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「遠い国の人でも、もっと近くのように」〜愛と情熱に溢れる社会へ〜 田口 愛 さん

今回は、カカオ絆プロジェクト代表の田口愛さんにインタビューしました。

◼︎プロフィール
出身地: 岡山県
活動地域: ガーナ、東京都内
経歴:  国際基督大学に在学中。19歳の夏、ガーナのAmanfrom村に滞在し、生命力溢れる大地と現地の人々に魅了され、ガーナに対する愛が芽生える。現在はMpraeso合同会社を立ち上げて、ガーナのカカオ豆の可能性を広げ、カカオ農家の所得向上・自立を目指している。

「遠くても自分ごとに思える人へ〜愛と情熱溢れる社会へ〜」

記者: どのような夢やビジョンをお持ちですか?

田口愛さん(以下 田口 敬称略): 遠い国の人でも、もっと近くのように思える人で溢れてほしいと思います。自分がやっている仕事や活動に対して、愛と情熱に溢れた社会になっていくイメージです。「ガーナでは政府が全てのカカオ豆を混ぜて均一価格で買い取っているため、農家のモチベーションが生まれません。そんな中、ガーナのカカオの流通を改革・透明化し、それを信頼や愛につなげることで、世界中でガーナ産のカカオの価値を向上させ、現地に教育や医療を通した持続可能な利益還元するモデルを創り出そうとしています。そのような一つ一つの活動や仕事に対して「愛と情熱に溢れた社会」にしていきたいです。

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「全て心の中で繋がっている」

記者: それを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?

田口: 今、グローバル化の世の中になってきている中で、心の繋がりを創っていきたいと考えています。去年の夏からガーナ、そして最近は日本で、カカオからチョコレートを作るワークショップを開催しています。そこで、私のガーナでの経験を参加者に話したり、ガーナでの写真やビデオを見せたりして、遠い国であるガーナに興味を持ってもらえるように工夫をしています。今はチョコレートを通して遠い国のことを身近に感じてもらう機会を提供していますが、皆さんの心の中で遠く感じることも身近に感じてもらえるようにこれから活動範囲も広げていこうと考えています。

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「どんな方にも気軽に貧困問題を知ってもらいたい!」

記者: その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような活動をしていますか?

田口: 今までを振り返ると「アフリカの貧困問題について考えよう」という形でワークショップをやっている人は多く、敷居が高いと思ってしまう人も多いと感じています。そうではなくて、「チョコレートを作ろう!」という形で打ち出して、料理好きな人や親子連れの方など、どんな方でも敷居を低く、貧困問題を知ってもらえるようにワークショップを開催しています。またチョコレートを作ろうというところから打ち出しているので、チョコレートの味が美味しくないと来てくれません。なので、チョコレートの研究開発も日本焙煎協会の会長に教えてもらったり、自分から色んな機器を試したりして1日中没頭している時もあります。

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「無い物にずっと目を向けていた」

記者: そもそも、その夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?

田口: 以前は貧困問題を暗くて重い問題だと捉えていました。お父さんが経済の先生だったので
家に帰ってテレビを観ると、ニュースが毎日当たり前のように流れていました。その影響もあり、貧困問題に関するニュースも朝から晩まで観て、文献もかなり調べました。今世界を見渡すと平和ですが、昔の戦争の映像などをテレビで観て心痛め、調べるほど貧困問題は悲惨な問題だと感じていました。困難な時代に生まれたからこそ、貧困問題、社会システムにより興味・関心を持ちました。

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「毎日生きていることに感謝〜世の中決して無い物ばかりではない〜」

記者: その発見や出会いの背景には、何があったのですか?

田口: 貧困問題に関心を持った後、私はガーナに行きました。そこで新たな気づきがありました。
今まで発展途上国に対して「子供もいない、病気も発展していない、チョコレートも知らない」など無いものにずっと目を向けていました。しかしガーナに行って現地の人と会うことで、毎日が無事であること、生きてて病気にかからないことって幸せだなって思うようになりました。現地のガーナの方々は、今の環境の中であるものを探すのが得意で、「食べ物がある、恵みの雨が降る、家族が元気で笑っている、今ここ自分が生きている。」など、そこに対してすごく幸せを感じていました。私は無いものをずっと見ていたのですが、その現地の人たちの在り方を観て、幸せだと思う幅がすごく広がりました。そんな毎日生きてることに感謝しているガーナの方々がいたからこそ、「毎日生きられていることが幸せか?」「自分の夢を選択できることがどれだけ幸せか?」
無いものばかりを観るのではなく、有るものを観ていく可能性を広げていきたい
という想いから今の活動をしています。

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☆最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

田口: こんな変な生き方もあるんだって笑ってもらえたらと(笑) ガーナで19歳で女性で工場を作って凄いなって言われがちですが、自分も楽しくて周りも笑顔になるように活動していたらこのようになっていました。だからこそ「周りがちょっと笑顔になるかな?自分もちょっと楽しくなるかな?」そんな好奇心に向かって歩いてもらうことで観える景色が変わると思うのでみなさんにも頑張って欲しいと思います。

記者: 素晴らしいですね。繊細に周りの心を感じ取れる力は凄いと思いました。本日は、貴重なお話を聞かせていただきましてありがとうございました。

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田口さんの詳細はこちらから
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・Mpraeso株式会社(Facebookページ)
https://www.facebook.com/kakaokizuna/


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【編集後記】
インタビューを担当しました野田と坂村です。
彼女の小さな幸せを見つけるセンスが素晴らしいと思いました。ガーナに行かれてから、当たり前のことに対しても感謝できるほどの心の器が広くなり、ガーナの方と共に社会を良くしようする姿勢にすごく感動しました!彼女の想い溢れる活動をこれからももっと広がってほしいです!
今後の田口さんのご活躍を応援しています!

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この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。

https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36




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