2年目の衝撃。


土曜日の朝。

息子に離乳食を食べさせている間に朝食の用意をしてくれる旦那様。ピザトーストと、半熟の目玉焼き。

「(目玉焼き)塩コショウでいいよね。」

なんて、いつも通りのことなのに質問してくる旦那様に。少し甘えてみたくなった。

「私、本当はソース派なんだよね。」

少し固まった後、私を見ずに目玉焼きに塩コショウをかける旦那様。

「いつも塩コショウじゃん。」

私のじゃれつきはまだ続く。

「いつも我慢して合わせてたけど…本当はソース派なの。」

もちろん嘘である。
強いて言うなら塩コショウ派。幼い頃、数少ない父が作ってくれた目玉焼きが、塩コショウだった気がする。
そんなことを思っていた私に、旦那様は衝撃の一言を告げた。

「俺も本当は“醤油”派なんだけど。」

固まるのは私の方だった。今更何を言うのか。今までずっと、“塩コショウ”をかけて欲しいと言っていたのは旦那様の方ではないか。1年半ほど一緒に暮らして、初めて知る事実だった。

聞けば、ご飯と目玉焼きの時は“醤油”らしい。なるほど、まぁ卵かけご飯に醤油をかけるから美味しいのだろう。しかしそもそも、我が家のメニューでご飯と目玉焼きというのは全くない。この1年半、朝は基本的に食パン。たまに、買ってきた惣菜パン。本当は、朝からご飯が食べたい日があるのだろうか。言われないから気づかなかった。
まぁ本音をいうなら私も本当は目玉焼きより“スクランブルエッグ”派なんだけど。

そう思いながら私たちは向かい合って朝食をとる。私たちはまだお互い知らないことがある。そして本当に、全く意見の会わない二人だ。でも、それがいい。それでいい。
先に朝食を終えているはずの息子が、食べ物につられて食卓の方へよちよち歩いてくる。

2年目にして衝撃の、しかしどこかほっこりする朝だった。

2023.10.07

昨日の出来事。
このエピソードがあったからnote書いてみようかなと思ったまである。
明日からは何を書こうかな。

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