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鑑賞編 絵を見よう!

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#カオスラウンジ

「キャラクター絵画」回顧録5

「キャラクター絵画」回顧録5

これで本当に終わり!

2010年頃に起きた「キャラクター絵画」ビッグバン?がやがて収束した後、その後の風景、新しい動向について、僕が気になるものを付け足しでお話して終わりにしたいと思います。

「パープルーム」は、アーティスト梅津庸一氏が主宰する相模原市を拠点とした美術家集団です。
僕は2015年?2016年頃?からしかウォッチしていないのだけれど、当初は「パープルーム予備校」として、梅津庸一氏

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「キャラクター絵画」回顧録4

「キャラクター絵画」回顧録4

最後に書き足し。
(終わらんかもしらんが。)

前回の記事では、2010年頃にSNSの発達を契機として一気に盛り上がったムーブメント、その最も大きな特徴とされた「キャラクター絵画」が孕んでいた問題を、僕なりの視点でお話しました。

キャラクターを描くことで、多くの人々と共鳴することが出来た反面、キャラクターはみんなのものであるが故に、作品のアイデンティティにはなり得ず、唯一無二のアートとして作品化

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「キャラクター絵画」回顧録3

「キャラクター絵画」回顧録3

現在「キャラクター絵画」と呼ばれているもの、その始まりから振り返るメモ。
長くなったけど、がんばって〆ます。
(これでもう終わりにしたい…)

約10年前、TwitterやpixivなどSNSの発達によって、インターネット上で出自を超えて無数の絵描きが交流を始め、作品を通じてコミュニティが無意識的に形成・拡大していった。
絵画・イラスト・オタク文化等の様々なジャンルを越境するユニークな制作が生まれ

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「キャラクター絵画」回顧録2

「キャラクター絵画」回顧録2

つづき。
(なんか長くなりそうな予感…)

今「キャラクター絵画」というジャンルが仮にあるとして、その背景を考えるには、2010年頃にSNSの整備をきっかけに起こった、オタク文化・イラスト・絵画・アートの領域横断的な活動を振り返る必要がある。

イラスト投稿コミュニティサイト「pixiv」の中で盛り上がったムーブメントは、やがてリアルの世界でも広がりを見せる。
いわゆる「オフ会」として、現実の場で

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「キャラクター絵画」回顧録1

「キャラクター絵画」回顧録1

「キャラクター絵画」というカテゴリーが存在するらしい。

なんそれ?

僕なりに、わかることから勝手な思い込みまでを書いてみようと思う。
(何となくあまり気が進まないけど…)

キャラクター絵画と言っても、現在その言葉だけからイメージしても範囲が広く曖昧すぎる。
ここ10年ほどの時代背景は最低でも押さえておく必要があると思う。

僕の知る限りでは、2010年頃からpixivユーザーを中心として、キ

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