見出し画像

30代後半IT法務の初転職 ~職務経歴篇~

転職記第三段は、職務経歴書について。

ここでは、企業がダイレクトリクルーティング(以下「スカウト」という)する時に見られる事を主にイメージしているが、面接に持っていくとしても、内容は同じだ。

第一関門は、年齢と希望年収。ここが企業の希望条件とかけ離れていたら、まずスカウトをすることはないだろう。あとは、職務経歴の内容を見て、その人に会うかどうかを決める。学歴とかも参考にはするだろうが、職歴があるのであれば、どんな会社に所属していたかのほうが見られる。職務経歴書はスーパー大事であるということだ。

職務経歴書の書き方なんかは検索すれば、いくらでも出てくるので、それらを参考にすればよいだろう。私は、私にしか書けないことを書く。つまり、私が書いた職務経歴書をさらす。今回はかなり自分をさらしている。

職務要約

サービスによっても、書ける分量が違うのだが、例えばビズリーチは、書ける項目がかなり多く、職務経歴と職務要約がそれぞれ分かれている。職務要約は、限られた文字数で職務経歴を書く事が求められている。時間がない担当者は、ここを見て、それ以上みるかどうか決めるのだろう。

平均400文字だそうだが、私は500文字程度書いた。

20●●年~
カスタマーサポートのアルバイトとしてM社に入社しました。スピード感を持って真面目に仕事を進めることが評価され、●年後に社員登用されました。アルバイトスタッフのマネジメントを任されるようになり、曖昧だった目標や評価を一から見直し、チーム全体のパフォーマンスの向上を達成し、社内MVPのチーム賞を獲得しました。
20●●年~
上場に向けた内部監査室の立ち上げの専任者として指名され、1から体制構築をしました。全部門の伝票を監査するとともに、各責任者にヒアリングを行い、指摘から改善までを滞りなく実施しました。成果物としての調書および報告書については、主幹事証券会社からも高く評価されました。
20●●年~
●年後、法務として指名されました。知識不足を補うため、翌年には行政書士の資格を取得しました。次第に業務の勘所を抑えた仕事ができるようになっていき、2年足らずで、ほぼすべての法務業務を回せるようになりました。スピード感をもった仕事が評価され、社内の個人MVPを受賞することができました。現在も唯一の法務専任者として、多種多様な契約書の作成やレビューを中心とした多様な業務に従事しています。

とまあ、こんな感じである。専門性では、法務一筋の人や弁護士と比べられると分が悪いので、私の売りは専門性より柔軟性と決めた。3職種で幅広い経験をするとともに、それぞれ、いい感じに順応して成果を上げたという事をアピールしているわけだ。もちろん、嘘は一つも書いていない。

実は、Openworkには、当初ほとんど期待しておらず、職務経歴には、上記の内容ぐらいしか書いていなかったが、これでそこそこスカウトが来たので、そんなに悪い内容ではなかったんだろう。

後に聞いた話ではあるが、企業がスカウトを送っても返信が来る率は、かなり低いらしい。だから、応募者側から「気になる」でアプローチをすれば、経歴等に問題がなければスカウトをもらえる可能性は高いと言えるだろう。

職務経歴書

さて、肝心の職務経歴書は、意識的に書き方を変えて箇条書きにした。

20●●年~: 法務担当に就任
※法務としては、唯一の専任者
・契約書レビュー
 ・秘密保持契約
 ・広告配信契約
 ・システム開発、保守、運用関連
 ・コンサル契約
 ・個人への業務委託 等
・契約書起案(非定型の契約書多数)
・サービス利用規約作成・改訂
 ・CGM(ユーザー投稿型)サービス 
 ・ASP(アフィリエイトサービス) 等
・社内規程改定
・捺印・稟議フローのリニューアル(効率化・適正化のため)
・稟議管理
・捺印管理
・社内法律相談
・商標、特許管理
・研修の立案・実施(eラーニング形式も含む)
 ・全社向けコンプライアンス研修
 ・入社者向けコンプライアンス研修
 ・景品表示法研修
・ISMS関連業務
 ・情報セキュリティ関連規定の大幅改廃
 ・運用・管理・審査対応
 ・定期研修の立案・実施
・登記
・訴訟、トラブル対応(弁護士との調整および書類作成等)
・警察、総務省等への相談・報告対応
・持株会事務局(理事長代理)
・ストックオプション事務局
・電子契約の推進
成果:法務へ異動後の働きが評価され、社内の個人MVPを受賞

文章は職務要約の方に書いたから職務経歴は箇条書きにしているが、そもそもそれらが分かれていないフォーマットの場合は、両方をブレンドしたような内容にしてまとめている。

法務での転職を狙っていたので、このように法務の部分は特に細かく書いた(それでも、実際のものより、少し割愛している)。面談等でよく聞かれるようなところは、できるだけ具体的かつボリューミーに書くようにアップデートしていった。カスタマーサポート時代と内部監査時代の事も、同じような形式で書いたが、ボリュームは三分の一以下に抑えた。

長文をダラダラ書いても読まれない。やったこと(できること)をひたすら書いて、パッと見で、具体的に何ができるのかを、相手にイメージさせる作戦だ。経験の有無を明確にしておくことはお互いにとって、とても大事だ。抽象的に書いたせいで、経験のないことを勝手にできると思われて、期待されて、ガッカリされても後々辛い。

しかし、職務経歴では成果をアピールすることが大事とはいうが、管理部門系の仕事にはなかなか難しい。たまたまMVP取れてたからよかったが、そうでなかったら、もっと苦慮したことだろう。普段から定量的な指標で自分の仕事を測れる工夫をしておいた方がいい。法務は、何を目標に持つべきか、というのも今後書いてみたい。

以上、だれかの参考になれば幸いである。

次回は、面談や面接等の体験談を書こうと思う。

続く⇩


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?