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カブちゃんたちの観察日記

いつも気負いすぎな気もするので、今日はちょっとお気楽バージョン。

なんといってもnoteの目的は、超苦手なわたしの継続力を高めるためでもあるので(ほんとか!)

カブちゃん。

ことカブトムシ4匹がわが家にやってきたのは、コロナさんつながり。

お子①の学校が休校になってすぐの頃に始まったNPOカタリバさんの毎日のとりくみ——zoomで朝の会からはじまっていろいろなプログラムを提供してくれてまた夕方の会で終わるというもの——に気が向いたときだけ参加していたお子①なのだけれど、そこでカブトムシの幼虫を育てるプロジェクトに応募したのがきっかけ。

というのも、お子①が大の虫嫌いで、まさに都会っ子の典型みたく蚊も小バエも絶滅してほしいオーラをつねに放っているものだから、じぶんで育ててみたら少しは克服できるかも!? というわたしの安易な発想から。

とにもかくにも、そんな経緯でカブちゃん幼虫4匹がわが家にやってきたのです。

とはいえ、わたしも虫とは縁遠い人生。子どもの頃に実家でクマンバチにぶすっと刺されたこととか、おばあちゃん家で寝てたらムカデが天井から落ちてきてゾッとしたこととか、キャンプの寝床に蛾の死骸がいっぱいで怯んだこととか、残っているのはネガティブな記憶ばかりで、虫の存在自体にあまり興味がなかったんだよなあ。

そんなわけで幼虫が届いたものの、さてはて、どうすればいいものか…!? という状況…。

しかし生きものだし、放っておくわけにもいかず…しかしどうやらしばらくは放置しておけばいいらしいということで、瓶のなかのカブちゃんたちの存在を意識する生活が始まりました。

大げさじゃなく、本当に、誰かそこにいますねって感じが、つねにあるんだよ。エネルギーを発しているんだよね、きっと。

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こんな幼虫さん入りの瓶詰めが届いたのが、5月の中旬。

出してみると、こんな感じ。わたしの親指よりひとまわり太めな子らたちにおののいた…。

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毎週のzoom観察会で、カブちゃんの状況を確認し合うお子①。けっきょく、直接触っているのはわたしだけ…なのだけれど(あれ)、画面ごしに幼虫の土潜り競争をやったら、わられの1匹が1等賞になってくれたので、ちょっとモチベーションが上がったお子①(単純)。

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6月の半ばになろうかという頃、幼虫たちがみんなガラスの側面にお部屋をつくりはじめて、動かなくなった。

そしてあっという間にさなぎに。

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それでも、ときどきもぞもぞ動いていて、生きてる感がものっすごい。

そして不思議なほど、4匹の行動が同時並行なんだ。みんなが一斉にお部屋をつくってさなぎになった。瓶のなかで共鳴しているのかしらんという神秘。

すぐに茶色く色づいて、そのまま2週間と少し経った頃に羽化。

あっ、白い羽が見えた…と思ったら、翌朝にはもう羽が黒くなって、土のお部屋にいる子らは、成虫らしきカブちゃんの姿になっていた。

でも、すぐには出てこないんだね(むっちゃ焦って調べまくったよ)。黒光りしているカブちゃんたちは、そのまま土壁のお部屋でしばらく休憩。

じーっとしつづけて10日後。

朝、瓶をのぞいてみると、カブちゃんたちの土壁の部屋がぜんぶ崩れ去っていた。この瓶の土のなかを、上へとずんずん登ってきているのだ。

その経過の写真は撮れていないので、お子①のやる気のない絵でご覧ください。

あおカブトムシ0704

そして、ついに1匹、1匹と、ガサゴソ上がってきた。

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おはよう、カブちゃんたち。

(いつも夜でしたけどね。カブちゃんが夜行性だったことも知らなかった無知ぶり…)。

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出てくるなり、偉そうです。

(と感じてしまうのは、わたしのジェンダーバイアスなのだろうか…)

ともあれ、オス1匹、メス3匹、ぶじに成虫ライフに突入しました。

しかし翌晩の10時すぎ、ものすごい勢いで始まったのが…まぐあい。

交尾です。

まず、音がすごい。オスが盛りあがってきている音が、呼吸なのか羽のこすれなのかわからないけれど、しゅっしゅっと聞こえはじめたらスイッチオン(でも相方さんは気づかないと言っていたので、わたしが過敏に反応していたのかもだけれど、とにかくわたし的には、すごい音)。

で…始まったら、想像以上にリアル。うーん、そう言ってしまうのは、人間の先入観があるからなのはわかっているのだけれど、わたしの感覚としては「痛すぎるっ」(気持ちがどうしてもメスなんだな)。

正直、痛々しくってトラウマになりそうなほどのまぐわいシーンを目撃して、くらくらした。オスのエクスタシー段階まで丸見えなんだもん。

オスはガシッとメスをとらえたら離さない。連続10回以上まぐわって(え?ずっと見てたのかって…見てました…)。夜中だったから途中で席を外しましたが、それにしても、すごかった…。

それが、毎晩のようにつづくんだ。

でもね、お子がこのまぐあいシーンを目撃しての第一声が「カブちゃんたち、キオとイアンみたいだねっ」だった(がーん)。

え? ええーっ? あの…まだ性教育は始めてないんですけど、そんな印象なのかオレら!? とびっくりびっくり。そこにエロスはもちろんまだ介在していないのだけれど、子どもの直感力って、なんかすごいなって。

身体的に本能的に、その何たるかを、感じてるんだなって。

(カブちゃんまぐあいムービーも撮ってみたけれど、わたし的にはちょっとしたポルノなので、熟考してからアップします…)

朝方になると、今度はメスたちがブーン、ブブブ—ンッとすごい勢いでケースのなかを飛び回ったりしている。きみたち、本当に夜行性なのだねえ。

だから人間が朝目覚める頃にはいつも、ケースのなかがぐっちゃぐちゃ。

自然の息吹の余韻が、毎朝そこにある感じで。人間じゃあ、とうてい太刀打ちできない生命力を絶賛体感中。

そして、毎朝お掃除してエサを取り換えて…をやっているのは、わたくしです(苦笑)。

でもね、考えてみたら、わたしが尊敬する作家さんというか研究者さんたちって、みんな大の虫好きなんだよな。養老孟司さんとか、福岡伸一さんとか、池田清彦さんとか…みんな男子だけど。

昆虫という存在に、この宇宙の神秘が可視化されている…みたいな印象だった気がするけれど…だから、わたしがいま目撃しているカブちゃんの存在から得られる体感も大切にしたい。と思いつつ、まだちょっとビクつきながらカブちゃんに触れて、見守っているところ(本日は産卵用に土の入れ替えをしましたのよん)。

で、思い出した。この本、おすすめです。Kindle版しかなくなっちゃったみたいだけれど。

無駄っていうか、性別なんて大差なくて何でもありって話だった記憶…だけれど、ちがったかな。もういちど読み直してみよう。

そんなわけで、もうしばらくカブちゃんたちとの同居生活はつづきそうです。犬みたいに、相手がわたしを認識しているわけじゃなく、だから関係性が生まれるわけでもなく、ただ淡々と生命を満喫してる姿がそこにあるっていうのが、わりと新鮮です。

つまり虫への愛は、むっちゃピュアということか。そもそもの関係性を断念していても止まない愛ってことだもんね。

さいごに、現状のカブちゃんたちを描いたお子①の1枚。たまのやる気モード。

あおカブトムシ0718

もうちょっとこまめに、更新したいな。という願望あり。

お付き合いいただき、感謝です。



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