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土地の記憶

「ここに住み始めて20数年になりますけど、毎日新鮮ですよ。
風景が毎日ちがうんです、幸せだなあって。」

と、カツオさん。
「金蔵さん、ちょっと今の聞いたぁ?!すごくないですか?」
「なあ、、、なかなか言えんでぇ。
俺ここで生まれ育って、今もここで生活してるけど、言えん。」

カツオさんは愛媛県ではない別の土地のご出身ですが、今は愛媛県八幡浜市の真穴地区でみかん農家をされています。

今年の1月はじめに聞いた冒頭の言葉がきっかけで、
私はもうずっと「住む土地」と「地名」に想いを馳せています。
人は生まれるところは選べない。
(私は幼い頃、親に向かってどうして自分は日本人なんだ、どうして東京に住んでいないんだ、と言い放った記憶があります。)

そして、その生まれ育った土地から出たいなと思っていても、なかなか出れない人は多いかもしれない。
それでもこれからの時代は、心地いいな、自分と合うな、という土地を選びそこに移り住む人は増えてくるような気がしています。
生まれた土地を離れ、遠くの地からその地(生まれた地)に風を送ることはできる。思いのクロスオーバー。

私は今、生まれ育った土地に住みながら「真穴」という土地を思い、インターネットを介して微風を(笑)送っています。
だからと言って、私が真穴に移り住むとは限らないのだけど。

見渡せば辺りは山と海のみ、そしてそう多くない人家。そのなかを風が本当に気持ちよく吹いています。毎日、静かな海に夕陽が存在感たっぷりに沈んでいきます。

「まあな」という響きによく似合う。

この地名にどんな歴史があるのか、まだまだ知らないことは多いが土地の記憶として何か神聖なものが残っているような気がしてならないです。つまりとても豊かな所。

だから私はプロジェクト名として、
「まあなまな」と付けました。(真穴以外の土地のことも発信しています)
これは前も書いたけど、再記載↓

Mana (マナ) ハワイの言葉なのですが、不思議な力や奇跡的な力・魂の力、という意味で、そういったものが人や動物、植物や場所などすべてにマナが宿っていると言われているそうです。

地名の持つ力というのがここまで自分の何かを呼び起こすことはなかったので、とても興味深いのです。
真穴という名前が土地の名前じゃないとしても。

(真網代と穴井という地名の頭文字を取ってここ一帯を”真穴”と呼んでいる)

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