「『リコリス・リコイル』からの、有毒植物に関する覚え書き」

ほいと思い立って、「リコリス・リコイル」を、昨日動画サイトで一気見しまして。

https://www.netflix.com/title/81620000?s=a&trkid=13747225&t=cp&clip=81620871

放送当時、ちょっとだけ話題になった、
「錦木千束と井ノ上たきなが、ヒガンバナをタバコのよう咥える」アイキャッチカットは、別のものに差し替えられていました。

https://www.huffingtonpost.jp/entry/lycoris-recoil_jp_631e9da5e4b082746be1050d


何故「生花のヒガンバナを口に咥える」のがマズいか、というのをお浚いすると、

ヒガンバナにはリコリンっていう毒素があるからです。
(確かアルカロイド系…)

摂取すると、普通に「嘔吐・痙攣」などの症状が出るような毒なのだそう。


なので、昔から、モグラやネズミ避けのために、田畑の畦なんかに植えられてた、っていう…。

『リコリス・リコイル』に出てくる「DA」の前身・「彼岸花」も、それを受けての命名かと思われます。


昔、幼少の砌の私が、近所に咲いていたヒガンバナを摘んで家に持って帰った時のお話ですが、

母に見せるなり、そのヒガンバナを取り上げられ、
次に、洗面所で、早く石鹸で手を洗うよう言われました。

で、「ヒガンバナには毒があるから、摘んだりしちゃ駄目。眺めるだけ」と。
(母は農家の出なので…)

そのヒガンバナは、「捨てるのは忍びないから…」と、母が花瓶に飾ってくれました。

(「でも、絶対触ったら駄目」との厳重注意付きでした。
後から聞いたところに拠ると「触った程度なら大丈夫」とのことでしたが、
考えなしに、ヒガンバナという、毒のある植物の花を摘んできてしまった幼い子供によくよく言い聞かせる…という意味もあったのでしょう)


で、何故に、季節外れのヒガンバナの話題を持ち出したかというと、
いわゆる有毒植物で、割と身近にあるものは、ヒガンバナだけじゃないからです。

今頃の季節の花ですと、…例えば、同じヒガンバナ科のスイセン。

「ニラと間違えて口にする」…というケースが、わりと少なくないみたいです。

(余談ですが、スイセンの登場するギリシャ神話で、「死、または冥府」に関するものが目立つのは、
その「見掛けによらない」毒性のせいなのでは、…と。
ペルセフォネーの場合なんか、モロに「水仙の毒に中って冥府に…」っていう解釈が成り立ちます)


これから、特に5月1日に持て囃されるスズラン。

スズランの中毒事故の事例で気になるのが、
「生花を挿した後の、花瓶に残った水」を口にして…というケース。

大人は気を付けていても、
お子達や、わんこさん・にゃんこさんには、少なくとも充分起こりうる事態のお話です。



アセビ
(こちらも今、花の盛りみたいです。漢字の「馬酔木」からも毒性があることが判りますが)

や、

シャクナゲ

などのツツジ科の樹木。


あと、割とよく中毒事故のニュースで話題になる、キョウチクトウ。


他にも、
ざっとですが、目安として
「アヤメ科・キョウチクトウ科・キンポウゲ科・クスノキ科・サトイモ科・ツツジ科・トウダイグサ科・ナス科・ヒガンバナ科・マチン科・マメ科・ユリ科は毒と考えて」おいた方が間違いがない、とのこと。

(https://www.inoue-animal-hospital.net/%E3%83%9A%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AB%E5%8D%B1%E9%99%BA%E3%81%AA%E6%A4%8D%E7%89%A9)

ちなみに、上に挙げた毒性植物を列挙した順に見てみますと、

ヒガンバナとスイセンは「ヒガンバナ科」、
スズランは「ユリ科」。
アセビとシャクナゲは「ツツジ科」、
キョウチクトウは「キョウチクトウ科」。

以上、全部当て嵌まります。

なお、上に挙げた毒性植物は、「病害虫に強い」という特性をも併せ持ちますので、
庭に植える観葉植物として人気のものも多いです。


『リコリス・リコイル』の冒頭ではありませんが、東京では桜の開花宣言も出ましたし、
これからの季節、お庭やベランダでガーデニング作業にいそしむ、という方も多いかと存じますが、

有毒植物での中毒事故というものも、世の中には確実に存在しますので、
どうかくれぐれもご注意をお願いいたしたく存じます。


ご参考までに。
有毒植物の一覧。



何だか、役所の広報の人みたいな記事になってもうた…。

この手の記事の需要というものがあるのかは、全くの未知数ですが、
半分以上は自分の覚え書きのために。


文末までお目通しくださいまして、誠に有難う存じます。
m(_ _)m

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