部下育成の悩みを解決した1つの行動
生きていれば人間関係で悩むことは必須です。
特に仕事の場では、周りの人が自分の思うように動いてくれないということはよく起こります。
私もなかなか上手くいかないことが多く、悩んでばかりですが、コーチという仕事を通じて、悩んでいた人間関係が良くなったという成功体験も聞く事が出来ます。
今日は、部下育成についての悩みを解決出来た事例です。
行動としてはとってもシンプルなので、紹介したいと思います。
あるチームのリーダーを努めるAがこんなことを言っていました。
「部下Bが積極的に動いてくれない」
「しかもBは自分の次に経験が長く、年齢的には次のリーダー候補だ」
「Bが頼りないから、彼よりもっと年下の彼より動けるCに色々助けてもらっている」
数週間後、またAと話します。
「Cは自分のマネジメントに不満があるようだ」
「負担をかけすぎたかも知れない。Cは更に後輩の指導もしなくてはならないのだから」
「Cは自分だけでなく、何もしないBにも不満を持っているようだ」
更に数週間後、またAと話します。
「Bは以前にも増して自ら動こうとしなくなった」
「Cに負担をかけ過ぎたことを反省し、自分も実務に関わり、Cの負担を軽減するようにしている」
「今のところCも自分の対応に理解を示し、何とか業務を回せている」
ひとまずA自身が多くの役割を担う事で収まったようですが、マネジメントが上手くいったとは言えなさそうです。
本来リーダーシップを発揮して欲しいはずのBが益々動かなくなり、自分ばかり負担が増えてしまっている状況でした。
しかしこの後変化が起きました。
Aはこのままではいけないと思い、ある行動をするようになります。
それによって、Bがリーダーシップを発揮し始め、チームがこれまでより纏まりつつあるらしいのです。
どんな行動をしたのかAに聞くと、
自分が考えているチーム運営について、チーム全体に展開する前にまずBに話ようにしたというのです。
たったそれだけです。
非常にシンプルですが、効果は直ぐに現れたとAは言います。
チーム運営について、自分はこんなことを考えているんだけど…、とBに話すと、最初は反応薄でしたが、次回から少し意見を出し始めました。
そして数回繰り返している間に、Bからも提案してくるようになったようです。
更に数ヶ月後、Aが抱えていた悩みであるBの職務態度についても、B自ら話し始め、今まで不甲斐なかったことを反省し、何か自分に出来ることはないかと言ってきたというのです。
Aは、今考えると以前は自分のBに対する信頼の無さが本人に伝わり、Bのやる気を削いでいたのかもしれない、とも言っていました。
ほんの少しの自分の行動の変化で、こんなにも他人の行動が変わるのかと驚くと共に、人間の気持ちというのは本当に繊細なんだと感じました。
おわり
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