自分の言葉を語ろう
人の言葉を聞いて自分が考えたかのように思い込んでしまってはいけない。このまえ友人とそんな話をしていました。
人の言葉を自分の言葉のように錯覚しない。
ぼくはその話を聞くまでのしばらくの間、自分の思い、考え、意見に向き合うことをやめてしまっていたように思う。
記事で読んで、ツイッターで見て、ラジオや動画できいて。
納得した瞬間、それがあたかも自分の言葉であるかのように思い違えて、人の言葉をただ取り入れて満足していた。
その友人が尊敬する人が言っていたというのが「リツイートばかりしてるとバカになる」という話。それも然り。
人の放った言葉を借りて発信することで、自分のなかに取り入れた、自分が考えていることだと思い込んでしまうばあいがある。実際は吸収しても学んでも覚えてもいないのに満足してしまう。思考力と言語化能力が低下して、成長が停滞する一因だと思う。
しかもこの思い違いは、自分の成長を止める他の要因よりもよっぽど厄介だ。
たとえば、まいにち英単語を10個覚えようと決めていたのにある日やらなかったとしたら、「あぁ今日はやらなかったな」と思う。決めたことをやらなかった自覚があるので、軌道修正しやすい。だけど他人の考えを借りて話していると、思考力が低下してしまうことに気づかない。
これは自分の言葉以外意味がないというのではなくて、人の意見は有益ですごく価値があるけれども、「こういうことか」と自分の言葉に昇華しないと価値が失われてしまうということ。
だけど生活していると思考停止していることってけっこうあって、あらゆることに言える。常識にとらわれているとか、惰性に陥っているときは思考停止してるときです。「仕事はやめちゃいけない」「お金がないと幸せじゃない」周囲の目を気にしたりとか。
思考停止から抜け出すためには、
①自分の言葉で考える
②自省する
この2つが大事。
①は、言い換えをしてみたり、問いかけをするとできるようになる。なぜ、どこで、だれととか。簡単に考えるのがたいせつ。
②は文字通り自分を省みること。いま思考停止していないだろうか。自分の点検。これはけっこうたいせつ。いつも自省ができないとすぐに左右される人になってしまう。
あとは日常でできることとしては本を読むこと。冒頭に書いた友人と話していると、もっと読もうと思った。その友人はよく読んでいる。真面目で、真摯に世界と自分を見つめて考えている人。つねに自省し、自分をとらえ、自分の意見を持つ人だ。
自分がなにを考えているのか、その浅深を知るのをこわがらず知ることから。
ライター 金藤 良秀
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