インフルエンザの感想を聞いてほしい。
インフルエンザって、
つらいときはかなりつらいじゃん。
高熱が出るし、全身の悪寒がやばいし、なんなら吐き気とかも出るし。食事もノドを通らないから、流動食みたいなものをがんばって食べて、とにかく水分、それからお薬。できるだけ暖かくして、睡眠、睡眠、睡眠。
インフルエンザが治ると、体は元気になって、会話もできるようになる。あれだけつらかった期間がウソのように体が軽くなる。
そうなると、だれかに話したくなる。
おれのインフルエンザがどれだけつらかったか、どんな生活をしていたか、とにかく聞いて聞いて聞いて。
聞いて、となるんだけど、風邪の症状というのはワンパターンだから、聞き手からすると真新しさが一切ない。ここになにかおもしろい構図が見え隠れする。
話し手は、辛い体験で唯一無二の風邪体験。ぶっちゃけると過去に同じような体験をしたことはあるんだけど、でも今の自分にとっては新しい体験。
聞き手は、もうごくありふれた、ただの風邪の話を聞かされる。どうせ高熱が出て、全身の悪寒がやばくて、なんなら吐いて、食事もとれず、水分をとってひたすらに寝て寝て寝て。そしたら治ったんでしょ。
ふつうだよそれ。
ここから導けるひとつの結論がある。
それは、風邪が治ったあと、その元病人の話を、まるで初めて聞くかのように興味津々で聞ける人ってのは、たぶんめちゃくちゃ聞き上手だ、ということ。
私もそうなりたいなぁ。
【関連】みんな同じ見方をする、みんな同じ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?