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ピカソから学ぶ時間の価値、労働の対価(ピカソその1)

物価上がってますよね。
GWのホテル予約をしようと思って、普通にGoogleMapでホテル検索したら、びっくりしました。

某エリアの1泊1名の宿泊料金平均が4〜5万くらい・・・

1泊1名の宿泊費用の分布見たら平均4〜5万円くらいで、驚きましたよ。
あの安いはずのビジネスホテルも高いですし・・・

ま、他にも物価が上昇していますね。
一方で報道によると、2024年春の賃上げ交渉の結果、平均賃上げ率が5.24%に達したそうで、33年ぶりの高水準だそうな。

33年前って、バブル崩壊し始めた時期で、要するにピークだったんですね。
今年に入り、日経平均株価もバブル期の最高値を超えたということで、なんだか景気がよいのか?という雰囲気を醸し出していますが、なんでしょうね。実感無いんですよね。

実感がない理由は、
平均賃金も上がっているが、物価も大きい。ということが挙げられます。
加えて、上昇しているのはあくまで平均賃金なので、物価上昇より賃金が上がっているなんて人は少ないかもしれません。

要するに「実質賃金」がほどんと上がっていないんですね。

実質賃金とは、ニュースなどでもよく言われるのでみなさんご存知とは思いますが、名目賃金(実際に支払われる賃金)から物価上昇の影響を差し引いた、実際の購買力を表す指標のことです。

私の賃金が物価上昇に追いついていない!!!

ということで、仮に給与が上がっている人でも、物価も上がっているので、実感が無いんですよね・・・

さて、賃金を上げていくには、例えば企業が受託する仕事の対価――すなわち受託額――に価格転嫁して、給与上昇分を反映させないといけないですよね。

と簡単に書きますが、価格転嫁って難しいですよね。
激しい競争領域で戦っている場合は、なおさらコスト増を価格に転嫁することは難しく、顧客との価格交渉も難易度が高いです。

とはいえ仕入れの原材料や製造コストの上昇分を転嫁するというのがやりやすい場合と、やりにくい場合があるんですよ。

できれば、もっと自社のブランド価値、品質保証、差別化要素、強みや独自性、そして提供する製品やサービスの背後にある専門知識や技術を背景に価格転嫁していいきたいところです。

さて、ここでちょっと一つ有名なお話を紹介します。

あの画家パブロ・ピカソの逸話です。

ピカソが、ある日、マーケットを歩いていると、一人の女性が近づいてきて、ピカソに一枚の紙に絵を描くようにお願いしたそうです。
「ピカソさん、私あなたの大ファンなんです。この紙に一つ絵を描いてくれませんか?」
ピカソは彼女に微笑んで、たった30秒ほどで小さいながらも美しい絵を描いたそうです。
そして、彼女へと手渡しこう続けます。
「この絵の価格は、100万ドルです」 と言って、女性は驚きました。
「だってこの絵を描くのにたったの『30秒』しかかかっていないのですよ?」
ピカソは笑います。
「30年と30秒ですよ」

「30年と30秒」は、彼のスキル、経験、および創造性がその作品の価値でもあることを言っていますよね。
これは、単純に時間のかかった作業を行うだけでなく、その背後にある専門知識、技術、研鑽された才能が価値を決定づけるということを表しています。

この話を単なる「価格転嫁」の話にしてしまうのは、ちょっと残念ですが・・・
単に原材料や製造コストの上昇を価格転嫁するだけではなく、自社のブランド価値、品質保証、独自性、そして提供する製品やサービスの背後にある専門知識や技術・・・言い換えれば、その「30年」を価格に盛り込んでいるのです。

改めてピカソの話から学ぶべき点は、価格設定が単なる時間単価の計算だけではないということですし、そういう値付けを堂々と意識していきたいですね。

とはいえ、ある顧客が求めるものに「その付加価値」が必要なく、単なる価格だけ・・・ということだとすると、難しいですよね。

最後は、顧客といかに関係構築するか、理解をいただくか・・・ということになっちゃいますけどね。
でも、このピカソの逸話は好きな話です。

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