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人間にとって大切な「遊び」

何かのウェブサイトにアクセスしようとした時に、URLが間違っていたり、既にそのページが使われていなかったりして、ウェブページが開けないことがあります。

そんな時に画面に表示されるのが「404 not found」というエラーです。

誰しもがおそらくこの「404」のエラーページにたどり着いたことがあるのではないでしょうか。

これは、指定されたページが存在しない場合のエラーコードで、このエラー(回避策)があるおかげで、該当のURLに合致するウェブページはなくとも、その大元のウェブサイトにたどり着くことができます。

そしてその404ページは、そのウェブサイトを提供する企業にとっては格好の遊び場である傾向があります。

このページはエラーを返すことだけが求められているため、無機質なページになってしまいがちです。だから、そこにイラストや何か面白いコンテンツを載せて、その企業の遊び心を最大限に演出することができます。

ちなみにこのnoteでも、以下のページを開くと404ページにたどり着けます。

https://note.com/error/

noteでは「404美術館」と称してクリエイターからイラストを募集しているため、このページを通して、それらの作品をランダムに見ることが可能です。

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日本人のサラリーマンは、真面目で謙虚な人が多くいます。

仕事に対して真摯に取り組む姿勢は世界から評価され、僕もそれは日本が誇る長所だと思っています。

しかし、仕事を真面目に取り組むことを、遊びを無くすことだと捉えがちな人も多くいます。それゆえ、東京は無愛想な街だと言われることもあります。

これは大きな誤りです。

仕事を真面目に取り組むことを前提としつつも、その仕事のどこに遊びを入れるか、更に言えば、そもそもどういった遊びを仕事にしていくか、ということをもっと考えていく必要があると思っています。

404ページはあくまで例の一つですが、僕はこの遊び心という考え方がとても大切だということに気づきました。

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20世紀のオランダの歴史家、ヨハン・ホイジンガ(Johan Huizinga)は、「ホモ・ルーデンス」という言葉を用い、「人間とは遊ぶ存在だ」と説いています。

遊びは文化に先行しており、人類が育んだあらゆる文化はすべて遊びの中から生まれた。つまり、遊びこそが人間活動の本質である。

遊びの考えなしには人間の文化は生まれなかったそうです。

確かに、歌や踊り、何かのゲームなど、古代から続く文化には全て遊びの要素が含まれています。そしてそういった文化に支えられて人間は進化してきました。

つまり、今生きている僕らも遊びによって成立していると言うことができるでしょう。

人間活動の本質が遊びである以上、現代に生きる僕らも遊びながら生きていけばいいのです。

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仕事に悩む人は多くいます。僕も今でもその悩みを抱え続けています。

でも、このホイジンガの考え方を味方にしていくことで、そういった悩みも少しは解消されるのではないでしょうか。

遊びを意識しながらできる仕事、という考え方をしていくことで、今までとは違った視点で仕事というものを捉えられるのではないかと思います。

冒頭に挙げた404ページの例もそうですが、世の中の優秀な仕事にはどこかに必ず遊び心が含まれていると言います。それはエンターテインメントなどのサービス業に限った話だけではなく、すべての仕事が対象です。

確かに、人間が人間のために人間の仕事をするのだから、遊びを含めていくのは当然です。

日本社会で育ってきた僕は、これらの事実を全く認識してきませんでした。しかし、身の回りをよく見てみたら、世の中には遊び心がたくさん含まれていることに気づきました。

これからもホモ・ルーデンスという人間本来の性質を意識して、いかに「遊び」をしていくかを考え、楽しんでいこうと思います。それが仕事にも反映され、遊び心というアイデアに昇華していくのでしょう。


僕のことは以下の記事で紹介しています。

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それでは、また明日お会いしましょう!

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