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無闇に禁止しない方がいい理由

 禁止ばかりしていると逆に問題行動は増えていく。だからこそ安易に禁止しない勇気も持つ必要がある。

 自分にとって都合がいいように他者を操りたければ、とにかくルールをたくさん設けて禁止でがんじがらめにしてやればいい。

 ただ、長期的に見るとそれは逆効果になってしまう。
 抑圧されている方がだんだん不満が溜まってくるからというのは第一の理由だ。しかし、それだけでなく、禁止の鎖が機能しなくなるからだ。

 なぜならば、禁止事項が多いとそれを「守るか、守らないか」の次元の問題ではなくなるから。「バレるか、バレないか」の話になってしまうのだ。倫理観や道徳の話ではもうなくなって、やることが前提になってしまう。

 飲酒運転にしてもそうで、どれだけ罪を重くしても、定期的に悲惨な事件が起きてしまうのは、バレなければ問題ない。少しなら大丈夫という捉え方がされているからだろう。

 禁止したり圧力をかけることは、その問題を水面下に沈めてしまうだけで問題を解決するとは限らない。手っ取り早くはあるが、後になって痛い目を見ることになりかねない。

 だから、安易に「ダメ」と言わないのだ。相手がそのことについて考えられるような問いが求められている。

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