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執念第一の手紙-from:三角おむすび

前略

あの出来事が起こってから、数年が経ちました。時間の経過というのはすごいものですね。
支えてくれる方々がいなければ、私はここまで立ち直ることが叶いませんでした。

今回お手紙させていただいたのは、ある「宣言」をしようと、思い立ったからです。
私は、あなたを「許す」つもりは毛頭ありません。

何故ならば。
あなたは「犯してはならないこと」をしたにも関わらず、この世界でのうのうと生きているからです。

あなたは、背後から何の気なしに私を突き落としました。それも私と同じ「武器」でもって。私はあの時、裏切られた気持ちと、タブーに触れられた不快感が生まれました。
「同志」だと思っていたのに、真逆の意見が縁に刃を向けたのです。

思えば。真っ向から言うべきでした。
だからこそ。この手紙を持ってあなたとお別れしようと考えました。

宣言致します。

私とあなたは、住む世界が違います。
もう会うことはありませんので、記憶から存在を消してくださいまし。

草々

(408)

【相手からの返信】


この小説はたらはかにさん主催企画「#毎週ショートショートnote」参加作品です。

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