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nurié、明日7月29日の新宿BLAZEでのライブに向けて。

朝起きてニュースを見たら、過去12万年で例のないような暑い1ヶ月となることが伝えられ、国連のグテーレス事務総長が「地球沸騰の時代」と発言していた。

この夏はとてつもなく暑い。私が今、この文章を書いている部屋から見える景色は、一歩外に出たら火傷しそうなくらいの陽射しだ。

そんな2023年の夏。
明日、7月29日は新宿BLAZEでnuriéのワンマンライブがある。

5月から行われてきた「アンチヒーロー」ツアーのファイナルであり、彼らの4周年を記念するライブとなる。「アンチヒーロー」ツアーの特設サイトを見ると、nuriéは彼らの同世代はもちろんのこと、シーンを牽引するミュージシャンなどからも今後を強く期待されているバンドだということがわかる。

新宿BLAZEでのライブは、昨年の7月29日、3周年のライブが行われたその会場で発表されたので、実に発表から1年をかけての当日を迎えることとなる。

彼らのワンマンライブで最大規模となる会場でのライブ。

私が最初にnuriéのメンバーと言葉を交わすきっかけとなったのが、2年前の夏だった。その当時連載をしていた、ウェブマガジン、アパートメントで、彼らの1st Full Album『拝啓、二千二十年へ』を中心に文章を書いた。
あの夏。新型コロナウイルスの影響で誰にも会えないような生活をしていた私は、一人で何度も何度もこのアルバムを聴いていた。いわば、このアルバムがあのときの私の最も身近な友だった。

この記事をきっかけに、メンバーからSNSを通じて言葉が送られてきた。
そして、インタビューやライブレポートなどで、彼らと密に関わる時間が増えていった。

あれから2年の間に、実に様々なことがあった。

新宿BLAZEに向けて、SNSでメンバーが日々言葉を発信しているが、まさに、ドラムの染谷悠太の言葉が、彼らのこれまでの歩みを象徴しているように思う。

「ただ楽しいだけではいられなかった」

それはこの4年間のバンドの歩みもさることながら、新宿BLAZEという会場に挑戦することを決めたときから、きっとそうだったのだと思う。

今の彼らのライブ規模から考えると「新宿BLAZEでやるのか!?」と驚く人が多いのは事実であろう。しかし、大角龍太朗はこう告げる。

私がnuriéに魅かれる理由は、戦う為の決断を下せるところ。
つまり、挑む姿勢の強さである。

昨今「そんな無茶な!」というような驚きを伴うチャレンジを目にすることが少なくなった。それも当然なのかもしれない。ウイルスの蔓延、戦争、物価高、異常気象と、不安定な世界では、とにかく明日を生きることに必死で、余裕のない日々を送っている人が多いのが今の現実だろう。そうなると、やはり優先すべきは、生活の安定と安心。確実に「安全」な方を選ぶことになってきてしまうのだと思う。

自分がこれまで様々なバンドを見てきて、わくわくしてきたのは、無謀でも果敢に挑戦する姿だった。この不安定な世界においても、nuriéは、リスクのない選択よりも、リスクのある選択をする。そうあることで、自らを高め、未だ見ぬ夢を現実にするための強さと行動力を伸ばし続けている。

想像できる未来を選ぶよりも、何が起きるかわからないし、大丈夫なんだろうかと不安もあるけど、なんだかわくわくする未来が見られそうな予感がするnuriéは見ている方が、私は楽しい。

ギターの廣瀬彩人は「アナタが選んだ道は間違っていない」と綴った。
このはっきりと断言する意志が、明日の彼のギターの音色にも宿るだろう。

2023年7月29日。新宿BLAZE。
ライブは、17時30分から始まる。

きっと明日も、外に出るのも躊躇するような暑さがやってくる。
しかし、その暑さの中を進み、新宿の歓楽街を抜けて、地下のライブハウスに辿り着けば、そこには、これからの音楽シーンを語る上での大事な瞬間を自分は見たと思える、沸騰以上の熱さを伴った音楽に出会えるだろう。

あなたの選択は、まだ間に合う。
願うならば共に、未来が楽しみでたまらなくなるような方向へと駆け出してみる夏を選んでみるのは、いかがだろうか?







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