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【11月号】心が動いたオススメ記事を勝手に紹介

こんばんわ!キリイチです!

11月になった途端に、急激に冷え込み始めました。
ついつい朝が起きれなくて、夜更かししている皆さんの姿が見えます。
お家で過ごす時間が長くなり、物語に浸りながら過ごす時間も増えたのではないでしょうか?

そんな読者たちに、11月度のオススメ記事を紹介いたします!
どれも素晴らしい作品ですので、読んでみる価値アリです!

①上田 聡子さん『週末段ボール』

美味しそうな小説をたくさん執筆されている上田 聡子さん。
10月度の投稿作品で、私の目を惹いたのがこの作品。
単身赴任をしている妻の瑞奈に向けて、夫の友弥が週末に手作り料理を作るという作品であり、読み終えた後には食事が繋ぐ愛に非常にほっこりとした気持ちになることを保証します。
手作りの料理というのがどれほど心を温めてくれるものかと改めて思うだけでなく、"誰かのために料理を作ってあげたい"と、心を動かされる料理小説です。こんな温かい作品が描ける技量に思わず嫉妬しました。

②七屋 糸さん『フェイク、スライド、フェイク』

人の奥底にある剥き出しの感情描写に卓越した七屋 糸さん。
今回オススメさせて頂くのは『フェイク、スライド、フェイク』です。
水商売を生業としている「まりあ」と、その客の「内海」との夜の話。
お互いが仮面を被りながらも、薄っすらと垣間見える本音に惹かれる様は、ぐっと心を鷲掴みにされる感覚になります。
特に私がこの作品の中で気に入っている文章は「嫌でも視線の意味を自覚させる圧迫感に絡め取られる。優しいのに、力づくで。」というまりあの心情描写です。文章がめちゃくちゃ綺麗。これまた嫉妬しますね。

③幾兎 遥さん『エンターテイナー』

幸福の変質と淡々たる崩壊を如実に描く幾兎 遥さん。
この少しばかり変わった世界観と性癖は嫌いではないです。むしろ良い。
そんな幾兎さんからオススメする作品は『エンターテイナー』です。
主人公である俺は、常に人を楽しませるために生きてきた人間である。そんな俺が入院している病院の中で、自らと向き合い緩やかに崩壊していく様は、そう簡単に描けるものではありません。
真面目に生きてきたからこそ、過敏に神経を尖らせ、見えぬ誰かに剣を振り回しながら首を絞めているその様子は、考えさせられるものがありました。
私はこの癖のありながらも、人間の本質を伝えるこの作品が好きです。

④甘野 充さん『霧島、朝活やめるってよ』

バリエーションの豊富さと、余白を楽しめる作品を書かれる甘野 充さん。
そして今回オススメさせて頂くのが『霧島、朝活やめたってよ』
どこかで聞いたことのある響き……といって嫌煙してはいけませんよ。
そこに書かれているのは、ふとした男と女の日常の一コマがあり、そこに書かれた描写に思わず自分を重ね合わせてしまうほど、言葉選びと文章が秀逸です。
「共感」できる作品を描けるのは誰にだって出来るものではないし、それを直接的ではなくきちんと創作に落とし込んでいるところをみると、相当考えられているのだなと思える作品になります。是非読んでね。

⑤ゼロの紙さん『タイムラインに灯りを感じた夜』

お洒落エッセイの達人のゼロの紙さん。
いやぁ、もうずるいっすわ。なんでこんなお洒落なんですか。
毎回紹介記事書こうと思うと、真っ先に出てくるんですよね。
今回は芸術作品を交えて、私たちが目にしているタイムラインに感じるふとした感情を柔らかく描写したエッセイ。
知識の幅もそうですが、文章のテンポ感と、そのまとまりの良さが群を抜いています。いつもお勉強させていただいております。
ゼロの紙さんのは紹介したい作品ありすぎるんですが、今回はこの作品をオススメさせて頂きます。

⑥静 霧一『んもれ』

最後に私の作品紹介。
みんな大好き梶井基次郎が描いた檸檬の様子を隣で見ていた不憫な男の話です。面白いので是非一読を。
その他にも奇怪な小説をたくさん書いているので、みなさん頭を捻らせながら読んでくださいね。

以上、11月のオススメ作品の紹介でした!
どれも良作揃いなので、たくさん読んで、たくさんスキしてあげてくださいね!それではまた!
※ちなみに紹介させていただいた作品はすべてサポートとオススメをさせて頂いております。

紹介させていただいた作者のアカウントはこちらから


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