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チームが5人を迎えた時に起きた3つの問題とそれをスクラムで乗り越えた話 〜そしてもう1段上の課題へ〜

こんにちは!
福岡の糸島ってところでオンライン古着屋さんをやってる KLD(ケーエルディ)という会社で COO をやってる ひろおか です!

この記事は、【福岡 糸島の古着屋さん】株式会社KLDの Advent Calendar 2020 の12月3日の記事です!(今のところちゃんと続いてる!)

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僕は、 KLD のメンバーの数が5人くらいの時にこの会社にジョインしました。(今では14人くらいになった👏)
当時のチームの仕事ぶりは、「チームプレー」の "チ" の字も "ム" の字も "プ" の字もない状態でした...!
が、しかし!今では "チ" も "ム" も "プ" の字も分かるチームになりました!
「チームプレー」って文章で書くと簡単ですが、「本当に出来ている」チームって実は超少ないんじゃないでしょうか。

この記事は、

- チーム間の情報共有がうまくいってない気がする...
- チームの状況や仕事の進捗がよく分からん...
- 気合を入れてスケジュールを引いてみたものの、ちょっと経つと計画なんてあるのかないのかよく分からん...

みたいなことでお困りのチームの規模が5人あたりを超えそうになってきた小規模事業者の方チームをマネジメントする役割になってしまった(笑)方のヒントになればと思って書きました!
それではいってみましょう!

チームが5人を超えてきた時に起きた3つの問題

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KLD は代表の伊東が個人事業主時代を経て法人成りした会社です。

自分だけで売上を作っていくことと、チームで売上を作っていくことは求められる力が全く違うと思います。

「僕なら5分で出来る」ことが、チームになると30分かかる...なんてこともあります。
ある時、代表の伊東と話したとき彼は、「事業と組織を作りたい」と(こんなに明確には言ってないが)言いました。
もしそれを求めるのであれば、伊東自身に変化が必要で、良くも悪くも伊東頼りになっていたチームも進化しなければならないと思いました。

そんなこんなで当時 KLD に起こっていた3つの問題を紹介します。

問題その1. 全てのナレッジは代表の頭の中問題

個人事業主から法人成りした代表にとって、会社の業務は社長が超絶自信とこだわりを持ってやってきたことの集合体です。
つまり代表は経営者であり、最強のプレイヤーです。

僕がジョインした 2020年4月 、 KLD にはドキュメンテーションという文化がなくナレッジツールが存在していませんでした。
「最強プレイヤーのナレッジは最強プレイヤーの頭の中にのみあり」という状況です。
メンバーは業務をどうやるかを共有を受けますが、

① メンバー:それでも分からないところはある

② 代表:そんなことも分からんのか

③ メンバー:また代表に聞くのは気が引ける...

④ メンバー:雰囲気で対処する

⑤ メンバー:問題発生

⑥ 代表:なんでやねん!おこ

の負のループ状態でした。
組織化する以上、ナレッジをドキュメントにまとめるというのはとても大事です。
5人に満たないチームでドキュメント化を進めるべきかという論点もありそうですが、間違いなく KLD は上記の負のループに入ってしまっていてメンバー・代表お互いに消耗戦になりつつありました。

問題その2. チームメンバーがどの仕事をどう進めていて何に困っているかよく分からない問題

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「おはようございます〜」、「おつかれさまでした〜」。
そうして一日の仕事が終わり、次の日も同じようにルーティンをこなす...

外から明らかに見える成果物(うちは古着屋さんなので「何点査定したか」、「KLD Web サイト上の取引ステータスを漏れなく変更したか」等)はすぐ分かる上、周りはその成果だけに目が向きがちです。
業務の過程において何が起きていたのか、うまくいっているのか、うまくいっていないのか、うまくいっているの基準は何なのか...など色んな情報がブラックボックスになってしまっていました。
これもこれでなかなか闇な状態です...

問題その3. 何のせいでうまくいってないのか分からないが、なんだかうまくいってない感が常にある...問題

そして、かなりよろしくないと思っているのがこれです。
何でもそうなのですが、「何が分からないか分からない」というのは改善のしようがないですよね...闇です。
しかもメンバーほぼ全員がそれを感じているのにも関わらず、何も出来ない(もしくは何もしようとしない)というのは組織としてはあまり良くない状態に感じます。

"スクラム" の一部分を切り取って実行した結果起きた良いことと見えてきた新しい問題

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それでは、いよいよ問題を解決するために取り組んできたことの紹介です!
改めてこれまで書いてきた3つの問題を整理します。

- 問題その1 → ナレッジが属人化してしまっていること
- 問題その2 → チームの仕事の状況(プロセス)がブラックボックスになってしまっていること
-
問題その3 → チームの何が悪いのか分からない

みなさんのチームでは同じことが起こってしまってませんか?
(似た問題が起きてないならそれは素晴らしいと思います 👏 )


僕が、上記3つの問題に対して講じた策は主に下記3つです。

1. 情報とは何かをチーム全員に共有する
2. その上でナレッジを溜める場所を提供する
3. スクラムというフレームワークのうちのスプリントプランニングとスプリントレトロスペクティブを採用して業務を進める

策その1. 情報とは何かをチーム全員に共有する

簡単に説明すると、普段我々が扱う情報には「種類」があるよ〜という話です。
こちらにきれいにまとめられている note がありましたので下記を読んでもらったほうが100倍分かると思います!
https://note.bassdrum.org/n/n142add77b01e

策その2. ナレッジを溜める場所を提供する

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頭にある知識や経験、情報はチームのために積極的に誰でもアクセスできる状態にどんどんしていこう!という話です。
便利なナレッジツールは世の中にたくさんありますので、お好みのものをお選びください。
残す場所を明確に示してあげることで、「それドキュメントに書いておこうよ!」というコミュニケーションが出てくるようになりましたし、メンバーが抱いた質問や疑問もドキュメントを見れば解決されるようにもなってきました。

今では、業務上のオペレーションなどはほぼドキュメント化されており、新人さんはドキュメントを見ながら作業をすればある程度自走できるという状態になっています。
また自然に、「ドキュメントに書いておきますね〜」というコミュニケーションも各所で起こっていてなかなか良い感じになってきました!

策その3. スプリントプランニングとスプリントレトロスペクティブを採用して業務を進める

このチームには、「チームで仕事を進めるとはどういうことなのか」の理解が必要だと感じていました。
そこでスクラムのワークフローのうち、すぐにできて、チームが「変わっていること」、「成長できていること」を実感しやすい即効性のありそうな要素だけを切り取って実行に移しました。
(スクラムについては、こちらの記事が簡単に説明してくれてます)
具体的にやったのは下記の手順です。

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1. 1週間を1つの業務期間として、その期間内にやることを各自で考えチームに確認を取ってタスク化し、進捗を可視化する( Trello を使ってます)

2. 業務期間の中日に進捗と残タスクの実行予定、困っていることを共有し合う場を設定(今では毎日やってます(デイリースクラムと呼ばれるものです))

3. 業務期間の最終日にタスクの成果や結果を共有し合い、合わせてタスクの消化具合も記録しダッシュボードで可視化し、データで状況を確認する(スプレッドシートに記録したものを Data Studio で可視化してます)
※ チーム全員で1週間でやるタスクを計画し、1週間後完了している率は当初50%もザラにあり(1週間を見通す力が 50% しかない)ましたが、何度もここに書いてある 1~5 を繰り返した結果 80% 前後の完了率を出せるようにもなりました。

4. 業務期間を振り返って改善すべきことが無いか、チームで協議しチームで改善に向けて動く

5. 1に戻る

上記を続けた結果と、見えてきた次の問題

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情報という概念とその取り扱い方に対するリテラシーが底上げされ、チームの学びや経験、知識が一箇所に検索可能な状態で蓄積され、1週間先を見通しその通りに実行しきれる力が付き、問題をチームで解決に導く意識、チームで仕事をするという意識...と、得たものはたくさんありました。
しかし、一方でまた違う次元の問題も出てくるようになりました。

- 完了率 100% が目的になってしまいがちなタスクプランニング
- 1週間の繰り返しの先に何があるのか、どこを目指しているのか分からない
- 担当者間のタスクのお見合いや、タスク宙ぶらりん現象
- 他にもたくさん...

と、当初とはまた違った問題が色々と出てくるようになった上に人数も当時5人から今や15人目前。
きっとこれからもっともっと問題が出てくると思いますが、最近ワークフローをゴソッとアップデートし、より教科書どおりのスクラムに近い形にレベルを上げました。 note でうまくいったこと、うまくいかなかったことをまた共有できたらと思います。

さいごに

ここまでお付き合いいただいてありがとうございました!
少しでも、「悩んでたことが解決できそうな気がする...!」という方がいらっしゃったら光栄です。( Twitter 僕に話しかけてもらっても構いません)

明日も明後日も KLD アドベントカレンダー続きますので、ぜひチェックしてください!
それでは!

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