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【完全解説】Raf Simons (Runner) "Antei"について。

割引あり

 前回の記事では私が愛用しているオリオン(Orion)を紹介しましたので、今回はお気に入りの一足、アンテイ(Antei)を紹介したいと思います。軽い気持ちで書き始めたものの思いの外に大作となってしまいました。

Raf Simons (Runner)とは

 ラフシモンズは2013年からアディダス(adidas)と協業してコラボスニーカーを出し続けていました。その協業が終了した後、2020年に新たに立ち上げられたのがラフシモンズランナー{Raf Simons (Runner)}というスニーカーラインです。

「楽観的な未来主義」をテーマにスポーツウェアから着想を得たコンフォータブルなシューズを展開し、オリオン(Orion)、ソラリス(Solaris)、サイロン(Cylon)、アンテイ(Antei)、2001などのシューズを展開。その名前からも分かる通り、過去のSF映画『2001年宇宙の旅』(2001 : A Space Odyssey)からインスピレーションを受けたと思われる独特な形状が特徴になっています。

Antei シリーズ

 今回紹介するアンテイ(Antei)は20awの1stシーズンから発売され続けているモデルで、アッパーのシューレース部分にベルクロで着脱可能なカバーが付属している点が特徴です。
一足につき2色のカバーパネルが付いているのでその日の気分によって変えてみる事も出来ますし、また別の色のアンテイを購入すればスワップして取り付ける事が可能なのでコーディネートの幅が広がる楽しいアイテムとなっています。

END.のXから引用

 私が持っている物はその中でも少し特殊なアンテイ-22(Antei-22)というモデルで、アッパー部分にベルトが2本が取り付けられています。またパネルに関しても通常タイプのアンテイとは違うシンプルな一枚革のタイプと、ヴィヴィアンウエストウッド(Vivienne Westwood)のセディショナリーズブーツ(Seditionaries Boots)を彷彿とさせるようなパネルが付属しています。

このモデルが発売された21-22AWシーズンはコレクション全体を通してパンクやゴシックがテーマとなるアイテムが多かったので、パンクファッションが好きな私としては買わないわけにはいきませんでした。

ベルトに干渉しないプレーンなカバー
踵にはプルタブが追加されています
ソール裏のパーツも黒で統一
付属の替えパネル
セディショナリーズブーツ

サイズ感

 アンテイはアッパーのクッションやタン裏にあるゴムバンドの影響でホールド感が強く、つま先部分も狭いのでワンサイズアップするのをオススメします。私はオリオンではサイズ43を履いているのですが、アンテイではハッキリとつま先が当たってしまうくらいだったのでサイズ44を選択しました。

サイズアップすることによってより一層ボリュームが出て足元の迫力が増しますが、これを履く時はパンクスマインドもマシマシになるので強気に履いています。初めて自宅で履いた際にはあまりにもカッコよすぎて、ニヤニヤと変な笑いが止まらなくなるほど気に入ってしまいました…笑

もちろん人によって足の形は違うので、可能であれば試着してから買う事をオススメします。

ゴムバンド付き
すごく大きいです

語源は日本語か

 冒頭に述べた通り、ラフシモンズランナーの各モデルは過去のSF映画からインスピレーションを受けた名前が付けられています。しかしアンテイ(Antei)という単語はいくら調べてもそれに該当する外国語が見当たらず、どうしても日本語の「安定」へと脳内変換してしまいそうになります。

私がそう考えてしまう理由として、ラフが以前からブランドのシグネイチャー・ディティールとして安全靴から着想を得たようなベルクロのデザインを採用している事、また安全靴によくあるカバーがこのアンテイのパネルデザインを彷彿とさせるように感じる事が挙げられます。

このベルクロの形やカバーデザインの発祥が日本の安全靴なのかは定かではありませんし、私個人の憶測の域を出ないものではあります。しかしスポーツウェアから着想を得ているという事からしても、日本の安全靴メーカーでもあるアシックス(Asics)などのスポーツブランドから影響を受けていると考えるのはそうおかしな事ではなく、この名前の由来が日本語の「安定」だと思うのはあながち間違ってないのではないでしょうか。

皆さんはどう思いますか?少し強引なこじつけでしょうか?

Raf SImons (Runner) 23ss "Orion" Redux
安全靴
安全靴カバー

総評

 ここまで熱烈に語ってきましたが、実は発売当初はあまりしっかりとチェックしていませんでした。ただそれが項を奏して、私がこのスニーカーを見つけた時にはセール価格の3万円程で購入する事が出来ました。21AW当時の定価が66,000円なので、セール価格でなかったら中々手が出しづらかったと思います。

アッパーには主に合皮や合成繊維を使ったタイプが多く、私のアンテイもライニング部分は合皮が使用されているので、コストパフォーマンスの観点からみるとやや玉に瑕な点も否めないスニーカーなのかなというのが正直なところ。

しかしそんな細かい事はあまり気にならないくらいカッコイイと思うスニーカーだったので、私はダメになってしまうその時まで存分に履き込んでいきたいと思っています!

アンテイ-22はこのシーズン限定のモデルなので今から見つけるのはなかなか難しいかもしれませんが、全体的にはかなりニッチなスニーカーなのでまだまだセール価格で残っているお店もあるんじゃないでしょうか。

これまでに発売された各シーズンのカラー展開と品番や素材などの情報を詳しくまとめておきましたので、是非皆さんもこの機会にチェックしてみて下さい!

歴代全シーズンカラー / 品番 / 素材一覧表

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