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“5歳児英語”が英会話上達のキー【英語は2】

 頭で考えている日本語を、そのまま英語にしようとすると、いつまでも英語を話せるようになりません。
 私たち、日本語ネイティブスピーカーが流暢に、しかも楽に、簡単に英語を話すには「5歳児英語」しかないと思っています。難しい日本語、ネイティブな日本語を、いったん、5歳でもわかるレベルの日本語に言い換えて、それを簡単な英語にする――これが「5 歳児英語」です。

 これなら、本当に簡単な単語で驚くほど多くのことがどんどん言えるようになります。英語を話すのは実は簡単です。「言い換え」がうまくなれば、あなたの英語が流暢に聞こえるし、言いたいことは伝わります。

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なぜ私たちは、日本語で考えていることを英語にできないのか?

「言い換え」がうまくなるには、これを理解していなければなりません。

 先日、私の開催している英語イベントで、映画の話をしていた初心者の男性が「うぅぅ……」と言葉に詰まってしまいました。

「何が言いたかったんですか?」と日本語で聞いてみたところ、彼は「『魂のこもった作品』って言いたかったんです」と答えました。ここに、私たちが日本語で考えていることを英語で表現できない理由が隠れています。

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私たちは日本語のネイティブスピーカーです。当たり前ですが、英単語よりも日本語の単語のほうが、はるかに多く知っています。そのため、難しい言葉や表現をついつい使ってしまいます。たとえば、

「 トレンドの把握」
「 千秋楽」
「 ほっぺたが落ちるような」
「 牙城を崩す」

といった日本語としてはこなれた表現です。

 先ほどの「魂のこもった作品」も難しい表現になるでしょう。こういう難しい言葉とか表現を、母国語ですから、自然に使ってしまいます。
 そして英語を話す場面でも、とっさにその難しい言葉や難しい表現を、そのまま英語にしようと考えてしまうのです。すると「“ 把握” って何だっけ?」とか「ほっぺた?落ちる?」とわからなくなって、八方塞がりになり、「あぁ。私は英語ができないんだ……」となってしまうのです。

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 よく「ニュアンスが伝わらない」と言う方がいます。
 ズバリ言いますが「ニュアンス」という言葉は英語が一通り話せるようになるまで忘れてください。

 その代わり、

「英語は大体伝わればいいんだ!」

と思ってください。日本語を頭で考えているまま、英語にしようとすると、いつまでも英語が話せません。本書では、海外で遭遇するような「瞬時に英語に変換しなければならない言い換えトレーニング」をご紹介します。

それらを通して、「英語って簡単なんだな! こんなのでいいんだ!」ということを感じていただけると、とても嬉しいです。そして、その思いを持って英語を一言でも二言でも話してみてください。きっとあなたの世界は良い方向に変わり始めると思いますよ。

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『英語は5歳児の日本語で考えると面白いように話せる!』
きこ書房

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