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アムトラックでの出会い

春分の日、決意めいた投稿をした。

Quicuco Hashimoto on Instagram: "ヴィジョンクエストの後から半年間受講していた松木正さん/マザーアースエデュケーションのプロキョウイクシャ養成ワークショップが週末、ひと段落しました。(卒業は来月に持ち越し) わたしはペアのアツの伝えたいことをテーマにプレゼンしてやりきったものの、彼の思いをわたしのことばとして十分に伝えられなかったかもなぁと心残りも。一方、アツのプレゼンにはわたしとの会話のやりとりが登場するだけでなく(口調もむっちゃ似てた😆)わたしの思いもたっぷり、彼の感覚を通じて表現されていて、そのプレゼンはわたしにとっての大きなプレゼント🎁でした。 折にふれ友人知人に「半年間、何を学んでいるの?」と訊かれてうまく答えられなかったけれど今、感じているのは、たくさんの濃厚なワークと集中した時間を通じて本音と本気で話し、思いあえる仲間たちに出会えたこと、それが一番の学びであり収穫かもしれない。 そうして、わたし自身も自分の鎧を脱ぐことができたんじゃないかなと思っています。「ちゃんとしなくちゃ/ちゃんとして見られたい」「できる人と思われたい/できているつもり」のわたしがすっかり崩壊しw、プロキョウ/マザーアースつながりの仲間には、忘れものが多いけど発想豊か(らしい)なADHD⁉︎と認識されているらしい😆 先月初めの琵琶湖でのウォピラ(ヴィジョンクエスト感謝の集まり)とそのあと2月のプロキョウでのみんなのプレゼンから受け取ったメッセージは「自分に嘘つかない」「自己一致」「ほんとうの気持ち、本音で伝える」。 うーん、まだ自分のことばになってないかもしれない。そうそう、先月のプロキョウ直後の新月の日、藤野のエコちゃんのセッションでは「ハートでつながる、ハートとつながる」ってことばが泣きながら出てきて、それに尽きる気がしています。 そんな訳で大変勝手ながらこの春分直前には声かけていただいたものの「自分の本質、100%やりたいこととはなんか違う」と違和感を感じていたもの二つ、手放しました。 「今、こんな流れが来ているけどどう思う?このままこの流れに乗ったらいいのかな?受けたもう、って言う人もいるけどさ」「それはそれ。キクが一番どうしたいかでしょ!」信頼する仲間に言われたことばが迷ったとき、力をくれました。 週末、100%の出来とは言えないけどそのときのわたしのできる最大限のプレゼンをしているとき、意識せずともお腹から声が出ているのを聴いてくれた仲間たちも自分でも感じ取れるのが不思議でした。 わたしはわたしの思いに真っ直ぐに生きていくよー! 写真は日曜の打ち上げ第二弾の途中、ちょっと横になったのを「ロックでいいね!」とアツが撮ってくれたもの😆と火のワークのときの動画から🔥🔥🔥 インスピレーションを大事にロックでときに熱く、でも偏りすぎることなく自然体で進みたいと思っています。 #ロックなわたし #パンク魂 #doityourself #beingindependent #beinganindie #beingindie" 27 likes, 0 comments - Quicuco Hashimoto (@kikri_hime) on Ins instagram.com

その後しばらくしてFacebookでアメリカの友人からコメントがあった。
「(自動翻訳だから詳しくはわからないけど)あなたが自分自身の道を進んでいるということを受け取ったわ。あなたと列車の中で、同じ旅・道を歩む探求者として出会えたこと、嬉しい!」(意訳)
拙訳で意味が伝わるだろうか。まずは日本語で書き散らかした文章の自動翻訳を読んでくれたこと、そして応援メッセージでしかないコメントをくれたことがすっごく嬉しかった。

彼女、キャサリンとはサンフランシスコからポートランドに向かう列車、アムトラックの中でたまたま、隣り合った。世の中に偶然がないのだとしたら、やっぱりそれは必然だったのだろう。


2016年の春、弟がアメリカ転勤することになって初めてアメリカに行った。弟一家は東海岸・ヴァージニア州に住んでいてそこにも行ったけれど、わたしの主な渡米目的は西海岸と5Rhythms(ファイブ・リズムス)というダンスによる瞑想、ボディワークを使ったセラピーに参加することだった。

カリフォルニア州のビッグサー(Mac OSの名前にもなったためにすぐにBig Surと変換された)にあるエサレン・インスティトゥート(エサレン研究所)で一週間、5Rhythmsとゴスペルのワークショップ受講しながら滞在した後、一度サンフランシスコに戻った。サンフランシスコでも5Rhythmsのクラスに参加して、その後今度は当時、話題でもあったオレゴン州のポートランドを目指した。

アムトラックというのはアメリカの長距離列車のこと。その中で西海岸を南から北まで走る、コースト・スターライト線にサンフランシスコから乗り込んだ。ポートランドまで行くのは飛行機が一番、短時間だ。とはいえ、このアムトラックを使うルートは、日本を立つ前にたまたま寄った(けどいつも寄らないw)自宅近所のお店の人が新婚旅行でアメリカに行ったときのおすすめ、で教えてもらったのだった。

駅の待合室

ロサンジェルスからシアトルまで全長2216kmを1泊2日、約35時間かけて進むコースト・スターライト。ロサンジェルスを何時に出たか知らないがサンフランシスコのエメリービル駅で乗り込むのは夜だった。

アメリカは日本やヨーロッパと違って都市間をつなぐ列車旅が盛んな文化ではなさそうだ。駅があった場所は夜だったのもあるけど、かなり場末感があった。乗り込んで、それが指定席だったか自由席だったかもう覚えていないけれど、誰かの隣の席しかなかった。防犯上の理由でそういう時は、見た目大丈夫そうな女性の隣に座る。
「ここ、空いてます?座ってもいいですか?」世界共通で、こんな感じ。

きっかけは何だったのだろう。隣に座っている女性と話しはじめた。
「エサレンというところに行ってきたんです」
「えーエサレン?知ってる!」
「へぇー」
「5Rhythms って知ってる?それのワークショップに行ってきたんです」
「知ってるー。わたしは5Rhythmsとは違うけどタマルパというダンスを使ったセラピーを学んでいるの」
「えー、知ってるの?面白い!タマルパは初めて聞いたけど、どんなの?」

5Rhythmsはアメリカ発祥のワークではあるけれど、アメリカ人全員が知っているものでもない。アメリカでもごく一部の限られた人だけが参加するワークだ。エサレンだってそうだ、ハリウッドスターがお忍びで来ることもあるそうだけどここだって知るひとぞ知る場所だろう。何という偶然!いや必然か!

サンフランシスコからポートランドまででも夜を越える。寝台車もない、ただの長距離列車の座席で長時間。アメリカ人であっても、見知らぬ東洋人と過ごすのは不安もあっただろう。それが、なんとこんなニッチな共通の話題があったなんて!

Big SurにあるEsalen Institute お庭にあるマスコット的なもの

彼女が学んでいるタマルパのことを教えてもらったり(創始者が有名で高齢なダンサーである、日本人で学んでいる人もいるとのことだった)わたし自身のことも話したと思うけど、車中ずっと話していた訳ではない。
でもまぁ長い列車旅、話す相手がいて少しホッとした。どうやら他の乗客たちもそれぞれ、同乗した他のお客さんと話し始めていた。そういえばサンフランシスコの地下鉄でも誰かに話しかけられたり、バスの中では「あらーあなたのアウトフィット(格好)むっちゃおしゃれで似合ってるわー」とゲイっぽい兄さんに言われたこともあった。見知らぬ他者には無関心を決め込んで話さないのは日本、特に都会だけのマナーなのかもしれない。

たぶん、キャサリンとは別れ際にFacebookの交換をしたんだろう。彼女はアーティストでもあって、その後時々アップされるちょっとした小物がかわいくてコメントしたり、作品展をオンラインで見るの楽しみにしているよ、とコメントしたりの交流?があった。


「キャサリン、コメントどうもありがとう!ほんと、あれは列車での素敵な出会いだったよねー、今でも覚えてる。わたしは随分と長い間葛藤していたような気がする、けど最近ちょっとは楽に軽くなってきたよー」
冒頭のわたしの投稿へのキャサリンの応援コメントに、わたしはこう返事をした。

すると彼女はこう返してくれた。
「あなた自身だけじゃなくてあなたを取り巻くコミュニティ、地球自身さえもヒーリングする深いワークをまず、してきたんじゃないかしら。あなたは強いよ!」(意訳)

いやいやいや、それはいい過ぎだよー。とも思いつつも、やっぱりいろんなことがあったから今がある。(それは彼女自身がたしか闘病経験を経ての現在だと思うので同じ思いなんだろう)
そして、今わたしが取り組みたいことって言葉はどう選んだらいいのかわからないけどヒーリングだったり、その人がその人の自然になる、自然を発揮することをお手伝いすることだ。
わたしと出会ったのはわずかな時間、わたしの言語を100%理解していない相手であっても「あなたは強いよ!(もうすでに十分な癒しを終えているよ)あなた自身の道を歩んでいるのが嬉しい」。
そう言ってくれる人がいる、そう言ってくれる人に出会えた。
わたし自身の長い旅のすべてを受け入れ、認め、祝福されているんだなぁ。
旅先のアムトラックで隣り合った、海の向こうからの同志のコメントにものすごーく励まされた。

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