銀が買い支えを断念すれば、値下がりした長期国債を買い戻して返却することで、利益を得ることができると考えたのでしょう

ただ、今回の長期国債アタックは、日銀が政策維持を貫き、長期国債の主保有者でもある同行が国債貸し出しを制限したことで、一旦は鎮静化している状態にあると思います

「空売り」アタックという投機的行動は、1992年のポンド危機や97年のアジア通貨危機が有名です
どちらもアタック側が勝利し、通貨価値は急落しました💦

このような過去を踏まえると、金融市場になっている非常警報の音は小さくないように思います

本日の解説は、ここまでとします
毎日の経済情報を常にインプットし、ビジネスや日々の業務に活かすことができる社会人を目指していきたいと思います

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