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Blenderで建物ひとつを丸ごとモデリング!パン屋さんを作ってみた

6月後半はBlenderでパン屋さんを制作していました。モデリングの制作期間は、毎晩2時間程度の作業時間で計8日かかりました。

今回も「baker」「bread」等で検索すると出てくる複数の作例や、Google画像検索で出てくる写真を見ながら制作したオリジナル3DCGモデルになります。スキルアップのために、チュートリアルの操作画面などを見ずに制作しました。
制作したモデルがこちらになります。

コンセプトは「建物ひとつを丸ごとモデリング」

これまでの作品はクォータービューから内装を表現するモデリングでしたが、今回は外観を含めて店舗の建物全体をモデリングすることにしました。(↓ 過去のクォータービュー作品)

今回の「パン屋さん」からの最大の学びは、建物を1つ作るにあたり、ドアや窓の位置、人が動いた時の動線などを考慮してモデリングする必要性です。そのために、事前にスケッチなどで図面を描いておく必要性を感じました。ある程度のイメージを持っていたのですが、やはり描いて残してリファレンスとして見れるようにしておかないと、考える時間が増えていくので、スケッチは重要だと思いました。

汎用的に作り込んだシェダーは再利用できる

今回、パンのシェーダーを自作しました。プレーンなパン生地、砂糖がまぶしてあるパン生地、そしてクリームなど、様々な種類のパンを表現できました。

汎用的に使えそうなパンのシェーダーが作れた
複雑になったけど、なんとか把握できたかも

一度作成したシェーダーを、異なるパラメーターに変更して適用することで、空気感を継承しながら効果的に利用できました。具体的には、鳩時計に適用したところ、パンで作られた鳩時計のようなイメージを表現することができました。

パンのシェーダーを流用した鳩時計

なお、この鳩時計のモデリングには最も時間がかかりました。振り子のモーションは付けることができましたが、鳩が出てくるところまで作りきることができなかったのが悔やまれます。

窓やドアは最後まで確定させない

今回、建築物は初めてだったこともあり、制作を進めていくうちに、当初つくった壁や床の広さや長さが足らなくなりました。現実の建築ではあり得ないことですが、やむを得ず壁や床を伸ばす事にしました。しかし、壁の窓やドアをはめ込む箇所は、既に押し出しや面削除などでメッシュをくり抜いていました。その状態で、壁や床のメッシュを伸ばしたりすると、その比率バランスが崩れたり、不要な辺や面が増えたりして、ポリゴンが増えたりメッシュが汚くなってしまいました。結果的に、壁のマテリアルを貼った際に、UVに影響が出てしまい、作り直すことになりました。

2階部分を不可視にした状態

これを回避するため、窓の位置やドアの位置は、カメラアングルを含めて変更する必要があるため、モディファイアーでブーリアン(Boolean)を作成し、いつでも変更できるようにするのが良いと思いました。ブーリアン(Boolean)を活用すれば、差分として削ったメッシュはいつでも元に戻せるので、レイアウトの変更に強いです。窓枠に関しても作り込まずに、いつでもとりはずしたり伸長できるような作りにしたほうが良いと思います。今回は作っていないのですが、カーテンなども、建物の間取りが確定した後にしたほうが良いと思います。

クラウドレンダリングをフル活用

前の記事で検証した通り、クラウドレンダリングの課題が解決したので、今回はクライアントPCではレンダリングせず、複数のカットを並列してレンダリングできるクラウドレンダリングをフル活用しました。

個人作品の場合はSheepItが良い選択肢ですが、業務で制作する場合はRenderPoolがおすすめかと思います。

GoogleColabでもレンダリングが可能という記事があるので検討の余地があると思いますが、OpenAIのAPIを利用している感じだと、GPUのメモリ不足やスタックオーバーフローの問題がわりと発生するので、Cyclesのレンダリングなどは難しいかもしれません。

以上が「建物ひとつを丸ごとモデリング」でつくるパン屋さんのふりかえり記事になります。


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