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独り言日誌 #5 『居眠りするカメ🐢』

イソップ物語のなかのひとつとして知られている『ウサギとカメ』ですが、かつて私が幼稚園で体育指導していた頃、ある女の子が『私は居眠りしちゃうカメだから』とぼそっと言った言葉が15年経った今も、心の中に残り続けています。

ウサギとカメの物語は、山の頂上を目指して競争をしますが、途中でウサギが居眠りをしたことで、カメが先にゴールし勝利をおさめるという内容です。
このお話の教訓は、
ウサギの立場からは、『油断大敵』
カメの立場からは、『コツコツと努力すること』
お互いの立場から見えることは、
ウサギは、カメを見て走っていたため、油断して居眠りをした。
カメは、ウサギではなく、ゴールを見てコツコツと歩いていた。
要するに『どこを見て走っていたのか』ということになるのではないでしょうか。
ウサギが、ゴールだけ見て走っていたら、圧勝だったかもしれませんよね。

ちなみに、アフリカ版の『ウサギとカメ(実際は、アフリカ版はカメとウサギと順番が逆)』では、真剣勝負をして、カメは知恵を振り絞って、ウサギに勝つというお話で、コンプレックスを原動力に、知恵を絞って相手に勝つという教訓だそうです。

多くの人がウサギは速い、カメは遅いという側面だけでウサギとカメを捉えてしまう。所謂、先入観です。
違う側面から見ると、それぞれ個性があり、居眠りをしないウサギもいるかもしれないですし、居眠りをしてしまうカメもいるかもしれない。

私がこの物語とその幼稚園児だった女の子から学んだことは、『人と比べない』ということです。
これは、自分自身が他人と比べないということもそうですし、人が人を比べないということについても同様です。
どうしても、競争社会の中、順位づけされてしまうことが日常的にあることは避けられない現実ですが、大切なのは、前述した通り『どこを見て走っているのか』ではないかと思います。
例え、試験の成績が、クラスのみんなが100点満点で、自分だけが50点だったとしても、前回の試験が30点からの50点だったのならば、前に20点進んだことになります。

それぞれ一人ひとりがゴールを見ながら、途中、居眠りをしたとしても確実に1歩ずつ歩みを進める力こそ、何より可能性を感じることであるなと私はそう思います(終わり)

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