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TakramCast 62 「怠惰の法則」

今回のTakramCastは、GUILDの深津貴之さん・こばかなさんを迎え、UI/UXについて話します。テーマは「怠惰の法則」。世の中に普及する技術とそうでない技術を分けるのは何か。この回は深津節炸裂でかなり面白い+勉強になります。(聞き手:Takram田川・神原)

田川:
じゃあ、神原さんから口火を切ってください。

神原:
はい。今日のTakramポッドキャスト。特別ゲストは、GUILDの深津さんをお招きしてます。

深津:
こんにちは。よろしくお願いします。

神原:
よろしくお願いします。
で、今日、さっきまで何話そうねっていう話を、直前までしてたんですが、どっからいきましょうね。これ。何話そうリストを見ているところで。

田川:
そうね。いくつか面白いテーマがあるけど、まぁ、あれじゃないですか。「怠惰の法則」。

神原:
怠惰の法則からいきますか。

田川:
じゃあ、よろしくお願いします。
ちなみに、今日、GUILDから、小林さんもいらしてます。よろしくお願いします。

小林:
よろしくお願いします。

田川:
はい、じゃあ、まずあれだね。怠惰の法則って何ですかっていうのを。まず、深津君に聞きましょうか。

深津:
そうですね。怠惰の法則っていうのは、まぁ、ざっくり言ってしまえば、俺ルールで、ブログとか書いたり、他のところの仕事であったりなんかで、未来予想とか、今後、未来がどうなるかっていう時に、あるテクノロジーとか、サービスが流行るのかすたれるのかを、割といい精度で予想できるっていう考え方の法則があって。それのことを自分の中で「怠惰の法則」っていう名前で呼んでいました。

田川:
ちなみにTakramと深津君は、一緒に仕事をするパターンが多くて。その中でもね、キーワードで、怠惰の法則何回か出てきていますけど、それが超面白くて。一言で言うと、人間は、怠惰であると(笑)。

深津:
ざっくり言うと、あるテクノロジーAと、テクノロジーBとか、サービスAと、サービスBがあったときに、どちらが生き残るかっていうのは、だめな人に優しいものが生き残るっていうだめな人。あるいは、怠け者、意志の弱い人にとって、優しいサービスっていうのが、2つぶつけたときには、基本、生き残るっていう。

田川:
身も蓋もない話や(笑)。

深津:
怠惰の法則って言われる。

神原:
その結果、そのあらゆるサービスは、すべて怠惰の方向に向かっている。

深津:
人類が生まれてから、あらゆるテクノロジーは、すべてだめな人に優しい。甘やかす方向に進化をしてきてる。

田川:
何だっけ。前、深津君が、スライドで見せてくれたやつで。料理?火?

深津:
そうです。例えば、火とかってテクノロジーは、その雷が落ちてくるのを、待つっていうよりは、普通に火打石で火を起こして焚火をする方が楽ですし。わざわざ焚火を起こすとかっていうような時も、火打石の方が、ゴリゴリするマシーンより楽ですし、火打石よりも、ほくちばことかで火を保存した方が、楽ですし。だったらば、かまどとか、ちゃんと、常設のもののが楽だし、それより、コンロの方が楽だし、それより電子レンジの方が楽だしっていうふうに、基本、セットアップ、メンテナンス、あるいは、後処理が、楽なもの、楽なものっていう方に、進化していってる。料理もそうだし、移動とかも。

田川:
あれでしょ。その道具が発明されたら、二度と火打石でわざわざ火を起こす人は、いないよっていう。

深津:
いないよっていうのが、基本の法則で、歩くよりも、籠とか、馬とか、馬車の方がいいし。それよりは、車の方がいいしっていうのも、そういうルールですし。コミュニケーションだったら。

田川:
コミュニケーションの話も面白かったね。

深津:
コミュニケーションだったら、昔は原始時代とか、4キロ先までが限界で、4キロ先の人のとこまでいって、会話するみたいなところから、手紙とか使えば、移動しなくていいじゃんみたいになって。だったら、鳩飛ばせばいいじゃんとかになって、それが、今度、電信になって、電信よりは、電話の方が楽だし、電話よりは、メッセンジャーみたいなチャット、e-mailが楽だし、メールよりは、メッセンジャーみたいなチャットが楽だしみたいなふうに、進化をしていってるっていうのが、あるかなと。

田川:
それで、あれでしょ。もうメッセンジャーさえ面倒で、ボイスで、みたいな。

深津:
そうです。だんだん変わっていくと。

(この後「怠惰の法則」を軸に、人工物と人間の関係についての話が展開します。つづきはTakramCastでお楽しみください!)

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