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「MONSTER Exhibition」というアートコンペで作品を展示することになりまして④

どうもKiyotoです。

このnoteは「Monster Exhibition 2019」について書く第4回目です。
このコンペについて書くnoteは今回を最後にします。

時間は早いもので、初めての東京での展示が終わってもう1ヶ月くらいが
経とうとしています。もうすでに遠い昔の出来事のようです。

今回は、実際に会場で僕らの作品を展示した時からその後どんなことを
思ったのかなどについてです。

これまでのnoteについてみていくと、第1回目は主になぜこのアートコンペに挑戦したのかについて、第2回目は作品を制作していくプロセスについて、第3回目は展示することが決まってからについて書きました。
下記にそれぞれリンクをつけますので、皆さん是非ご覧ください。

それでは最終回、始めます。

会場に向かう

「Monster Exhibition 2019」に展示することが決まった僕らは、日程が合わなかったのでそれぞれ別のスケジュールで東京に向かいました。
今回展示する「怪獣の一欠片」はuが連れてくることになり、小さめのキャリーバックに入ってやってきました。
展示会場が渋谷ヒカリエだったこともあり、僕らはベタに「ハチ公前集合で!」ということで、文字通りハチ公前に集合しました(単純にやってみたかっただけです)。
それから無事にハチ公前で合流できたuとkiと「怪獣の一欠片」は、ともに渋谷ヒカリエに向かうのでした。

作品を展示する

僕らはなれない足取りで会場である渋谷ヒカリエを目指しました。
道中にあるコンペに関するポスターやら何やらに一々興奮する僕らは、
周りから見たらかなり幼く見えたのではないかと思います。

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会場に行く道中のエレベーター前にて

いよいよ会場に到着し、皆さんの作品をテーブルやボードに展示していく中、僕らも静かに「怪獣の一欠片」をキャリーバックから取り出し、展示
する角度や向きなどを入念にチェックしながらポジションを決定しました。

公開されている情報からもイメージできましたが、作品の種類や視点、またアーティストの熱量など、実際に会場に行くと色々な情報が一気にふりかかってきて、とても興奮すると同時に気持ちがハイになったのを覚えています。
多種多様な作品が並んでいく様子がただただ面白くて、段々と変わっていく会場の雰囲気をとても敏感に感じていました。

皆さんの作品の情報はこちらからどうぞ。

ただそれと同時に、
「僕らの作品は周りからどんな風に見えているのだろか。」
ということだけが、僕は少し不安でした。

そして、展示会が始まる前に行われるレセプションの時間が来ました。
これは、様々なアーティストや審査員の方々がフリーに会場を回り、それぞれの軸で作品を評価し投票によって入選作品を選出する時間のことです。

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レセプションの様子

僕らは、周りのアーティストの立ち振る舞いなどの様子を見ながら作品の前で待ち構えていました。

アーティスト、審査員の方々と

レセプションが進むにつれて、僕らもちょっとずつ会場の空気にも慣れて
説明やお話も落ち着いて出来るようになっていきました。

全体的なイメージとして、

・沖縄から来た若いアートユニットがいる
・作品を説明する文章が一番(おそらく)長い

という2つの話題が多かったです。

僕は久しぶりに「沖縄」というワードの持つパワーを感じました。
沖縄は観光地として有名なのはもちろんですが、他の分野においては
「沖縄から来ました」というだけで珍しいとなることを改めて実感すると
ともに、それだけで話が終わってしまって、物の評価までいかない可能性があるという危うさも感じました。

また、事前にHPにて載せてもらえる作品の説明文を僕らはストーリー性を
保ったまま提出しました。
このストーリーは、怪獣を探して見つけ、作品にするまでになっていて
とてもボリュームがあります。
その影響もあってか、何人かの人にはそれだけで覚えてもらっていました。
それに対する評価は人それぞれでしたが、今回がデビュー作である僕らに
とっては良かったのではないかと思います。

約1時間くらいで審査員の方々が回る時間が終了し、次々に投票が行われていました。

そして、スタッフの方が入賞者の名前を呼んでいきます。
そんな中で、僕らの作品は見事入選することができました。

この結果は素直に嬉しかったし、uとともに興奮していました。
というか、僕は入賞するなんて全く予想していなかったので、本当に
ビックリしていました。

ただ、すぐに僕は冷静になって作品について考え直していたのを覚えています。僕が得意とする内省を、この時すでに始めていたのです。

それから数日、僕らは会場にいて見に来てくれる先輩や友達、お客さんに
加えてアーティストの方々と色んなお話をすることができました。

僕は展示期間の途中で沖縄に戻りましたが、uが最後の日まで残っていて、「怪獣の一欠片」とともに沖縄で再開するのでした。

最後に

僕らは今回、人生初めてのアート作品を渋谷ヒカリエという会場で展示することができました。
そして幸いにも、入賞を頂くことができました。
純粋にこのことだけを聞くと、アーティストとして順調な滑り出しができたと感じるかもしれません。

しかし、実際はそうでは全くありません。

まず、僕らがアートを始めたきっかけはアート作家になるためではありません。
何かを作りたいという制作意欲とアートへの思いから生まれたアートユニット「uki」は、まだアートについて知らないことばかりだということを今回のアートコンペで痛感しました。

また、本やインターネットで学ぶことと、実際に作り手から見た視点は違うことがたくさんありました。
皆さんが話していることからは、色んな背景を踏まえた上での考えが垣間見え、圧倒されました。

そして、アーティストとしての立ち位置から、どんな手法で勝負するか、また脈々と続いているアートの歴史の中のどこの文脈に目をつけて自分を表現していくかなど、それぞれにしっかりとした考えがあり、その上で作品のクオリティーで戦っている様子が伺えました。

僕らに関しては、アート作品としてクオリティーで勝負できる方法はまだ見えていません。もちろんイメージはしていますが、まだこれだ!と言えるものはありません。

そこが、僕らに突きつけられた大きな課題だと思います。

それを身をもって体感し理解することができた今回の機会は、僕らにとって非常に良かったと思っています。


今回のアートコンペでは、たくさんの人にお世話になりました。

まず、アートユニット「uki」として一緒に戦ってくれたuこと卯月!
僕にない感性やセンスに加えて、何回も議論をできたことでここまで
来れたと思う。
本当にありがとう!

そして、このアートコンペを企画・運営してくださった皆さま。
アートのことをまだまだ知らない僕らの作品を展示する作品の中に選んで
いただき、また温かく迎え入れてくださり、ありがとうございました。
おかげ様で、今までにない経験ができた上に、色んな人たちと繋がることができました。
本当にありがとうございました。

最後に、僕らの作品を見に来てくれたり話を聞いてくれた友達や来場者の
皆さま。
たくさんの貴重なコメントや意見をありがとうございました。
柔軟に思考するキッカケは、やはり多方向からの視点が大事だと思っています。
その機会を僕らにくれたことは、とても重要なことです。
改めまして、ありがとうございました。

「怪獣の一欠片」も、皆さんとの対話によってまた一段と怪獣として進化
したのではないかと思います。
僕らは、皆さんがまたいつか「怪獣の一欠片」と対話をすることで、
それ毎に新しい何かが生まれることを期待しています。

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展示会場にて

次回告知

ということで、ひとまず「Monster Exhibition 2019」は無事に
終了しました。

ですが、アートユニット「uki」はすでに次の展示が決まっています。


次の展示のテーマは、

「ポイ捨て者たちへ、 ケリを付けに行こう。 アートという武器で。」

ということで、身の回りに潜むゴミ問題に対してアートの力を使うことで、
みんなをその「Seeker(発見者)」にしようという物です。

今回の展示はグループ展となっていて、沖縄在住のアーティストが多く参加します。
展示会場は沖縄の沖縄市というところにギャラリーです。

展示会の概要はこちら。

・企画展名 Seeker
・開催期間 2019年08月24日(土) -09月01日(日) 13:00-20:00
      ※最終日は18時まで
・開催場所 Stock Room Gallery KOZA
      〒904-0004 沖縄市中央2-7-40 パークアベニュー
・入場料     500円
・主催         Litterati Japan Okinawa

今回は平面作品を展示させていただきます。
お時間ある方、近くを通りかかる方などなど、是非お立ち寄りください。

ということで、引き続きどうぞよろしくお願いします。

ukiのホームページも更新しています。
どうぞご覧ください。


コメントや意見、批評などいつでもお待ちしております。
それでは。



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