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クッション爆弾

アンドロイドの社長「アイ・アンドウ」は、IT企業で成功を収めた有名な社長です。
彼は幸福な家庭と立派な屋敷で暮らしていますが、世間では彼と彼の家族が実はアンドロイドであることは全く知られていません。
ある日、彼を襲撃しようとした若者3人がいます。
彼らは「アイ・アンドウ」が現金しか持ち歩かないという情報を得ていました。
しかし、驚くことに、アイ・アンドウは何の抵抗もせず、財布ごと彼らに渡しました。若者たちは困惑しましたが、思いがけないほどの金額を手に入れました。
数日後もニュースにはならず、被害届も出されなかったため、若者たちはますます味をしめて他の犯罪に手を染めるようになりました。
やがて、彼らは暴力団からスカウトされ、組織の一員となりました。
彼らの最初の仕事は、「アイ・アンドウ」の屋敷を襲撃し、家の金庫から全財産を盗むことでした。
そして、証拠を残さないように彼の家族を皆殺しにすることも命じられました。
仕事は容易に片付きました。アイ・アンドウと彼の家族はアンドロイドであるため、何の抵抗もなく銃弾を受けて死んでいきました。
大金を持ち帰った彼らは幹部から大いに褒められるかと思いきや、彼らを待っていたのは無数の銃弾でした。足がつかないように彼らは殺され、そして海に沈められました。
しかし、何日経っても強盗殺人事件のニュースはありません。
幹部は部下に命じて「アイ・アンドウ」の屋敷を見てくるように命じました。
意外なことに家族はいつものように幸せに暮らしていました。アイ・アンドウは仕事へ、妻はヨガ教室へ、子供は学校へと向かっていたのです。
(それは当然で、一家はアンドロイドなので襲撃から一時間も経たないうちに蘇生したのです。)
それを知った幹部は自分たちが何者かの罠にかけられたのではと考えました。
幹部は親玉のとある大物に相談しました。
大物は『わかった、何とかしよう』と言って直ぐに防衛省に電話しました。「まったく、厄介事を持ち込みおって、バカ者共が、ワシと奴らの繋がりが世間にばれたらワシはどうなると思っているのだ」
そして、幹部を含む暴力団は全員巧妙に陸自の隊員によって抹殺されたのでした。
しかしこのようなアンドロイド実験は世界各地で展開されていたのです。
人身売買や拉致などあらゆる犯罪の被害者としてアンドロイドが利用されたのでした。アンドロイドの存在が明らかになると、スパイを仕向けられたと思いパニックに陥る犯罪組織や国家も現れました。

BBLシステム映写室にて
ここは潜在意識や精神世界、3次元物理法則をここで投影している。今回の使命は悪は必ず悲劇を生むという事を物理法則化したものであり、この法則は全生命体の五感に更なる影響を与え、悪は汚い、臭い、醜い、不快な声だと感じられるようになる。悪の親玉は今はのうのうと生きているが、この法則が投影されれば、彼らにはより絶望的な結末が待ち受けている。死んだほうがましなくらいに、まあ観ていると良い。これはアンドロイドを使ったクッション爆弾による言わば軟体イノベーションだ。
(ことの結末はご想像にお任せいたします。)


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