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懸念した事態が起こりました2

沖縄の琉球新報は、
「2023年度の公立小中学校の学級編成について、沖縄県の半嶺満県教育長は17日、一部で1学級当たりの児童生徒数を増やす可能性があることを認めた。県はきめ細やかな指導を目的に、国の基準より少ない学級編成を実施している。教員不足を背景に、複数の学校現場では新年度から35人学級を40人にする可能性があることなどが既に伝えられていた。」と報じました。

***【教員の不足になるまでの経過とその後の概要】***

「第2次ベビーブームに対応して教員の大量採用」
 (1990年頃ごろまで)
    ↓
上記で採用した「教員の大量退職」(2000年頃から)
   +
「近い将来の」教員不足予想(2020年度以降))
         ↓
教員の大量採用
 ※新卒、既卒、他県での現職等のUターン、Iターン採用
   ↓
20代から30代の若手教員数の急増
   ↓
講師登録者(講師を希望する者)の減少
   ↓
教員の結婚ラッシュ
   ↓
学校のベビーブーム
   ↓
産前・産後休暇、育児休業の急増
   +
父親の育児休暇取得支援制度の充実
   ↓
教職員(夫婦で)の育児休業数の増加
   ↓
年度途中の講師の必要数の急増 
   ↓
各教育委員会の積極的な教員採用による対象となる
受験候補者(教員免許所持者)数の減少
   ↓
教員採用試験の倍率の低下(実質1倍)
   ↓
教員の質の低下
若手教員のメンター(経験豊富な先輩教員)の不足
   ↓
保護者とのトラブルの増加
   ↓
教員の精神疾患の増加と休職の増加
   ↓
更なる年度途中の講師不足
   ↓
文部科学省【教師のバトン】による職場環境の暴露による炎上
文部科学省 教職員課の炎上放置
学校現場のブラックの認識が定着
   ↓
文部科学省・教育委員会の働き方改革の実施
   ↓
学校現場での勤務時間偽装
   ↓
現職教員の暴露
   ↓
教職の現場のブラック状態の悪化
   ↓
優秀な学生の教員離れの急増
   ↓
教員採用試験の倍率の低下
   ↓
教員の質の低下
   ↓
教育の質の低下の無限ループへ
  

※だれが、この緊急事態を打開できるか?


教育の質の改善は、教員の質の向上以外には為し得ません。

新規採用教員の質の向上のためには
①教員の給料の大幅アップ!
実質労働時間で割れば、1時間あたり、2,000円以上にはなりません。
現在、給特法(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)のため、実質賃金は、最低賃金を大幅に下回っています。 


②教員がなすべき仕事を減らすこと!
ほぼ全てのOECD加盟国では、学校の教員の仕事は授業をすることに限定されています。生徒指導や生活指導は、教員の本務ではありません。
スポーツや文化活動は、学校教育の範疇から外すべきです。
本来社会教育の範疇であるべきです。

教員が時間割に示された授業だけに業務が集中できれば、オーストラリアの様に16時過ぎには、ほぼ全ての教員が家に帰れます。

③保護者対応はカウンセラー、SSWの教職員以外の職に任せるべき!
現在、小中学校の保護者の大半は、昼間に働いています。
当然、学校の担任への連絡は、それらの仕事が終わり、帰宅して一段落してからになります。
保護者から学校への連絡、学校から保護者への連絡は、一般家庭の夕食が終わる時間になることも当たり前です。
多くの教員は、家族との夕食の団欒を犠牲にして、自分以外の子どものために懸命にがんばっています。
家族を犠牲にした働き方が、公立学校教員の日常の姿であるという現実は間違っていませんか?
こんなブラックな職場に、家族を大切にする価値観を持った、若い世代が希望をもって入ってくるとおもいますか?
直ちに、保護者への連絡を教員の仕事から除外すべきです!


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