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日本で一杯数千円するコーヒーが、フィリピンで格安で飲める


皆さんは、コーヒー、お好きだろうか。
ちなみに私は朝、ブラックコーヒーを飲まないと、目が覚めないカフェイン中毒者。私はコーヒーが好きという訳ではなく、ただカフェインを注入して眠気を飛ばしたい現代人である。

私のようなただのカフェイン中毒者ではなく、純粋にコーヒーが好きな方には朗報がある。フィリピンでは、日本で一杯数千円する高級コーヒーが、格安で飲めるのだ。今回は、魅惑の高級コーヒーを街へ飲みに行くことに決めた。いつも安物のコーヒー粉をお湯に溶かして飲んでいる私であるが、今回は皆さんのために(?)高級コーヒーを味わって来ようか。

バギオの街は坂道だらけ。山を切り開いて開発した都市であるから、当然のことなのだが、足に疲労が溜まる。よく言えば良い下半身トレーニングである。またこの坂道に加えて、バギオは標高1500メートル上にあるためか、酸素が平地に比べて薄い。下半身と心肺機能を日常からいじめ抜くことができる。

一昔前の日本っぽい


しばらく歩くと、昔ながらのショッピングモールのような場所が見える。ここはセンターモールという複合施設で、日本の昭和っぽいショッピングモールである。バギオには他にもSMモールという大きなショッピングモールがあるが、こちらはどちらかというと、観光客や富裕層が行く場所であり、値段も高め。一方でセンターモールは、地元の人が多く、物も安め。私はお金があまりないので、断然センターモール派である(肝心のセンターモールの写真を撮り忘れてしまった・・)。

とりあえずモールに入って、一階の一番奥まで行くと、タピオカを売ってる屋台や、お菓子を売ってる屋台がずらり。その隣に、例の高級コーヒーが飲める店がある。あ、ごめん、店名がどれなのか不明なので、教えられない・・。

店名が謎なんよ


では、例の高級コーヒーとは、どんなものなのだろう?気になる方は、次の章へ


コピルアク (Civet coffee)

これがコーヒーのブランド名。コピルアクは確か、インドネシア語である。コピはコーヒー、ルアクはジャコウネコを意味する。

な、なんで、ジャコウネコ?と思うかもしれないが、実はこのコーヒーはジャコウネコの糞からできている。

これがジャコウネコ 


え、糞?? つまり、コーヒー豆をジャコウネコに食べさせて、その糞を回収、洗浄し売り出していると言うわけだ。独特の香ばしい香りが特徴で、コーヒー店でこれを飲んだ人は口の中の風味が消えないようにマスクをする人もいるのだとか。

このコーヒーは高級で、日本のコーヒー店では一杯数千円するそうだ。私のように、100円コーヒーで満足するような貧乏人とはまた違った層の方々から人気だそうで。

ただし、コーヒー豆ばかり食べさせて、狭い檻でジャコウネコを飼育するスタイルが動物愛護団体などから批判を受けているらしい。もし団体の方がいたら、この記事に激怒するかもな。ジャコウネコに感謝の心を忘れずに味わっていきたい。


コピルアクを飲んでみた

では、早速コピルアクを飲んでみよう。値段はな、なんと大きいサイズで150ペソ程度。日本円で300円ちょっとくらいの値段で飲めてしまう。バギオのカジュアルな店で普通のコーヒーを飲むと、一杯20-50ペソくらいだから、これでも高い方なのか。

今回はコーヒーの風味を楽しみたいので、ブラックのホットをチョイス。注文すると、店員のおばちゃんが笑顔で答えてくれた。

フィリピンのカジュアルな喫茶店などで、ブラックコーヒーを飲みたい人は必ず店員にブラックが飲みたい!と強調しておいた方がいい。私は過去に何度か、別の店ではあるがコーヒーを注文して、激甘で舌が溶けるほど甘いものを飲んだことがある。

フィリピン人は、甘いものが大好き。パスタも甘いし、ハンバーガーソースも甘い。そして、勿論コーヒーなどの飲料も基本的に激甘である。日本人で甘党の人でも、甘すぎる!と感じる食品は多々ある。皆さんも是非糖分摂りすぎにはご注意を!

パッケージが可愛い
色は普通かな

コーヒーが運ばれてきた。ジャコウネコの写真付きのカップである。日本にも生息している、ハクビシンとよく似ているが、同種だったか。

コーヒーを啜ってみた。一口目で分かった。明らかに、普通のコーヒーとは味が違う。例えるものが他にないが、コクと香りが強く、ほのかに酸味があるように感じる。コーヒーを飲んで、息を吸い込むと、独特の香ばしい香りが口、鼻まで広がっていく。

このコーヒーを日常的に飲んだら、間違いなく安い粉コーヒーには戻れないだろう。まぁ、流石に安いとはいえ、毎日コーヒーに日本円で300円以上払えるほど私は裕福ではない・・。成り上がって毎日、朝のルーティンはコピルアクから始めてみたい人生だった。


コピルアクを飲んでみた感想

まず、言えるのはバギオに来たら必ずこのコーヒーは飲んでおいた方がいいだろう。日本ではなかなか手が届かない値段であり、コーヒーの味、風味も一級品。他にも、バギオではベンゲッドコーヒーなど、地元で焙煎したコーヒー豆が沢山売っているので是非飲んでみてほしい。

そしてこのコピルアク、間違いなくバギオのお土産に最適の品である。なぜなら、フィリピンの食品、お菓子は全体的にあまり美味しいとは言えない。実際私もフィリピンのチョコレートを友人に渡し、食べた友人が無言だったことを覚えている。ただ、このコピルアクに関しては、間違いなく喜ばれる品だろう。私は実際にお土産として日本に持ち帰り、親族に大変喜ばれた。まぁ、コピルアクを全く知らない人が動物の糞からできていると聞けば、飲んでくれないかもしれないが・・。

パックでも売られている
2パック入りで100ペソ、破格の安さだ


コピルアクは動物虐待で作られているという意見もあるが、味と風味は一級であった。私一個人の意見としては、人間が農業や畜産をやる上で、動物を犠牲にしてしまうケースはやむを得ないと思っている。例えば、食卓に上がる肉も、家畜の命を頂いている。あなたの着ている服も、実は動物の毛皮かもしれない。

でも、だからこそその動物たちに感謝して私たちは生きていかなければならない、と思う。私たち人間は、彼らの犠牲の上で生かされている。そのことを私は常に忘れない。

(一応農業高校で、畜産かじってた)






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