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他者を理解するための8つのリスト【最強マニュアル10】

 訴訟の戦略を立てるという難業は、望ましい結果を生み出すために、知識をどのようにして武器とするかを示す場だった。そのためには、陪審員にとって何が重要で、彼らに正しい結論を出させるには何を強調したらいいか、私は知っておく必要があった。(戦略といっても、陪審員をダマしたり、「ごまかし」戦法を編み出したりしたわけではない)

 こうした戦略の中には、自分の目標を支持するよう周囲の人間を説得するために、あなたに必要な知識のたぐいも含まれていた。人間に絡んだ戦略の場合、しなければならないことが必ず最低2つはある。

 向こうの抵抗や言い訳に負けないことと、自分の世界観を受け入れさせることだ。

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 戦略を立てるとき、あなたは相手がどういう人間か理解し、何が相手を動かしているのか知ったうえで、関係を結ばなくてはならない。相手は、あなたと自分の価値観に共通するものを必要としている。それが、絆の基礎になる。

 結果的に私たちは、あることを理解しなければならなかった。つまり、相手が自分の子供であろうと夫(妻)であろうと、上司であろうと他の人であろうと、彼らを動かしているものを知らなければならないのだ。あなたが、変なことを考えている頭のおかしな人ではないという事実を、相手に納得させなければならない。

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 では、誰かを本当に理解するために、知っておかなければならないことは何だろう? どんな情報があれば、相手がどういう人間か本当にわかるだろうか? 
 もし私が誰かについて、とことん知りたいと思っていて、何を差し出したら相手の興味を惹きそうか知るチャンスが与えられたら、最低でも以下のことを知っておきたい。

① 彼らは自分の人生で何をいちばん大事にしているのか? 倫理だろうか? それとも金や成功だろうか? あるいは力だろうか? それとも思いやり? 彼らの人生観の中で本当に重要なものは何だろう?

② 彼らは、人生はどういうもので、どうあるべきだと期待し、そして信じているのか?

③ 彼らは、何に反発を抱き、どんな恐怖、偏見、先入観があるのか?

④ 彼らは、どんな姿勢やアプローチ、あるいは哲学を拒絶もしくは認める傾向が強いのか?

⑤ ある人物が「いい人」で、信用できるという結論を下すために、彼らは相手からどんな言葉を聞く必要があるのか?

⑥ 彼らはどういったことを適切だと見なすのか?

⑦ 彼らは自分のことをどのように思っているのか?

⑧ 彼らが人生にいちばん望んでいるのは何か?

(つづく)

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『史上最強の人生戦略マニュアル』
きこ書房

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