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意見を言うの、やってよかったんだ…

「仕事を円滑にするために意見を言うのは大歓迎。どんどんやりなさい」

現職勤務初日に上司から言われた言葉。職場でそれが出来ているかどうか、今の私には正直よく分かりません。
他人のリアクションに過敏だからか、無能の烙印を押されたくない妄想と戦いながら事務業務を全うしています。茨の経験をさせられましたが、結果的には血肉となっているので今の会社に愛着を持っています。

顔を合わせているから無理に遠慮しているってのもあります。過去のトラウマは簡単に払拭できないもので、「◯◯しないでください」「今度からこうしてください」と言われるとまるで自分が良くないことをしてしまったと自己嫌悪に走ってしまいがちになるんです。
(それでも頭を冷やして多角的に問題把握をして反省するんですけどね)
セルフご機嫌を会得しつつある今、それについては深く考え込むことは少なくなりました。

片や、顔を合わせずに仕事をするときはどうでしょう。
ネット弁慶の気質があるので、こちらは言いたいことはあまり飲み込んでいないことが多いです。
副業(ナレーション・物書き)なんかは100%ネットでのやり取りをしているので齟齬が出ないように情報共有を密にするのは当たり前、良いコンテンツを生み出すために立場としての意見をクライアントにしたこともあります。
お金が発生する前提で生み出す文章と音声はそれ相応の責任を伴うことにつながるため、憎悪コンテンツに仕上げないように細心の注意を払って携わっています。
…その結果、仕事は激減しましたけどね。

最近の動向は「社会を動かす」Youtubeが流行っているみたいです。
エセ科学にしろツイフェミにしろスピリチュアルにしろ、救いを求める需要にビジネスを展開するのが肝なのだそうです。
肩の荷を下ろすための情報は確かに不可欠ですが、特に根拠もないデタラメを平気で流してお金を得たくは毛頭ありません。携わると決めたら何度も意見します。今までの経験と客観的な質的分析、テーマそのものの論拠性を基に何度も何度もディスカッションを重ねます。

どんなに内容を色濃くしても、Youtubeのアルゴリズムはインパクトを求めるもので、自身を持って送り出したものが散々な結果になることも珍しくはありません。
「◯選系でお願いします!」と言われても、本当に視聴者が求めているのはそれとは限りませんしSEO対策を強めにしたいのなら他のやり方だって試せるはずなんです。それに縛られるといずれネタは枯渇するに決まっていますし、念願の収益化なんて夢のまた夢…コンテンツは「育てる」ものなんです。

クラウドソーシングサービスには「評価制度」があります。
忖度無しで正直に悪かったことを書けば最後、クライアントは二度と発注依頼をしなくなります。

でも、評価なのだから、忖度無しでやるのが正解です。
案件を終えてそれを書くのに結構頭を悩まされるのですが、募集されている仕事の質を上げることは現実的に不可能ですしもし受けたとしても自分の手で切ったほうがまだマシです。
なにが言いたいかというと、クリエイターの仕事は受動的にやっちゃいけないんってことなんですよ。

ありがたいことに「虹倉さんとまたお仕事したいので依頼しました!」と言ってくださったクライアントがいます。
良質なコンテンツを広めるためにやれることは受注した立場としてベストを尽くすことです。苦言を呈されることだってあります。ですが、良いクライアントはフィードバックをしてくださいますし、ゴールのために全力を尽くしているビジネスパートナーでもあるわけですよね。

だからもし、クライアントに少しでも違和感を持ったのならば、遠慮せずに意見を述べちゃってください。
「はぁ?」と言われることもあるでしょう。仕事が無くなることだって考えられます。最悪の場合、信頼を無くすと捉えられるかもしれません。
ですが、大切にしてほしいのは「あなたが作ったコンテンツは胸を張れるものなのか」ということです。クライアントが満足しても仕事を請け負ったこと自体に後悔をしているならば、そのような仕事は絶対に選ばないようにすれば良いだけのことなんです。

質の良い仕事は人生にプラスのエッセンスをもたらす―あれ、なんか似たようなことが書かれたnoteあったよねこれ。

ピリカさんのエッセイを読んで、胸のつっかえが取れました。
要するに、物申すのってやって良い行為だったんですね。
やるにしても限度はあれど、より良いコンテンツを作るためには苦味や渋味、辛味も必要なんだと再認識することができました。

ナレーションの仕事がなくなって早9ヶ月。
今やっている物書き案件を軌道に載せたら、声案件の獲得に力を入れていきます!

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