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大怪獣・ポケット大増殖

「いやあああああああ!!!!!」

突如として声高らかに上がる黄色い悲鳴!
それは平穏の最中現れた!

「なんで…どうしてこんなことに…!!!」

エプロンに現わるは無数のポケット。
下腹部に二つあるはずのポケットは今やエプロン全体を覆い尽くす―!!

男はそっけなく言った。

「いいじゃん、どうせレシートとか突っ込むんだろ?」

エプロンを着て向かう場所は近所のスーパー。
携帯を、小銭入れを、家鍵を―全てポケットの中に仕舞いこむ!

「やだ、鍵どこ仕舞ったっけ…?」

ポケットの中身を隈なく手探る女。
だが、それが悪夢の始まりであった―

"フヤサナケレバ…"

「多くあっても意味ないだろう!!」
「レシートとか入れるのに丁度いいのよ!無いよりマシなんだし!!」
「ここらへんがジャラジャラするなぁ~」
「お母さん、なんで全部ポケットに入れとくの?」

一着のエプロンに寄生した大怪獣が、平凡な主婦の日常を変える!

「やっぱりポケットはあればあるほど便利よねぇ」

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この小説はたらはかにさん主宰企画「#毎週ショートショートnote」参加作品です。

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