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【会話スキル】誰とでも楽しく話すために実践しておきたい会話術【営業】

stand.fmのおなぐさめラジオで、
私が喋っている様子を聴いた友人から言われた。

「お前、許可とって話すクセ、変わってねーな」



許可をとる。

ふーむ。



……唐突だが、


「営業活動では、小さなYESをもらうといい」


という言葉をお聞きになったことはあるだろうか。営業術、コミュニケーション術に関する本を読んで、このノウハウを見知った方は多いかもしれない。


30歳になるまでの私も、このノウハウを知ってはいた。が、実感が伴っていなかった。

なぜ小さなYESを取ることが重要なのだろう?


たしかに本には書いてある。
小さなYESをもらえ、と。
が、繰り返すが、実感を伴っていなかった。

そもそも「小さなYES」ってなんだ?


分かっていなかった。


が、しかし、生命保険外交員として活動すると、この小さなYESの重要性が身に染みるように理解できるようになった。


これを知っているか知らないか、実践しているか否かで、コミュニケーションの在り方は大きく変わる。



今日は、人と人との会話において、

・なぜ小さなYESが必要なのか?
・そもそも小さなYESとは?

を、具体例を交えながら考えることにする。


では、いってみよう!


れっつ、YES!


▶︎[1]小さなYESとはなにか?

小さなYESとはなにか?

文字通り、
会話における小さなYESのことである。

それはたとえば、男性に対して、

「あなたは男性ですか?」

「はい」

の「はい」は一見すると、たしかにYESにあたるが、厳密に言えば、こういうことではない。


会話における小さなYES、たとえば、

「では、〇〇についてお話しさせていただいてもよろしいですか?」

はい、どうぞ」

この「はい」が小さなYESにあたる。

もう少し具体例を書こう。

<小さなYESの具体例>

・奥の席に座ってもいいですか?
→はい、どうぞ


・今週こんなことがあったんですが、お話してもいいですか?
→はい、いいですよ


・この紙にペンで文字を書いてもいいですか?
→はい、どうぞ


・質問させてもらってもいいですか?
→はい、お願いします


お分かりいただけるだろうか。



小さなYES、それはすなわち
「許可」のYESである。


営業においても、人との会話においても、この「許可」を取るということが重要らしいのだ。


次に、なぜこの許可のYES
重要なのかを考えたい。



▶︎[2]会話において許可をとる重要性

なぜ許可を取ることが重要なのか?


それは、


許可を取ることは、相手を主役にする効果があり、かつ、双方の合意を伴いながら会話を進められるから。


人と人とのコミュニケーションにおいて、私たちはつい、自分を主役にしてしまいがちである。なぜなら私たちは「人生の主役は自分自身だ」と信じているから、である。


となると、許可を取らない会話はどうなるか。先ほどの「小さなYESの具体例」を無許可でやると、こうなる。

・勝手に奥の席に座る

・自分の話をベラベラ語り出す

・勝手に紙に文字を書き出す

・いきなり質問が来て困惑する

つまり「こいつは自分勝手だなぁ」と思われてしまう可能性が大いにあるのだ。会話は双方の合意を元にしたコミュニケーションである。双方で一緒に作り上げるのが会話であるはず。たぶん。


小さなYESを取るということは、すなわち言動の許可をとることである。自然、会話は一方的ではなく、双方の合意を伴った円滑なものにできる。

「この人は自分都合で話を進めないなぁ」

と思ってくださるのである。ちなみに、



「ここまで、よろしいでしょうか?」



これも小さなYESを取るための質問である。相手が主役になるし、合意をとって話を先に進められるからだ。

次に、小さなYESを取ることの、
ウラの目的を考えてみる。



▶︎[3]小さなYES=一貫性の原理


一貫性の原理についてwikipediaを引用しながら、その具体例を書いてみる。

ご興味のある方のみ読んでいただければ。
飛ばしてもOK。

<一貫性の原理>

人には、自身の行動、発言、態度、信念などを一貫したものとしてあらせたいという心理があり、これを「一貫性の原理」と呼ぶ。

この心理の根底には、一貫性を保つことは社会生活において他者から高い評価を受けるという考え、複雑な要因の絡み合った社会生活での将来的な行動決定においてより簡易に行動を決定することができるなどの要因があるといわれる。
引用:wikipedia「一貫性の原理」
<一貫性の原理 具体例1>

例えば買い続けている月刊誌の内容が面白くないと感じても、新刊が出るとつい買ってしまったり、好きな歌手のCDだからという理由だけで買ってしまうという行動などである。

また一旦見始めた映画はたとえ途中で面白くないと感じた場合でも、最後まで見てしまうなどなどが例として挙げられる。
引用:wikipedia「一貫性の原理」
<一貫性の原理 具体例2>

「自らが何らかの物事にかかわりを持っている」場合と「他人に注目されている」場合には特に一貫性の原理が働きやすい。

前者では人から手伝いを頼まれ引き受けると2度目以降も断りにくくなるといった例、後者では禁煙を実行する際に一人でするよりは家族や友人、同じ目的を持つサークルなどの中で宣言して行う場合のほうが成功しやすいなどがあげられる。
引用:wikipedia「一貫性の原理」


営業活動(および会話)において、
小さなYESを取り続けるとどうなるか?

一貫性の原理が働くのである。


つまりお客さんは会話の中で、

ずっとYESと言っているので、NOとは言えなくなる。言い換えれば、断りづらくなるのである。

なぜなら、一貫性の原理が作用するから。


うーん、営業活動に活用されるのも
激しく同意である。


この一貫性の原理は
本当に恐ろしいものである。
悪用厳禁だ。正しく使おう。


▶︎[4]許可を取る悲しい男

先述の通り、私の場合、もはやこれがクセになってしまっている。過去の私の音声配信をお聴きくださると、それが分かるはずだ。

もはや「おなぐさめラジオ」ではない。
ただの「YESラジオ」である。
YES!


音声配信中の私は、ゲストの方々にも許可を取りまくっている。冒頭の友人の指摘の通りである。配信アーカイブを自分で聴いていると悲しくなってくる。

さらには、妻にも許可を取ることが
常態化してしまっている。

それはたとえば、

<小さなYESの悲しいクセ>
・ブリリアントしてきていい?
→行きなよ

・ちょっとスマホ充電していい?
→勝手にしなよ

・シャワー浴びてきていい?
→だから行けって

・YouTube見てもいい?
→勝手に見なって
もう、うざいくらい許可をとる


私はね、悲しい。

もう、職業病。


うっざ、と思わんといて。


嫌われそう。



ただ、この小さなYESの質問をされると、不思議なことに、悪い気がしないのである。なぜなら、



主人公が自分になるからだ。



こういうことを続けていると、多少の無理なお願いも通ってしまうのが、この小さなYESの効能であり、一貫性の原理の恐ろしいところだ。

「5日連続で食事会だけど、行っていい?」
→行きなよ

「トイレに10分こもってもいい?」
→こもりなよ
こんな感じ。
妻は世界一やさしい。


小さなYESを取ることにはこんな効能がある。要は、多少無理なお願いも、一貫性を保とうとして許可してしまうのだ。


この記事は、すべての営業マンの復習と、私の頭の中の整理がてら書いたが、書いてて悲しくなった。


なんてダメなんだ。


みなさんの身の回りで、この小さなYESを取ってくる人間が現れたら、そっと許してあげてほしい。とにかく悲しいのだ。


<あとがき>
あまり許可を取りすぎるものいただけません。自分で決められないのか? と思われてしまうからです。しかし、本当に些細なことでも許可を取ると、特に夫婦関係においては有効に作用する気がします。よく会う友人からも「〇〇について話していい?」って君の口癖だよねと揶揄されます。今日もありがとうございました。

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