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【読書】「エンジニアの知的生産術」エンジニアの学び方を学ぶ

結論から言えば、ITエンジニアの人は、早い段階で読むべき非常に良い書籍だと思いました。

エンジニアが新しい技術を学ぶときに、効率的に学ぶための手法が体系的にまとめられた書籍となっています。

構成は
・第1章:新しいことを学ぶには
・第2章:やる気を出すには
・第3章:記憶を鍛えるには
・第4章:効率的に読むには
・第5章:考えをまとめるには
・第6章:アイデアを思いつくには
・第7章:何を学ぶかを決めるには

という内容になっています。

書店に行けば、ビジネス書のコーナーで勉強法について書かれた数多くの書籍があります。
それらのビジネス書に分類される勉強法についての書籍は、ビジネスマンが書いているものが多く、著者の経験や心理学を根拠に書かれているものが多く、内容が読みやすい書籍が多いです。

一方で「エンジニアの知的生産術」は、研究者である著者が多くの論文や書籍を参考に学び方について体系的にまとめ上げた非常に濃い内容の書籍となっています。
一般のビジネス書に比べれば、分量が多く、専門用語も多いため、普段から読書の習慣がない人にとっては多少ハードルは高いかもしれません。

ただ、読書にあまり抵抗がなく、かつエンジニアであるのなら、ビジネス書コーナーの勉強法の書籍を3冊読むよりも、この書籍を時間をかけて読んだ方が明らかに価値があるように思います。

また、こちらの書籍はITエンジニア向けの技術書に分類されていますが、「やる気の出し方」「記憶の鍛え方」「効率的な読み方」というのは、どんな分野においても、新しいことを学ぶにおいても重要なポイントです。
第1章については、プログラミング言語に関する知識を用いた説明も多く出てくるため、ITエンジニア以外の人が読むには向いていないかもしれませんが、それ以外の章については、エンジニアでなくとも何かを学ぶためのヒントとなる内容が非常に多く書かれています。

ビジネス書の場合、研究者が書いた書籍よりも、実際の現場で働いて結果をだしている人の書籍の方が売れている傾向があります。
私自身そういった書籍はよく読むし、好きでもあります。
しかし、特定の分野について深く学ぶためには、多くの論文を読んでいる研究者が書いている書籍を読むべきだと思わされる書籍でした。

ITの業界は変化が早く、常にあたらしいことを学び続けなければいずれ時代に取り残されてしまいます。
ITエンジニアとして自分の学び方が確立できていないという人におすすめの1冊です。


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