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転職から、あっという間に1年が経ったので振り返る

もともと、転職きっかけで始めた法務noteだが、10月15日で転職してから1年が経過。濃密であっという間の1年間だった。一体何をやっていたのか振り返ってみる。当時の部長に「1年経ちましたよー」と報告したところ、「5年くらいいるかと思った」と言われた。よく分からないけど、これは評価されてるってことで、いいのかな!

10月~12月

入社直後から、契約書確認や法務相談は早めに任され、開始。また、取締役会の事務局としてアサインされる。入社時には、私の上司となる弁護士のHさんも入りたてで、法務の新体制ができたばかりで、ルールがほぼ整備されていなかったため、法務相談の方法や、押印の手順などのマニュアル等のFAQをまとめ、法務ガイドラインとして全社公開。こういうのがあると、案内のしやすさが違う。

早いタイミングで部門内(経理・法務・総務・労務が同じ部)の組織改善プロジェクトに参加させられる。よく分からないまま、若手3名の中にファシリテーターとして放り込まれ、組織の課題出しをサポート。MTG等でも紙文化が多く残っているところ、ペーパーレス化を進める。

グループ会社を含めた商標を洗い出して一覧化。不足の洗い出しをし、取得すべきものについて提案した。Cotoboxというツールを使用して商標取得。安かった。

過去のnoteでも取り上げたが、業務委託と社員の区別が適切にされていなかったため、実態調査して整理して周知。法務ガイドラインにも追記。

クラウドサインのアカウントは存在するものの、月額費用を払っているのに活用されていなかったため、アカウント管理権限をもらい運用推進。後に、依頼を受けて説明会等も実施。

1月~3月

半年続けた組織改善プロジェクトも、3月末をもって辞任。ペーパーレス化、SlackにおけるDMの原則禁止、部内randomチャンネルの設置、新年会の開催等、些細な事を色々実行した。重かったのは、部内の共通目標がなくてやりにくいよね、というところから部長とゴリゴリ議論したり、ワークショップしたりしたこと。部長に煽りのような提言して本音を引き出す、みたいな事をやってみたりした(入ってそんなに日がない人間が、それをやるリスク!)。部長が正面から議論してくれる懐の広い人だったので良かった。結局目指すべき姿みたいなものはできたが、それにより組織が改善されたのかは不明である。

そして、このころ、M&Aによりグループ化した子会社の法務PMIをやってこいと上司に言われ、週に1回×4回で出向することになった。これを出向というのか大分疑問があるが、とにかくPMIというものが何なのか分からないまま、色々やってきた。PMIについては後日、単独で取り上げたいと思う。

通常業務の法務相談、リーガルチェックも月40件~50件のうち、7割程度を一人で対応。

4月~6月

PMIで出向していた会社を、7月に合併するため司法書士を使いながらも推進。案外やることが多くて大変だった。

何よりきつかったのが、株主総会の運営統括をやったこと。去年の統括担当がすでに退職しており、引継ぎが十分でなかったことに加え、コロナ対応が乗っかってきて、検討事項も多く、かなりバタバタであった。ここでの奮闘や、手厚いマニュアルの作成等が認められ、この期に個人で表彰された(ノウハウ共有部門的なもの)。

また、総会の手前には、招集通知や有価証券報告書の法務的な部分の記載作業もあり、これまた、時間を取られた。

取締役会議事録の電子化&登記の電子化を確立させたのもこの時期。

6月は残業時間が70時間を超え、とにかく、忙しくてしんどい時期だった。

7月~9月

総会を無事終え、心身ともに一段落。

しかし、ここで法務が別の部門とくっつこととなり、M&A等を推進・実行する部署と一緒になった。上司のHさんは、そこの部長になるという抜擢人事。そのため、このころから法務業務はほぼ1人でやることになった。一人法務じゃなかったはずなのに! 子会社も増え、仕事は増えているのに!M&Aが近くで見れ、参加しやすい部署に来たというのは喜ばしいところだが。

そして、7月は子会社も含め、総会議事録・取締役会議事録の作成や登記がてんこ盛り。役員変更だけでなく、支店変更、本店住所変更、新株予約権等々の登記をさばくことになった。

取締役会の議題が膨らみ、長期化しがちという課題を解決するため、規程変更に取り組む。職務権限規程の変更により執行役員の権限を拡張し、押印権限も一部委譲する事や、規程管理規程の変更をすることで些細な規程変更は社長決裁にできるような案を作成し、取締役会で発表し、決議を通したりした。

Pマークもコロナの影響で申請期限が伸びていたが、この申請のための準備もした。資料ばかり整えて実態は…という、典型的な形骸化も改善したいが、忙しくてなかなかできないというジレンマに陥り中。

更に、7月には内部監査マネージャーが入社し、これまでの内部監査をまるっと改善する方向になったので、そちらの業務も増えてきている。今はJ-SOX(内部統制)資料の作成・更新・評価等の業務が乗っかってきている。これまでも内部監査の兼務ではあったものの、法務業務に注力したい私は、最低限のことだけして凌いでいたのだ。

まとめ

なじめないかも、とか、戦力にならないかもとか、そういった懸念がアホのように、ゴリゴリと仕事をしまくった1年間だった…。付き合いやすい人が多く、変なストレスがないし、とにかく変化の多い会社で退屈しないのはとても良いが、業務の量も範囲も拡大し続けているので、とにかく忙しい。

忙しすぎると、一つの論点をしっかり調査・研究したりできなくなるし、帰ってから書籍を読む気力もなくなっていくから、能力が上がりにくい気がするんだよね。評価を恐れず、セーブすべきところはセーブするコントロールも大事。

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